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ロジカルシンキングとは|論理的思考を仕事に活かすコツとトレーニング法

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この記事に辿り着いたあなたなら「ロジカルシンキングをトレーニングしたい」「ロジカルシンキングを仕事に活かしたい」と考えていることだろう。

ロジカルシンキングは、今や多くのビジネスパーソンにとって欠かすことのできないビジネススキルだ。

現に書店ではロジカルシンキング関連の書籍が溢れ、ほとんどのビジネススクールではロジカルシンキング関連の講座が用意されている。また、巷で開催されているロジカルシンキングセミナーも、活況を呈しているようだ。

今やビジネスにおいて「マスト」とされるロジカルシンキングだが、ここであなたに質問だ。ロジカルシンキングは、あなたのビジネスの「どのような局面」で「どのように」活用すべきだろうか?

もしあなたが一冊でもロジカルシンキング本を読んだことがあるなら、以下のようなくだりを目にしたことがあるはずだ。

ロジカルシンキング本によくある解説

  • 人は皆、いつか死ぬ。
  • ソクラテスは人だ。
  • いつかソクラテスは死ぬ
    ⇒これを演繹法と言い、三段論法である。

これはロジカルシンキングの型の一つである「演繹法」を説明した文章だが、あなたはロジカルシンキングを「ソクラテス」で説明されて、果たして仕事への活用イメージが湧いただろうか?

もしあなたがロジカルシンキングを「わかっちゃいるけど、使いこなせない」とお悩みなら、それは「なんのために」「どのような局面で」「どのように」ロジカルシンキングを活用すべきか、その勘所が掴めていないからだ。

巷にある多くの書籍は「ロジカルシンキングのロジック」を解説しようとするがあまり、やや教科書的な説明となりがちだ。そのこと自体は「基本を知る」上で素晴らしいが「仕事の活用のしどころ」のイメージが湧きにくいのが欠点だ。

「わかっちゃいるけど、仕事で使いこなせない」

もしあなたがそう感じているのなら、今あなたに必要なのはソクラテスではない。「ロジカルシンキングの活用のしどころ」の理解だ。

よって今回の解説では「ロジカルシンキングとは何か?」はもちろん「ロジカルシンキングの活用のしどころ」「習慣化できるトレーニング方法」も合わせて解説する。

また、ロジカルシンキングはともすれば「金科玉条の万能薬」のように語られがちだが、ロジカルシンキングは致命的な弱点も存在する。もしあなたがその「弱点」を理解し、うまく使いこなすことができれば、ロジカルシンキングでは辿り着けない新たな領域に踏み出せるはずだ。

ロジカルシンキングとは何か?ロジカルシンキングの意味を定義する

まずは「ロジカルシンキングとは?」を定義しよう。

「ロジカルシンキング」とは 「物事を体系的に整理し、筋道立てて考える思考法」を指す。その和訳が、あなたもご存じのとおり「論理的思考」だ。

「ロジカルシンキング」とは

物事を体系的に整理し、筋道たてて考える思考法のこと。

上記の「ロジカルシンキングの定義」をご覧になれば、ロジカルシンキングは大きくわけて2つの要素が存在することに気が付けるはずだ。

  • 「物事を体系的に整理し」→「全体と部分の包含関係」を整理する
  • 「筋道たてて考える」→「部分と部分の因果関係」を整理する

例を挙げれば「売上高」は「購入客数×客単価×購入頻度」に分解できる。これは売上高が「全体」であるのに対して「購入客数」「客単価」「購入頻度」は全体を構成する「部分」に当たるため、包含関係となる。

また「広告宣伝をすれば、ブランドの認知度は上がる」という例では「広告宣伝をする→ブランド認知度が上がる」という因果関係に当たる。

このように、ロジカルシンキングは「全体」と「部分」そして「関係」の3つの要素を用いて、物事を筋道立てて考える思考法といえる。

ロジカルシンキングの必要性とメリット

続いて、ロジカルシンキングの3つのメリットについて解説しよう

ロジカルシンキングの必要性とメリット-1:コミュニケーション能力の向上

ロジカルシンキングの1つ目のメリットは、コミュニケーション能力の向上だ。

コミュニケーション能力は「相手の主張を正確に理解する能力」と「あなたの主張を正確に伝える能力」の2つで成り立っている。もしあなたがロジカルシンキングを身につければ、

  • テーマ全体の中で、相手はどの部分のことを伝えようとしているのか?
  • 何を根拠に、どのような主張をしているのか?

を正確に見抜けるようになる。そのため、相手の主張を理解する際に「論点のズレ」や「事実と主張の混同」が起きにくくなる。また、あなたの主張を伝える際にも、

  • テーマ全体の中で、今はどの部分のことを伝えるべきか?
  • 自分の主張を、どのような筋道で伝えるべきか?

がわかるようになり、コミュニケーション能力が飛躍的に向上するはずだ。

ロジカルシンキングの必要性とメリット-2:提案力の向上

提案力のある人は自分の意見をスムーズに通しやすく、思い通りに物事を進めやすい。しかし提案力のない人は周囲に押し切られてしまい、損をすることが少なくない。

ロジカルシンキングの2つ目のメリットは、あなたの「提案力」を高めてくれることだ。

ビジネスの世界では、あなたが思っている以上に企業や部門、立場によって人の考え方は大きく異なる。

このような状況の中であなたの提案を通すためには、それぞれの人たちの立場や考え方に左右されない「論理の力」を使って、提案の中身を筋道立てて説明することが必要不可欠となる。

あなたの提案を「好き嫌いの世界」ではなく「良し悪しの世界」に持ち込みたいなら、ロジカルシンキングは必須のスキルだ。

ロジカルシンキングの必要性とメリット-3:生産性の向上

ロジカルシンキングの3つ目のメリットは、生産性の向上だ。

間違った課題設定は、間違った仮説を生む。そしてもし業務がかなり進んだ段階で間違いに気づけば、課題設定に遡って再検討する必要が生じてしまう。これがいわゆる「手戻り」といわれる状態だ。

ロジカルシンキングには「イシューツリー」というフレームワークがあるが、もしあなたがロジカルシンキングを身につければ、仮説を立案する前にイシューツリーを使い「そもそも本質的な課題は何か?」を見極めることができる。

物事を考える前に「そもそも何を考えるべきか?」自体を考えることができれば、その後の思考のプロセスに無駄がなくなり、あなたの生産性は大きく向上するはずだ。

ロジカルシンキングの手法:帰納法と演繹法とは何か

いよいよここからは「ロジカルシンキングの手法」と「活用のしどころ」の解説に移ろう。

ロジカルシンキングは、大きくわけて2つの「論理展開手法」が存在する。これは一般に「帰納法」「演繹法」と呼ばれる。

ロジカルシンキングの手法-1:帰納法の意味と活用例

帰納法とは?帰納法の意味

帰納法の「帰納」とは「物事が落ち着いて(帰)、法則に納まる(納)状態」を指す。

この意味合いの通り、ロジカルシンキングにおける帰納法とは、複数の実例を挙げ、それらの共通点を導き出して結論を出す論理展開手法のことだ。

「帰納法」とは

複数の実例を挙げ、それらの実例の共通点を導き出して結論を出す論理展開手法

例えば、以下の例題が「帰納法」の論理展開手法の典型例だ。

  • 実例を挙げる1:
    敏感肌の女性は「女性らしさを表現できる敏感肌用美容液」を求めている。
  • 実例を挙げる2:
    「女性らしさを表現できる敏感肌用美容液」には、強い競合が存在しない。
  • 実例を挙げる3:
    「女性らしさを表現できる敏感肌用美容液」は自社の特許技術が生かせる。
  • 実例1-3の共通点を導き出す:
    自社にとって「女性らしさを表現できる敏感肌用美容液」は魅力的な市場だ。
  • 結論づける:
    よって、自社は「女性らしさを表現できる敏感肌用美容液」に参入すべきだ。

上記の例題のように「複数の実例を挙げ」「実例をもとに共通点を見出し」「共通点を根拠に結論づける」というプロセスを辿るのが「帰納法」の特徴だ。

帰納法の論理展開がしっかり成立しているかどうかは「なぜならば」という接続詞を使って論理展開を逆算してみることで簡単にチェックできる。

  • 結論:
    自社は「女性らしさを表現できる敏感肌用美容液」に参入すべきだ。
    (なぜならば)
  • 実例の共通点:
    自社にとって「女性らしさを表現できる敏感肌用美容液」は魅力的な市場だからだ。
    (なぜならば)
  • 複数の実例:
    • 敏感肌の女性は「女性らしさを表現できる敏感肌用美容液」を求めているからだ。
    • 「女性らしさを表現できる敏感肌用美容液」には、強い競合が存在しないからだ。
    • 「女性らしさを表現できる敏感肌用美容液」は自社の特許技術が生かせるからだ。

気を付けてもらいたいのは「帰納法」は複数の「状況証拠」から共通点を見出して結論づける論理展開手法である以上、

  • 状況証拠自体に事実誤認がある場合
  • 共通点を見出す際に飛躍がある場合
  • 共通点から結論に至る筋道に飛躍がある場合

には破綻する。よって「帰納法」を使った論理展開の場合には、必ず「なぜならば」という接続詞を使ったロジックチェックを怠らないようにしよう。

帰納法の活用例

仕事において帰納法を活用する局面は「複数の周辺環境を分析した上で」「方針を導き出したい時」だ。

「帰納法」の活用のしどころ

複数の周辺環境を分析し、方針を導き出したいとき

よって「VISIONを策定する」「コンセプトを決める」「ターゲットを決める」「ポジショニングを決める」など「方針を決める」際には帰納法のロジックが有用であることを頭に入れておこう。

ロジカルシンキングの手法-2:演繹法の意味と活用例

演繹法とは?演繹法の意味

演繹法とは「決められたルールに物事を当てはめて結論を出す」論理展開手法のことをを指す。

演繹法の「演」には「押し広める・説く」という意味があり「繹」には「糸口を引き出す」という意味がある。つまり「演繹」とは「広く説かれている法則(演)から、糸口を引き出す(繹)」ことだ。

「演繹法」とは

決められたルールに物事を当てはめて結論を出す論理展開手法

例えば、以下の例題が「演繹法」の論理展開パターンの典型例だ。

  • 決められたルール:
    「女性らしさを表現できる」敏感肌用化粧水を開発する。
  • ルールに当てはめる事実:
    女性の9割が、この試作品に「女性らしさを感じる」と答えた。
  • 結論:
    よって、この試作品を商品化すべきだ。

上記のように「決められたルールが存在し」「そのルールに物事を当てはめ」「決められたルールに合致しているかどうかで結論を出す」というプロセスを辿るのが「演繹法法」の特徴だ。

演繹法の活用例

仕事において演繹法を活用する局面は「決められた方針のもとに」「その方針に沿ったアクションプランを導き出したい時」だ。

「演繹法」の活用のしどころ

決められた方針をもとに、その方針に沿ったアクションプランを導き出したいとき

例えば、先ほどの例題のように「女性らしさを表現できる敏感肌用美容液に参入する」という方針が示された場合、演繹法のロジックに沿ったアクションプランは以下の通りとなる。

①商品開発:

  • 決められた方針:
    女性らしさを表現できる敏感肌用美容液に参入する。
  • 方針に当てはめる事実:
    女性の9割が、この試作品に「女性らしさを感じる」と答えた。
  • 結論(アクションプラン):
    よってこの試作品を商品化すべきだ。

②価格設定:

  • 決められた方針:
    女性らしさを表現できる敏感肌用美容液に参入する。
  • 方針に当てはめる事実:
    敏感肌に悩む女性の7割が、+20%までの価格設定を許容した。
  • 結論(アクションプラン):
    よって店頭小売価格は、一般の敏感肌用美容液の+20%以内に設定すべきだ。

③チャネル:

  • 決められた方針:
    女性らしさを表現できる敏感肌用美容液に参入する。
  • 方針に当てはめる事実:
    敏感肌に悩む女性は、現在ドラッグストアで美容液を購入している。
  • 結論(アクションプラン):
    よってメインチャネルをドラッグストアに据えるべきだ。

③プロモーション:

  • 決められた方針:
    女性らしさを表現できる敏感肌用美容液に参入する。
  • 方針に当てはめる事実:
    敏感肌に悩む女性は、ファッション誌の閲読率が高い。
  • 結論(アクションプラン):
    よってメインのプロモーションメディアをファッション誌に据えるべきだ。

仕事における演繹法の活用局面は「方針に対して事実を当てはめ、右か左か、あるいはGoかNo Goかの結論を出す」局面だ。そして帰納法と異なり、複数の切り口を設ければ、結論も複数になるのが特徴だ。

しかしここまでお読みになればお気づきの通り、演繹法は「すでに方針が存在し、かつ、正しいこと」を前提にしている。逆を言えば「方針」自体が間違っていれば、方針に当てはめて導き出す結論も間違ってしまうことになる。

論理は常に「前提→推論→結論」という筋道を辿るが、ビジネスにおいて演繹法を活用する場合、演繹法の「前提」である「方針」に強く依存することを認識しておこう。

ロジカルシンキングのフレームワーク

続いて、ロジカルシンキングのフレームワークの解説に移ろう。

ロジカルシンキングのフレームワークとは、先ほどの「帰納法」や「演繹法」を仕事の実務に落とす際に有用な「枠組み」のことを指す。

料理に例えれば「帰納法」「演繹法」が「料理の素材」だとしたら、フレームワークは「料理のレシピ・調理法」に当たるものだ。

ロジカルシンキングのフレームワーク-1:ピラミッドストラクチャーとは

あなたは上司や同僚から「なぜその結論に至ったの?」と聞かれて「なんとなくです!」と答えられるだろうか?

ことビジネスにおいては、なんらかの結論を述べる際には、その根拠を示さなくてはならない。ピラミッドストラクチャーとは、結論と根拠の構造をピラミッド状に表現したフレームワークを指す。

通常は「最も伝えたい主張」を頂点に、その根拠がピラミッドの下層に配置されるため「ピラミッドストラクチャー」と呼ばれる。

ピラミッドストラクチャーは「複数の事実」を通して「一つの結論」に導くことから「帰納法」で論理を構成する際に有用なフレームワークだ。

ピラミッドストラクチャー

もしあなたが、なんらかの「結論」や「方針」を主張したい時は「帰納法の論理手法」×「ピラミッドストラクチャー」に当てはめて説明しよう。

そうすれば「なぜその結論や方針に至ったのか?」という根拠も含めた、より説得力のある説明ができるようになるはずだ。

ロジカルシンキングのフレームワーク-2:ロジックツリーとは

ロジックツリーとは、決められたテーマをツリー状に分解することで選択肢を広げ「問題を引き起こしている原因」や、その「解決方法」を洗い出すのに適したフレームワークだ。

ロジックツリーは、大きく分けて3つの種類が存在する。以下簡単に解説していこう。

ロジックツリーの種類-1:要素分解ツリー

要素分解ツリーとは「全体」を「部分」に分解していくロジックツリーを指す。よって、要素分解ツリーは「全体と部分」の包含関係を表すことになる。

ビジネスでの主な使用目的は「ターゲットを検討する局面」だ。例えば「シニア層」を要素分解していくと以下の通りとなる。

ロジックツリー1.要素分解ツリー

ロジックツリーの種類-2:原因究明ツリー

原因究明ツリーとは、何らかの問題が生じた際に、その問題を生じさせている原因を究明することを目的としたロジックツリーだ。

原因究明ツリーは、先ほど解説した要素分解ツリーのように「全体と部分の包含関係」だけでなく「量と質」に分解した「量率関係」にも着目するのが特徴だ。

例えば「結婚式場の売上が下がっている問題」を原因究明していくと以下の通りとなる。

ロジックツリー2.原因究明ツリー

ロジックツリーの種類-3:イシューツリー

イシューツリーとは、何らかの目的に対して「何を検討すべきか?」を洗い出すことを意図したロジックツリーだ。

イシューツリーも原因究明ツリーと同様に「全体と部分の包含関係」だけでなく「量と質」に分解した「量率関係」にも着目するのが特徴だ。

例えば「WEBサイトのPVを上げるには?」という目的に対して「検討すべき内容」をロジックツリーで表現すると以下の通りとなる。

ロジックツリー3.イシューツリー

ロジックツリーは「一つの論点」をもとに「複数の結論」に導くことができるフレームワークであることから「演繹法」で論理を構成する際に有用な手法だ。

ロジックツリー×演繹法

ロジカルシンキングのフレームワーク-3:帰納法(ピラミッドストラクチャー)と演繹法(ロジックツリー)の合わせ技

これらを「ビジネスに活用する局面」で整理すると、下記のような型になる。

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もしあなたが「ロジカルシンキングの活用のしどころ」に悩んでいるのなら、

  • 目的や方針を導きたい上流段階:
    帰納法的な頭の使い方×ピラミッドストラクチャー
  • 目的や方針に基づいてアクションプランを導きたい下流段階:
    演繹法的な頭の使い方×ロジックツリー

と覚えておこう。

ロジカルシンキングのトレーニング法:論理的思考の鍛え方

ロジカルシンキングは、誰でも身につけることができる「思考技術」だ。

そしてロジカルシンキングが才能や資質の話ではなく「技術」である以上、そこには再現性が存在する。つまり「方法と手順」を身につければ「誰でも」「例外なく」ロジカルシンキングを身につけることが可能だ。

もしあなたが「ロジカルシンキングを仕事に活用できない」と悩んでいるなら、今すぐ実践できるロジカルシンキングのトレーニング法を紹介しよう。

ロジカルシンキングのトレーニング法-1:メールを使って「帰納法」をトレーニングする

まずおすすめしたいのは「日々のメール」を活用したロジカルシンキング(帰納法)のトレーニング法だ。

例えばプロジェクトメンバーとミーティングをセットしたい場合、あなたはただ漫然と

  • 「ミーティングをセットしたいので●月●日●時~●●会議室でよろしくお願いします」

などのメールを送ってはいないだろうか?確かに簡潔に用件は伝わるが、もしあなたがロジカルシンキングを身につけたいなら「用件だけ」のメールを打つ前に「帰納法的な組み立て」を考える習慣をつけよう。例えば以下のような組み立てだ。

  • 結論:
    ミーティングをセットするべきだ。
    (なぜならば)
  • 実例の共通点:
    メール共有より顔を合わせたミーティングをしたほうが、今後のプロジェクトの進行がスムーズに進むからだ。
    (なぜならば)
  • 複数の実例:
    • 今回ミーティングで共有しようとしている資料は、プロジェクト全体に影響を与える非常に重要な内容が含まれているからだ。
    • 今回ミーティングで共有しようとしている資料は、単に読んでもらうだけでは伝わらない、言外の「ニュアンス」が含まれているからだ。
    • 今回のミーティングでは、新しくプロジェクトに参加したメンバーとの意識統一も図っておく必要があるからだ。

もしあなたがビジネスパーソンなら、社内外の人たちに向けてメールの発信をしていることだろう。多い日なら、1日十何通も送る日もあるはずだ。

だとすれば、日々のメールを「ロジカルシンキングのトレーニング」に活用できれば、習慣化しやすく頻度も多いため、ロジカルシンキングを身につける早道となる。

ロジカルシンキングのトレーニング法-2:報告書を使って「演繹法」をトレーニングする

続いておすすめしたいのは「日々の報告」や「報告書」を活用したロジカルシンキング(演繹法)のトレーニング法だ。

あなたがビジネスパーソンなら、必ず「上司」がいるはずだ。そして節目節目のタイミングで「上司に報告する機会」が存在していることだろう。

しかしあなたは日々の上司への報告の中で「報告がうまくいくかどうかの基準」を考えているだろうか?もし考えていなかったら、これを機会に「報告がうまくいく基準」を念頭に置きながら上司に報告する習慣をつけよう。例えば以下の通りだ。

  • 決められたルール:
    報告の際に「今後のToDo」「役割分担」「期限」が明確であれば、上司は納得しやすい。
  • ルールに当てはめる事実:
    今回の報告は「今後のToDo」「役割分担」「期限」を明確に報告できる。
  • 結論:
    よって今回の報告に、上司は納得してくれるはずだ。

技術を身に付けるには、ひとつの基本技を繰り返しトレーニングすることや、少数の技だけに集中して、それを身につくまでひたすら繰り返すことが重要だ。

ぜひ「日々のメール」や「上司への報告の機会」をうまく味方につけて、論理的思考能力を高める習慣を身につけて欲しい。

ロジカルシンキングのトレーニング法-3:アプリの例題でトレーニングする

最後は、スマートフォンアプリを活用したトレーニング方法だ。

下記の書籍は「ロジカルシンキングを学ぶ」だけでなく「アプリ・ウェブサービスでロジカルシンキングをトレーニングできる」という「知識」と「トレーニング」を組み合わせた書籍だ。

書籍の中身はロジカルシンキングに関する「基本知識」や「活用法」がわかりやすく紹介されており、初心者向けの入門書と言える。

また、アプリやWEBサービスに書籍を登録すると、週に1回ロジカルシンキング関する練習問題が出題されるため、知識を得るだけでなくトレーニングや習慣化できるのが利点だ。

もしあなたが自分の中にロジカルシンキングを「定着」させたいと考えるなら、一つの選択肢になるだろう。

ロジカルシンキングのデメリットと弱点

冒頭で述べた通り、ロジカルシンキングはともすれば「金科玉条の万能薬」のように語られがちだ。

しかし、もしあなたがロジカルシンキングを実務に活かしたいなら、ロジカルシンキングの弱点も理解しておこう。そしてもしあなたが「ロジカルシンキングの弱点」を理解し、うまく使いこなすことができれば、ロジカルシンキングでは辿り着けない新たな領域に踏み出すことができる。

ロジカルシンキングのデメリットと弱点-1:「前提」の置き方次第で正解が変わる

論理は「前提」「推論」「結論」の3つのプロセスで成り立っている。そして「ロジカルシンキング」といえば、ともすると「推論の妥当性」や「結論の良し悪し」に着目しがちだが、真に重要なのは「前提の置き方」だ。

「前提」を間違えば「推論」や「結論」はすべて間違うことになる。逆を言えば「前提の置き方」次第で、ロジカルシンキングの「正解」はいくらでも変わる。

そしてロジカルシンキングは、帰納法や演繹法など「推論の仕方」は教えてくれるが「前提の置き方」は教えてくれない。

ロジカルシンキングのデメリットと弱点-2:裏付けとなる事実は無数に存在する

ロジカルシンキングは、事実の裏付けが伴って初めて説得力を持つ。しかし、ある主張に関する事実は無数に存在する。そして無数に存在する事実全てを検証することは物理的に不可能だ。

だとすれば、あなたの主張に対する「根拠」は、無数の事実の中から特定の事実だけを選ぶことになり、その選び方にあなたの恣意性が入ることになる。

よく「ロジカルシンキングは客観的である」といわれるが、それは幻想にすぎない。だとすれば「ロジカルシンキング」を絶対の存在と盲信するのではなく、主張に合理性を持たせるためのツールとして捉えることが重要だ。

ロジカルシンキングのデメリットと弱点-3:論理を展開する「切り口」は無数に存在する

ロジカルシンキングによく登場する手法が「要素分解」だ。そして要素分解をするには、必ず「切り口」が必要となる。

例えば「売上を増やすには?」という問いに対して「切り口」を考えてみよう。ざっと挙げると、以下の通りだ。

  • 地区別に要素分解(=切り口)して、売上が低い地区の売上を増やす。
  • 年代別に要素分解(=切り口)して、売上が低い年代の売上を増やす。
  • 取り扱い商品別に要素分解(=切り口)して、売上が低い商品の売上を増やす。
  • 客数と客単価で要素分解(=切り口)して、どちらかを増やす。
  • 新規顧客と既存顧客で要素分解(=切り口)して、どちらかの売上を増やす。
  • 集客とコンバージョンで要素分解(=切り口)して、どちらかを増やす。

このように「要素分解の切り口」は無数に存在する。

もしかしたら、上記より優れた「要素分解の切り口」が存在するのかもしれない。だとすれば、もっと効果的な売上向上施策に結びつけることができるのかもしれない…。

ここまでお読みになればわかる通り「売上を増やす」という目的に対する「要素分解の切り口」は無数に存在する。そしてどのような「切り口」を想定するかは、結論を出すあなたが想定している「仮説の範囲」に依存する。

ロジカルシンキングは「要素分解が必要だ」とは教えてくれるが「要素分解の仕方」までは教えてくれない。「要素分解の仕方」は、ロジカルシンキングとは別の能力だ。

ロジカルシンキングのデメリットと弱点-4:因果関係が未来にも成立するとは限らない

ある問題が存在しているとき、問題を生じさせている原因を特定することができれば、その原因を取り除いたり、変化させたりすることによって、問題を解決することができる。これがロジカルシンキングにおける「因果関係」の一般的な使われ方だ。

しかし変化が大きい現在においては、過去に成立した因果関係が将来も成立する保証はどこにもない。

今後は、過去の延長線上の未来を「想定」するよりも、過去とは異なる未来を「創り出す」ケースが増えてくる。そのようなケースでは、ロジカルシンキングはほとんど意味を持たない。

ロジカルシンキングのデメリットと弱点-5:ロジカルシンキングは意思決定には使えない

ロジカルシンキングの最大の誤解は、それが意思決定の方法であると考えられていることだ。

ロジカルシンキングは意思決定のための「材料」を提供してくれるが、それだけで意思決定はできない。もし論理だけで決められることがあるとすれば、それは人でなくてもできる意思決定だ。

解くべき問題を可能な限りロジカルに考え抜き、考えられ得るオプションを並べたところで、前提条件が少しずれただけで結果は大きく変わってしまう。

複雑な現実を単純化・抽象化し、意思決定をしやすくするためにロジカルシンキングは必要不可欠だ。しかし最後の最後、その結果を元に適切な判断を行うためには、意思決定者の高い見識が求められることを肝に銘じておこう。

ロジカルシンキングを越える

ロジカルシンキングのデメリットを整理すると、下記の通りになる。

  • 「前提」の置き方次第で「正解」が変わってしまう。
  • 「事実」が無数に存在し、裏付けとなる事実の選び方に恣意性が入ってしまう。
  • 論理を展開する「切り口」が無数に存在し「仮説の範囲」に依存してしまう。
  • 因果関係が未来にも成立するとは限らない。
  • ロジカルシンキングと意思決定は別物。

ここまでお読みになって、あなたは「ロジカルシンキング=必要ない」と感じてはいないだろうか?しかしそう考えるのは早計だ。ロジカルシンキングのデメリットを理解するということは、別の見方をすれば以下の視点を手に入れるということでもある。

  • 前提は疑ってみるべき
  • 事実を疑い「例外」に着目してみるべき
  • 人とは違う切り口で物事を捉えてみるべき
  • 因果関係を疑ってみるべき
  • 「価値観」や「信念」に基づいた意思決定も検討すべき

ロジカルシンキングは、ロジカルに考えてみることで、これまで解説したような弱点が見えてくる。そしてその弱点を突く視点を意識的に持てれば「論理を越えた」思考スキルを手に入れるチャンスとなる。

それはつまり、当たり前を当たり前に考えない「イノベーティブ発想」であり「価値創造力」だ。

ロジカルシンキングの本|おすすめ書籍4冊

締めくくりに、あなたにおすすめできる「論理的思考能力を高める本」を紹介しよう。選定した基準は下記の通りだ。以下のどれかに当てはまるものをピックアップした。

  • k_birdが実際に読み、単純に「素晴らしかった」と思えるロジカルシンキング本。
  • 実際に戦略立案実務や事例共有に役立っているロジカルシンキング関連書籍。
  • 長年に渡って読み継がれており、時代を越えても変わらない「本質」や「原理」が見出せるロジカルシンキング関連本。

もちろん、すべて「なぜ読むべきなのか?」という解説付きだ。

ロジカルシンキング本おすすめ書籍-1:ロジカルシンキング

本書は、ロジカルシンキングを学ぼうと思ったら誰もが通るベストセラーであり「ロジカルシンキングの名著」だ。

著者である照屋氏はマッキンゼーのエディターとして活動した経験を持っており、マッキンゼーを一躍有名にした書籍としても知られる。

本書は「ピラミッドストラクチャー」や「MECE」「So What?/Why So?」など、今では当たり前のように使われるビジネスパーソンの「基本作法」を、日本に普及させた名著と言ってよい。

この書籍は多くのビジネスパーソンにとって「ロジカルシンキングの登竜門」的位置づけと言って良いだろう。もし、あなたが「理解」を越えて「ロジカルシンキングを使いこなしたい」なら、ぜひ一読を勧めたい必読書だ。

ロジカルシンキング本おすすめ書籍-2:入門 考える技術・書く技術――日本人のロジカルシンキング実践法

ロジカルシンキングは、あなたの頭の中にあるだけでは意味がない。

ビジネスの現場では、レポーティングや業務メール、あるいは提案書など「自分の考え」を文章に落とす局面は多い。

本書は、ベストセラーとなったバーバラ・ミントの「考える技術・書く技術」の翻訳者が著した、日本人向けのロジカルライティングの書籍だ。

ロジカルライティングは、ロジカルシンキングと異なり、常に「相手」を想定しなければならない。

本書の特筆すべき点は、ロジカルシンキングを「相手に合わせて」「文章に落とす」実行可能な方法論を、徹底的にわかりやすく解説してくれていることだ。

ビジネスとは、突き詰めれば人と人との間にある営みだ。

しかし「自分が伝えたいことをロジカルに伝える」ことはできても「相手が知りたいことロジカルに伝える」ことができる人は、そう多くない。

もし本書を手に取れば、あなたは「ロジカルシンキングを相手に伝わる形に変換する」スキルを身に付けることができるはずだ。

ロジカルシンキング本おすすめ書籍-3:頭がいい人の「論理思考」の磨き方

本書は、延べ25万人を教えたグロービスの講師によるロジカルシンキングの「トレーニング本」だ。

本書の特徴は「帰納法」や「演繹法」あるいは「MECE」「ロジックツリー」などについて、ロジカルシンキング入門者が「つい陥りがちな罠」も含めて解説している点だ。

さらには5つの例題を通して、紙面と「格闘」しながら具体的にロジカルシンキングを磨き上げるトレーニングができる点も特徴だ。

本書は、一通りロジカルシンキングが理解できるようになったあなたが、より論理的思考能力を鍛え上げる際にぴったりの一冊だ。

ロジカルシンキング本おすすめ書籍-4:知的複眼思考法 誰でも持っている創造力のスイッチ

ロジカルシンキングには限界が存在する。それは推論を考える際の「切り口」の限界だ。

ロジカルシンキングを行う際には「ロジックツリー」というツールを多用する。

ロジックツリーは、目の前にある「問題現象」を要素分解することで根本課題を見抜いたり、あるいは「問題解決」の打ち手の選択肢を広げていくときに使われることが多い。

しかし「要素分解」も「選択肢の拡大」も、その「切り口」次第で結論は変わる。そうなると、いかに「筋のよい切り口」を見出せるかが重要なカギとなるが「筋のよい切り口」は論理では導き出せない。

本書は「多面的な視点」を持ち、複眼的に様々な切り口から物事を見る重要性を説いた書籍だ。

もしあなたがロジカルシンキングを越えて「多面的」「複眼的」に考える思考技術を手に入れたいなら、一読をおすすめする。

その他の解説記事とおすすめ書籍

もしあなたが本解説以外にも関心があるのであれば、リンクを張っておくのでぜひ必要な記事を探していただきたい。

また、下記の記事ではより深く学びたい方におすすめ書籍を紹介している。ぜひご覧いただければ幸いだ。

終わりに

今後も、折に触れて「あなたをブランドにする思考法」の解説を続けていくつもりだ。 

しかし多忙につき、このブログは不定期の更新となる。

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