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問題解決とは|問題解決手法と【問題解決の全プロセス】を解説

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この記事に辿り着いたあなたなら「問題解決力を身につけたい」あるいは「問題解決の手法やプロセスが知りたい」と考えていることだろう。

このブログ「Mission Driven Brand」は、外資系コンサルティングと広告代理店のキャリアを持つ筆者が、ビジネスの「できない、わからない」を解決するブログだ。

巷では様々な「問題解決の本」が溢れ、その多くは第一線のコンサルタントが執筆している。それ自体は素晴らしいことだが、その副作用として問題解決能力はコンサルタントや経営企画部門など「地頭の良い人たちが身につけるもの」と誤解している人も多い。

しかし問題解決能力は「頭の使い方」の問題であり「地頭の良し悪し」は関係ない。スキルとして体系化し習得すれば、誰もが仕事で使いこなせるものだ。

よって、今回は問題解決の手法について解説する。その内容は以下の通りだ。

  • 問題とは何か
  • 問題解決とは何か
  • 「問題発見」の方法
  • 問題を「再定義」する方法
  • 問題の「発生源」を特定する方法
  • 問題の「原因」を特定する方法
  • 問題解決策を立案する方法
  • 問題解決策を実行する方法
  • 問題解決策を評価する方法

今回の解説を最後までお読みいただければ、あなたは一通り問題解決の能力が身につくはずだ。 また、この記事の最後には、記事内で紹介した図版のスライド資料を用意しているので、ぜひ復習時に活用頂きたい。

「問題解決力を高める推論の技術」が、このブログから書籍化。

本論に入る前に、僭越ながら拙著「問題解決力を高める推論の技術」を紹介させていただこう。

もしあなたが問題解決に興味があるなら、仮説思考は極めて重要な能力になる。

なぜなら問題の発生源や原因を特定する際には「原因の当たりをつける」ための仮説が必要になるからだ。そして問題解決の際にも「この解決策は、どのような結果をもたらすか?」に対する仮説が必要になる。

しかし仮説思考の書籍の多くは、仮説思考のメリットは説くものの、肝心の「仮説思考のマスターの仕方」になると、

  • 「センスが必要」
  • 「経験の積み重ねが物を言う」

など「それを言ったらお終いよ」という結論で終わらせているものが多い。

しかし本書は「仮説思考に必要な推論の手順」を、豊富な事例とともに解説している。よって、その手順通りに推論を重ねれば「センス」や「長年の経験」に頼ることなく、誰でも優れた仮説を導き出せるようになる。

誤解を恐れずに言えば、あらゆるビジネスは「仮説」こそが成否を握る。

なぜなら、仮説を生み出せなければ次の一手を見出しようがなく、検証のしようもなくなるからだ。つまり、ビジネスの成長は止まってしまうことになる。

おかげさまで本書は6版を重ね「読者が選ぶビジネス書グランプリ2021」にノミネートいただいた。NewsPicksやNIKKEI STYLE、lifehackerなど多くのメディアで取り上げていただき、中国や台湾、香港でも出版が決定している。

さらにAmazonレビューでも、

  • 「ここ数年の仮説思考系の書籍で久々のヒット」
  • 「自分オリジナルの武器にしていけそうな良書」
  • 「一生もののスキルになるのは間違いない」

など有難い言葉を頂戴している。

もしあなたがシャープな仮説を導き出せるようになりたいなら、ぜひ本書を手にとってみて欲しい。

問題解決とは?

「問題」とは何か?

突然の質問で恐縮だが、あなたは「問題とは何か?」と聞かれて、どう答えるだろうか?デジタル大辞泉に掲載されている教科書的な定義は以下の通りだ。

問題とは?-教科書的な定義
  1.  解答を求める問い。試験などの問い
  2. 批判・論争・研究などの対象となる事柄。解決すべき事柄
  3. 困った事柄。厄介な事件
  4. 世間が関心をよせているもの。話題

しかし上記の「教科書的な定義」をご覧になって、あなたは「問題とはこういうものだ」と腹落ちできただろうか?上記の定義は極めて漠然としているため、腹落ちできなかったのではないだろうか?

そこでもう一つ、以下の質問に答えてみて欲しい。

あなたはなぜ「問題」を「問題」と認識するのか?

仮にあなたが営業担当者だったら「売上が上がらない」という状態は「問題」として認識するはずだ。また、あなたがダイエットの真っ最中だとしたら「体重が増えすぎた」ことに問題を感じていると思う。

では、なぜあなたはそれらを「問題」として認識するのだろうか?

その理由は「自分が考える理想的な状態」に「今の現実」が至っていないからだ。上記の例を図解すると、下記の通りとなる。

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人は物事を捉える際に、暗黙のうちに「理想的な状態」と「今の現実」を比較している。そして両者にギャップがあるときに、それを「問題」と認識する。

このように考えると、より実用的な「問題」の定義とは、以下の通りとなる。

問題とは?-実用的な定義

「理想の状態」と「現実の状態」とのギャップ。

「問題解決」とは何か?

「問題」とは「理想の状態と現実の状態とのギャップ」のことだ。だとすれば「問題」を発見するには、

  • 理想の状態
  • 現実の状態
  • そのギャップ

の3つが正確に認識できていなければならない。

こと「問題」となると、人はつい「今、目の前で生じている困りごと」だけに目を向けがちだ。しかしそもそも「理想の状態」に無関心であれば、人は「問題」を感じることはなく「問題解決」にも思いが至らなくなる。

そう考えれば「問題」の立脚点は「困りごと」ではなく「理想の状態」の方であり、

  • 「理想の状態」が明確にイメージできるか?
  • 「理想の状態」に対して当事者意識が持てるか?

の2つが揃って初めて「現実とのギャップ」に気付けるようになり、問題解決のスタートラインに立てるようになる。

これらを踏まえれば「問題解決」の本質的な論点(イシュー)は「今ある問題の解決」ではなく「理想の姿の実現」であることがお分かりいただけるはずだ。

問題解決とは?

「理想の姿」を実現するために「現実とのギャップ」を埋めること。

問題解決手法と問題解決プロセス

いよいよここからは、問題解決の手法とプロセスについて解説していこう。問題解決プロセスは、大きく8つに分けることができる。

  1. 問題を発見する
  2. 真の問題を定義する
  3. 問題の発生源を特定する
  4. 問題の原因を特定する
  5. 原因に対する解決策を立案する
  6. 解決策を実行する
  7. 解決策を評価する
  8. 新たな問題を発見する

問題解決の方法と問題解決プロセス

問題解決能力を身につけるには、正しい問題解決手法を学んで繰り返し練習することが近道となる。ぜひ「問題解決の8つのプロセス」をお読みになり、実践に結びつけて欲しい。

問題解決手法と問題解決プロセス-1:問題を発見する

当たり前のことだが、問題は発見できなければ解決のしようがない。だとすれば、あらゆる問題解決の出発点は「問題発見」となる。

問題発見力を身につけるには、以下の2つを知っておくと大きな助けとなる。

  • 「問題には種類がある」ことを理解しておく
  • 「観察力」と「洞察力」の2つの重要性を認識しておく
問題発見-1:「問題には種類がある」ことを理解しておく

先ほど「問題」とは「理想の状態と現実の状態とのギャップである」と解説した。

問題とは?

「理想の状態」と「現実の状態」とのギャップ。

この「問題の定義」に照らせば、問題は大きく3つの種類に分けることができる。

  • 「問題」の種類-1:「発生型」の問題
    「発生型の問題」とは、すでに発生してしまっている問題を指す。
    例えば競合ブランドの大胆な値引きにより、自社ブランドの売上が落ち始めた、などは「発生型の問題」の典型例だ。すでに異常な兆候が見えているため、問題の発見は簡単だ。
  • 「問題」の種類-2:「潜在型」の問題
    「潜在型の問題」とは、今後発生しうるであろう問題を指す。
    例えば、数年後に見込まれる確実な環境変化に対して、自社の対応力不足が見込まれる場合などが「潜在型」の問題だ。
    先ほど「問題」とは「理想と現実のギャップ」と解説したが「現実」のほうに将来マイナスの変化が見込まれている状態だ。
    しかし現状においては「問題の兆候」が生じていないため「発生型」と比べて、認識が難しくなる。
  • 「問題」の種類-3:「設定型」の問題の具体例
    「設定型の問題」とは、高い理想を設定することで生じる問題を指す。
    例えば自社ブランドが掲げるビジョンを実現する上で「何が足りないか」を設定する場合などが「設定型」の問題の典型となる。こちらも「目に見えるトラブル」ではないため、常に意識しておかないと自覚しずらい「問題」だ。

このように「問題」は「今現在、目に見える形で生じている問題」だけとは限らない。

もしあなたが視野を広く捉え、問題には「発生型」以外にも「潜在型」や「設定型」が存在することを認識しておけば、適切に問題点を洗い出す「問題発見力」が向上するはずだ。

問題とは?問題の種類

問題発見-2:「観察力」と「洞察力」の2つの重要性を認識しておく

「問題には3つの種類がある」ことを理解できたとしても、それらの問題を発見できるかどうかは、あなたの「観察力」と「洞察力」に大きく依存することになる。

観察力の有無は、目に見える「発生型」の問題を発見する際に重要な能力だ。一方で洞察力の有無は目に見えない「潜在型」や「設定型」の問題発見力に大きな影響を与える。

観察力や洞察力に関しては、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてほしい。

問題解決手法と問題解決プロセス-2:真の問題を定義する

問題を発見できたら、続いては「真の問題を定義する」ステップが必要になる。なぜなら「解くべき問題の見極め」を間違えれば「解いた答え」も、当然間違うことになるからだ。

例えば、あなたが「太りすぎている」という問題を抱えていたとしよう。問題をそのまま「太りすぎていること」と捉えれば、その解決策は「食べる量を減らす」あるいは「消費カロリーを増やす」になるだろう。

しかし、いったん「問題を見極めた」結果、真の問題が「太っていることで、モテないこと」だったとしたら、問題解決の方向性は大きく変わることになる。

この場合「モテる」ために「痩せる」という方向の解決策もあるが、一方で「ぽっちゃり体型が好きな異性を探す」という別の方向の解決策も選択肢に入ることになる。

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このように、問題解決能力が高い人は「真の問題の見極め」を徹底している。なぜなら問題の定義の仕方次第で、その後の問題解決策は大きく変わるからだ。

それでは「真の問題を定義する」ためには、どのような視点が必要だろうか?ここでは、4つの視点を紹介しよう。

真の問題を見極める視点-1:「理想の状態」を突き詰める

「理想の状態を突き詰める」ということは、問題解決の上位目的を考えることに他ならない。

先ほどのダイエットの例では「理想の状態」を突き詰めた結果、真の問題は「太っていること」ではなく「モテないこと」であることが明らかとなり、問題解決策の選択肢は広がった。

このように「理想の状態」を突き詰めることで「真の問題」は見極めやすくなる。

 

「いかなる問題も、それが発生したのと同じ次元で解決することはできない」

 

これはアインシュタインの言葉だが、その真意は「問題は、起こっているのと同じレベルで考えても本質は見えず、解決策が見出せない」ということだ。

重要なことなので繰り返すが、問題解決の本質なイシューは「今ある問題の解決」ではなく「理想の姿の実現」だ。ぜひ問題を発見した後は理想の状態を突き詰め「真の問題を見極める」習慣をつけよう。

真の問題を見極める視点-2:物事を広く捉える

もしあなたが自動車メーカーのマーケティング担当者だったら「車を所有したい人が減っている」という問題に対して、どのように問題を見極めるだろうか?

確かに現在、車を「所有したい」人は減りつつある。しかし物事を広く捉えれば「レンタカー」や「カーシェアリング」など車を「借りたい」人は増えていることがわかる。

だとすれば、問題を「車を所有したい人が減っている」ではなく「車を借りたいというニーズに応え切れていない」と再定義すればどうだろうか?

もしそう定義すれば、自社でレンタカー事業やカーシェアリング事業を展開することで「車を借りたい」というニーズに応え、自社の車の良さを体験してもらった上で販売に結びつける、などの解決策も選択肢に入ってくる。

問題を見極める視点-2:物事を広く捉える

事実、トヨタ自動車はディーラーでカーシェアリング事業を開始し、それをトヨタ車の販促手段として活かそうとしている。

このように、物事を広く捉えて問題を見極めることで、煮詰まった問題の打開策につながることがある。

真の問題を見極める視点-3:視点を変える

もしあなたがビルオーナーで、テナントから「エレベーターの待ち時間が長い」というクレームに悩まされていたとしよう。あなたはどのような問題解決策が思いつくだろうか?

考えやすいのは、平均待ち時間を制御するAIを導入し、最適化技術を通して待ち時間を減らすことだろう。しかしこの解決策は、大きな設備投資を覚悟することになる。

一方で、エレベーターを使う側から見た「ユーザーの視点」に立って考えてみよう。

ユーザーの視点に立てば「エレベーターの待ち時間が長い」という問題は「エレベーターを待っている時間が無意味に感じること」と再定義できる。だとすれば「無意味に感じる時間」を「有意義に感じる時間」に変えることができれば、大きな設備投資をせずに問題は解決するはずだ。

事実「エレベーターの横に鏡を置く」という施策で、エレベーターを待っている時間を「無意味な時間」から「身だしなみを整える有意義な時間」に変え、クレームを大きく減らした例が存在する。

また、ゴミの不法投棄が問題となっている場所に鳥居を設置したら不法投棄が減った、なども「ユーザーの視点」を活かした問題解決の例だ。

つい「問題」といえば、モノや仕組みに着目しがちだが、ぜひ「視点を変える」ことを意識してみよう。驚くほどシンプルに問題を解決できる場合がある。

真の問題を見極める視点-4:問題を成り立たせている「見えない前提条件」を疑う

今、目の前に2つのリンゴがあり、3人の子供が取り合いの喧嘩をしていると仮定しよう。あなたはどのようにこの「問題」を解決するだろうか?

最も考えやすいのは、2つのリンゴを3等分に切り分け、3人の子供に2つずつ切れ端を配る、という解決策だろう。しかし「前提条件」を疑うことができれば、別の解決策も見えてくる。

例えば、上記の問題を成り立たせている前提条件を洗い出していくと、

  • リンゴは「食べ物として」3人の子供に分配しなければいけない、という前提
  • リンゴは「今すぐに」3人の子供に分配しなければいけない」という、前提

を置いていることがわかる。このように、いったん「問題を成り立たせている前提」を洗い出した上で、その前提を覆す視点を取り入れてみよう。例えば、以下の通りだ。

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このように「問題を成り立たせている前提」を疑うことで、創造的な問題解決策が見えてくることがある。上記の例の場合、単に「リンゴを切り分けて配る」という解決策よりも「リンゴをジュースにする体験を楽しむ」「リンゴの木が成長する未来を想像して楽しむ」ほうが、3人の子供は喜ぶかもしれない。

更に、別の例でも解説しよう。

もしあなたが出版社のマーケティング担当者で「本が売れない」という問題を抱えていたとしよう。問題を成り立たせている前提条件を洗い出していくと、

  • 「本は紙でできているもの」という前提
  • 「本は読んだら終わるもの」という前提
  • 「本は読むもの」という前提

など、様々な「前提」が洗い出せるはずだ。そこに前提を覆す視点を入れると、以下の通り創造的な問題解決策を導き出すことが可能となる。

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問題は、その問題を成り立たせている「見えない前提条件」が存在する。そして「見えない前提条件」を覆すことで、より創造的に問題を解決できる場合がある。

もしあなたが何らかの問題を発見したら「その問題を成り立たせている見えない前提条件」にを探し、その前提を覆しに行く視点を持とう。

問題解決手法と問題解決プロセス-3:問題の発生源の特定

真の問題を定義できたら、次は「問題の発生源」を特定するステップだ。

例えば「売上の減少」という問題について考えてみよう。

「売上の減少」を一括りに捉えた場合、その解決策は無数に存在する。すると、無数の解決策すべてを試さなくてはいけなくなってしまう。これではいつ成果がでるかがわからず、リソースも大きく消費してしまうことは想像に難くない。

一方で「問題の発生源を特定するステップ」を踏むとどうだろうか?「売上の減少」の場合、想定される「問題の発生源」は、

  • 購入者数の減少
  • 購入単価の減少
  • 購入頻度の減少

のいずれかを想定できる。そしてもし問題の発生源が「購入頻度の減少」だと特定できたら、そこに絞って問題解決策を策定し、実行することができるようになる。

問題解決の手法とプロセス-3:問題の発生源の特定

更に「購入頻度が減っている」という問題の発生源を、

  • 独身女性層なのか?
  • DINKS層なのか?
  • 専業主婦層なのか?
  • 働く主婦層なのか?
  • シニア女性なのか?

などターゲット層で絞り込んでいけば、問題解決に費やすリソースはより少なくて済むはずだ。

あなたの企業のリソースは、いつだって有限だ。限られたリソースを効果的に活用し成果を出したいなら「問題の発生源をロジカルに絞り込んでいく」のは欠かせないステップだ。

問題解決手法と問題解決プロセス-4:問題の原因の特定

問題の発生源を特定できたら、次は「問題の原因」を特定するステップだ。いわゆる、トヨタ自動車で有名な「なぜなぜ分析」だ。

問題には、かならずそれを生じさせている原因が存在する。そして原因に対して問題解決策を展開しない限り、すべての施策は対処療法止まりとなる。その結果、施策の効果は限定的となり、いずれ同じ問題が再発してしまうだろう。

例えば「ある調味料の購入頻度が減少している」という問題の原因が「用途が狭い結果、利用頻度が少ない」ことだったとしよう。

だとすれば問題解決策は「その調味料の用途を広げることで、利用頻度を増やす」ことであり「その調味料を購入してシールを集めれば景品がもらえるキャンペーンで購入頻度を増やそう」という解決策は、一時的な効果は見込めるかもしれないが、根本的な解決策になっていないため、いずれ同じ問題が再燃するだろう。

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このように「問題を生じさせている原因を特定する」ステップは、的外れな施策にリソースを浪費しないために欠かせないステップだ。

問題の原因を特定することは決して簡単ではないが「なぜ?」と問い続ける作業を繰りかえせば、今まで見逃していた問題の本質を見出せることは少なくない。

ぜひあなたが問題解決能力を身につけたいなら「…に尽きる」と言い切れるまで、問題の原因を分析しよう。その原因こそが、解決すべき「課題」だ。

問題解決手法と問題解決プロセス-5:問題解決策の立案

問題の原因が特定できたら、次は「問題解決策を立案する」ステップだ。

問題解決策を立案するステップは、以下の4つのフローに分けることができる。

  • 問題解決策のKPIを定める
  • 問題解決策を立案する
  • 問題解決策を評価する
  • 関与者を動機づける

問題解決策の立案-1:問題解決策のKPIを設定する

見えないものは管理できない。そして管理できないものは、改善もできない。

問題解決策を立案する際には、並行してKPI(重要業績評価指標)を定める習慣をつけよう。KPIの意味や重要性、設定の仕方は下記の記事で解説しているので、ぜひご覧いただきたい。

問題解決策の立案-2:問題解決策を立案する

ある原因が存在しているとき、その原因に対する問題解決策は一つとは限らない。問題解決策は複数、それもできるだけ多く考えておくことが重要だ。

なぜなら、どのような解決策も未来に向かってなされる以上、必ず成功するとは限らない。思い通りにやりきることができなかったり、効果が不十分だったりする場合もありうる。その際にすぐに代替策が打てるよう、複数の問題解決策を仕込んでおく必要がある。

問題解決策の立案-3:問題解決策を評価する

複数の問題解決策が立案できたら「どの問題解決策を実行に移すべきか?」を評価しよう。多くの場合、

  • 期待効果の大きさ
  • 投入資源の少なさ
  • 成果が得られるまでの時間の短さ

で評価することが多い。

問題解決策の立案-4:関与者を動機づける

問題解決プロセスは、実行フェーズに移るにしたがって爆発的に関与者が増えることになる。よって「問題解決策が正しいかどうか」とは別に「ひとりひとりの意志や感情に訴え、動機付けていくためのプラン」も同時に考えておきたいところだ。

どのような問題解決も、最後は「人と人との営み」になる。そして「人と人との営み」には少なからず感情論が入り込むことは避けられない以上、正論を正論だと振りかざすだけでは始まらない。

重要なのは「正しい答えを出すこと」ではなく「問題を解決すること」なのだから「問題解決の意義」や「問題解決策の妥当性」を当事者たちに信じさせ、実行させるための策も考えておくべきだ。

問題解決手法と問題解決プロセス-6:問題解決策の実行

問題解決策を立案できたら、次は「問題解決策を実行に移す」ステップだ。

先述した通り、問題解決は実行フェーズに移るにしたがって関与者が増えていく。関与者の足並みを揃えるには、適切なプロジェクトマネジメントが必要になる。

プロジェクトマネジメントに必要な要素は、大きくわけると下記の通りだ。

問題解決策の実行-1:必要なタスクを洗い出す

「タスク」とは「作業内容」のことを指す。

どのような問題解決プロセスも「タスク」を積み重ねていくことで初めてゴールにたどり着くことができる。事前にゴールまでの「タスク」を洗い出しておけば「ゴールまでにやるべきこと」のイメージが明確になるため「何をやるべきか」の共通認識を持ちやすくなる。

問題解決策の実行-2:タスクを工程化する

タスクを洗い出したら、それらのタスクを「工程化」しよう。

タスクを工程化していくと「同時並行で進められるタスク」と「同時並行で進められないタスク」があることに気が付けるはずだ。

「同時並行で進められるタスク」はスケジュールを並列化することでプロジェクトの期間を短縮することができる。

一方で「同時並行で進められないタスク」は、前工程の「成果」が後工程を進める際の「前提」となる直列関係になっている。そのため、前工程が遅れると後工程も「ドミノ倒しで遅れる」という現象が起きやすいため、スケジュール化の際にはバッファを厚く持っておきたいポイントだ。

問題解決策の実行-3:タスクの役割分担を決める

タスクを工程化したら、一つ一つのタスクをモレなくダブリなく人に割り当て「タスク→人」の役割を明確にしよう。

人は「このタスクは自分の役割である」と自覚できて初めて責任感を持ち、能動的に行動できる。

逆に「タスクの役割分担」が明確でなければ、プロジェクトの後半になって「このタスクはだれがやるんだっけ?」というヌケが生じて炎上したり、同じタスクを別の人が重複して作業することでダブリが生じ、プロジェクトの生産性を大きく落としてしまうことになる。

問題解決策の実行-4:タスクのスケジュールを決める

タスクと役割分担が決まれば「それぞれのタスクに必要な業務量」と「割り当てられた人材の能力(=処理スピード)」を掛け合わせて「それぞれのタスクに必要な所要時間」が見積もれるようになるはずだ。

そしてそれらを「タスクの工程化」に従って配置していけば、プロジェクトの全体スケジュールを完成させることができる。

問題解決策の実行-5:プロジェクトマネジメントを行う

いよいよ問題解決が実行に移ったら、3つの視点でプロジェクトをマネジメントしていこう。

  • 1つ目の視点:「タスクの品質」の視点

問題解決を実行に移すと、つい「タスクをやること」自体が目的となってしまいがちだ。しかし本来の目的は「問題が解決されている状態」にたどり着くことであり、一つ一つのタスクはそのための手段にすぎない。

この「手段が目的化してしまう」ことを避けるために行うのが品質管理だ。

決して「タスクをやること」を目的とせず「一つ一つのタスクは、あるべき方向に向かっているか?」「求められる水準のタスク品質になっているか?」に注意を向けよう。コツは一つ一つのタスクを「やること」という一般動詞で捉えるのではなく「達成すべき状態」という「Be動詞」で捉えることだ。

  • 2つ目の視点:「コスト」の視点

「コスト」といえば「直接出ていくお金」をイメージしがちだが、問題解決においては「人」や「労力」が「広義のコスト」として立ちはだかることが多い。

問題解決は「現状」から「あるべき状態」に変えていく取り組みだが、この変化は機械のスイッチのように「ON=OFF」で切り替わるわけではない。

人が絡む以上、必ず「グラデーションの期間」が存在し、その期間は「これまでのやり方」と「新しいやり方」が同時並行で共存するため、一時的に業務の生産性は下がり、コストは増大する。

プロジェクトの失敗要因でよく挙げられるのが「現場の抵抗」だが、現場は日々の数字を追いかけているのだから、例え一時的とはいえ業務の生産性が落ちたりコストが増大すれば、抵抗が起きるのは避けられない。

この時、問題解決の推進側がプロジェクトを「管理する」という視点で捉えてしまうと「現場にやらせる」という上から目線の発想となり、火に油を注ぐことになる。

本来、問題解決の推進側に求められるマインドセットは「管理」ではなく「支援」だ。

問題解決を進める上で立ちはだかる抵抗は多いが、あくまで「やらせる」という立場でなく「並走する」「一緒に考えて解決する」という「支援の立場」を取り続けよう。

  • 3つ目の視点:「期限」の視点

あなたにも経験があると思うが「いつまでに」という「期限」が示されない限り、人はそのタスクの優先順位を落としがちだ。そしてタスクの進捗遅れが起きれば、その後の工程にも響いてしまい、プロジェクト全体が大きく遅延していくことになる。

進捗遅れを回避するには、以下の会議体を設定することが有効だ。

  1. マイルストーン会議
  2. 定例会

マイルストーンとは「道標」のことで「マイルストーン会議」とはプロジェクトの区切りごとに進捗を確認するミーティングのことを指す。ある程度現場に任せてもプロジェクトがスムーズに進むことが見込まれる場合にはマイルストーンを設定し、プロジェクトの区切りごとに進捗を確認することが多い。

一方で、プロジェクトがスムーズに進捗するかどうか見込めず、その都度生じる問題の解決が必要になってくる場合には定例会を設定することが多い。

「定例会」とは、例えば「毎週●曜日の●●時から」などあらかじめミーティングを設定しておき、進捗の確認をしながらその時々で生じる問題を解決するためのミーティングだ。

問題解決プロジェクトは、いったん遅延を許すと組織内に「遅延慣れ」という現象が起き、無秩序に遅延していくことになる。よって事前に「マイルストーン会議」や「定例会」をセットし、できるだけ現場の不満に耳を傾けながら「支援」というスタンスで問題を解決していこう。

問題解決手法と問題解決プロセス-7:問題解決策の評価

問題解決策を実行に移したら、次は「問題解決策を評価する」ステップだ。

重要なことなので繰り返すが、見えないものは管理できないし、管理できないことは改善もできない。

問題解決策を実行したら「問題解決のプロセスと手順-5:原因に対する解決策を立案する」で設定したKPIを元に、問題解決策が有効に機能したかどうかを確認しよう。

もし、問題解決策が有効に機能していない場合「どの部門で」「なぜ」機能しなかったかを明らかにすることで、次の問題解決策につなげていくことができる。

この場合、重要なのは「犯人探し」ではなく、問題解決策が機能しなかった「原因探し」であり、あくまで当該部門に対して「支援」というスタンスを取り続けることが重要だ。

一方で問題解決策が有効に機能していたら、その成功要因を分析しよう。「どの部門で」「なぜ」機能したのかを明らかにできれば、その成功要因を他の部門へロールアウトすることが可能になる。

問題解決手法と問題解決プロセス-8:新たな問題発見

あなたは、冒頭で解説した「問題の定義」を覚えておいでだろうか?

問題とは?-実用的な定義

「理想の状態」と「現実の状態」とのギャップ。

そして「3つの問題の種類」も思い出してほしい。

  • 「発生型」の問題
  • 「潜在型」の問題
  • 「設定型」の問題

鋭いあなたならお気づきのことと思うが、例え一つの問題が解決したとしても、更なる「理想の状態」を設定し続ける限り「設定型の問題」は永遠になくならない。

もし、あなたが一つの問題解決を終えたら、更なる「理想の状態」を構想する習慣をつけよう。そうすれば、あなたは常に「設定型の問題」を認識し、問題解決プロセスを繰り返すことで、部門や会社、ひいては社会を理想の状態に変えていくことができるはずだ。

問題解決に終わりはない。常に「理想の状態とは何か?」を問い続けることで、問題解決の当事者であり続けよう。

問題解決の本|問題解決能力を鍛えるおすすめ書籍2冊

締めくくりに、あなたにおすすめできる「問題解決の本」を紹介しよう。選定した基準は下記の通りだ。以下のどれかに当てはまるものをピックアップした。

  • k_birdが実際に読み、単純に「素晴らしかった」と思える問題解決の本。
  • 実際に戦略立案実務や事例共有に役立っている問題解決関連書籍。
  • 長年に渡って読み継がれており、時代を越えても変わらない「本質」や「原理」が見出せる問題解決関連本。

もちろん、すべて「なぜ読むべきなのか?」という解説付きだ。

問題解決能力を鍛えるおすすめ書籍-1:世界一やさしい問題解決の授業―自分で考え、行動する力が身につく

日々あなたが行っている業務の一つ一つは、突き詰めれば、何らかの問題解決につながっているはずだ。

問題解決の本は山ほどあるが、本書の特筆すべき点は、世界的な経営コンサルティング会社で使われている「問題解決能力」のトレーニングを、中学生向けに丁寧に解説している初学者向けの入門書であることだ。

職業柄、様々な「問題解決本」を読んできたが「わかりやすさ」と「質」を最も高いレベルで両立しているのが本書だ。

もし、あなたやあなたのチームの同僚が「問題解決能力を身につけたい」と考えるなら、まずこの書籍をお勧めしたい。

また、配属した新人に問題解決能力を身につけてもらう上でも、最も適切な入門書となるだろう。

問題解決能力を鍛えるおすすめ書籍-2:問題解決―あらゆる課題を突破する ビジネスパーソン必須の仕事

問題解決には、効果的に問題を解決するための「思考プロセス」と「手順」が存在する。

本書は、元外資系コンサルティングファームで活躍した著者の高田氏が、トヨタ自動車など名だたる企業の研修トレーニングの経験から、問題解決に向けた「思考プロセス」と「手順」をまとめた実践書だ。

本書の秀逸な点は「ストーリー仕立て」と「体系的な解説」がセットで描かれている点だ。

問題解決プロセスは、ともすれば「理屈はわかるが、現場で活かせない」という状況に陥りがちだが、本書は問題解決における「リアルな現場ストーリー」が描かれているため「どのような局面で」「どのような手順で」「どのような思考プロセスで」考えれば「現場で生きるか?」がわかりやすいのが特徴だ。

もしあなたが「問題解決の理屈はわかるが手順がわからない」「実際の現場で活かせない」と感じているのなら、本書は必読書となる。「理論」が「実践」に変わる瞬間が訪れるはずだ。

このブログから書籍化した本4冊

シャープな仮説を生み出す頭の使い方」を徹底解説

冒頭で拙著を紹介させて頂いたが、改めてここでも紹介しよう。

ここまでお読みになったあなたなら、問題解決に仮説思考が必要不可欠であることはご理解いただけているはずだ。

なぜなら問題の発生源や原因を特定する際には「原因の当たりをつける」ために仮説が必要になるからだ。そして問題解決の際にも「この解決策は、どのような結果をもたらすか?」に対する仮説が必要になる。

しかし仮説思考の書籍の多くは、仮説思考のメリットは説くものの、肝心の「仮説思考のマスターの仕方」になると、

  • 「センスが必要」
  • 「経験の積み重ねが物を言う」

など「それを言ったらお終いよ」という結論で終わらせているものが多い。

しかし本書は「仮説思考に必要な推論の手順」を、豊富な事例とともに解説している。よって、その手順通りに推論を重ねれば「センス」や「長年の経験」に頼ることなく、誰でも優れた仮説を導き出せるようになる。

誤解を恐れずに言えば、問題解決を含め、あらゆるビジネスは「仮説」こそが成否を握る。

なぜなら、仮説を生み出せなければ次の一手を見出しようがなく、検証のしようもなくなるからだ。つまり、ビジネスの成長は止まってしまうことになる。

おかげさまで本書は6版を重ね「読者が選ぶビジネス書グランプリ2021」にノミネートいただいた。NewsPicksやNIKKEI STYLE、lifehackerなど多くのメディアで取り上げていただき、中国や台湾、香港でも出版が決定している。

さらにAmazonレビューでも、

  • 「ここ数年の仮説思考系の書籍で久々のヒット」
  • 「自分オリジナルの武器にしていけそうな良書」
  • 「一生もののスキルになるのは間違いない」

など有難い言葉を頂戴している。

もしあなたがシャープな仮説を導き出せるようになりたいなら、ぜひ本書を手にとってみて欲しい。

ロジカルシンキングでは学べない「視点力」と「法則力」を身につける※無料のオーディオブック特典付

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人は誰しも「視点」を通してしか物事を考えることができない。

別の言い方をすれば「そもそも何を考えるべきか?」という論点(=イシュー)は、視点が決めてしまうともいえる。

また、どんなに適切な視点を置いたとしても「ああなれば→こうなるだろう」という「予測のパターン(=法則)」が頭の中になければ、確かな仮説を導き出すことはできない。

本書はビジネス書から「視点」と「法則」を発見し、思考の質とスピードを上げていく独学術を解説した書籍だ。

1つの「視点」しか持てない人は、1つの論点しか設定することができない。当然、導き出せる仮説も1つだけだ。

しかし5つの「視点」を持てれば、5つの論点を設定できるようになる。その結果、5つの仮説を導き出すことができるようになるはずだ。

もしあなたが自由自在に「視点」を操ることができるようになれば、物事の多様な側面に気づき、次々と「新たな可能性」を拓くことができるようになる。

また、数多くの「法則」をストックしていけば、様々な現象に「法則」を当てはめることで「筋の良い仮説」を瞬時に導き出すことが可能になるはずだ。

おかげさまで、本書はThe21や日経、STUDY HACKERなど多くのメディアに取り上げていただき、発売3か月で海外の翻訳出版も決定した。Amazonレビューでも、

  • 視点力や仮説思考、抽象化スキルが身に付く良書
  • これまでの読書術の常識を次々と塗り替えている目からウロコの本
  • まさに「モノの見方を変える方程式」

など、ありがたい言葉を頂戴している。

もしあなたが「フレームワーク」だけでは得られない「視点力」と「思考スピード」を身につけたいなら、ぜひ本書で紹介する読書法を実践して欲しい。

8ジャンル57個の仕事術で「実践力」を身につける

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どのようなビジネスも、実践が伴わなければ成果は出ない。しかし、いざ「実践力」を身につけようとしても、その分野は、

  1. 時間管理術
  2. 段取り術
  3. コミュニケーション術
  4. 資料作成術
  5. 会議術
  6. 学び術
  7. 思考術
  8. 発想術

など多分野に渡り、最低8冊分の読書時間と書籍代がかかってしまうのが難点だ。

しかし、本書「超効率ハック」は、8つの分野の仕事術の「重要ポイントだけ」を抜き出し、ギュッと1冊に凝縮した書籍だ。

さらに、本書は「訓練や習慣化が必要な作業テクニック」ではなく「行動を変えるための頭の使い方」の解説に力を入れているため「頭のスイッチを切り替える」だけですぐに実践できるのも特色だ。

おかげさまで、本書を題材にしたSchooのオンライン授業では「思考法ジャンル」で人気ランキング1位を頂いた(139講座中)。また、lifehackerやOggiなど数多くのメディアで取り上げていただき、Kindleでは「オペレーションズ部門」でベストセラー1位を獲得している。

Amazonレビューでも、

  • 「思考と行動の質を上げるヒントが盛りだくさん」
  • 「読んでみると、頑張りどころを間違えてたことに気付かされる」
  • 「仕事が速い人はこれをやってたんだな、ということがよくわかった」

など、ありがたい言葉を頂戴しており嬉しい限りだ。

もしあなたが「短時間で網羅的に仕事術を学びたい」「根本から仕事の生産性を高めたい」と感じているのなら、ぜひ手に取ってみて欲しい。

ブランディングの理論と実践をつなぐ「ブランディングの教科書

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本書は、筆者の専門である【ブランディング】を解説した書籍だ。

ブランディングは、ややもすれば「デザインの話」「広告の話」「世界観の話」など、掴みどころのない抽象論に陥りがちだ。

しかしブランディングは「ブランド戦略」という言葉があるように、企業の成否を大きく左右する戦略のひとつだ。そして投資が伴う以上、一定の合理性と説明責任が求められる。決して、売上や利益から逃げてはならないのだ。

本書は、つい「感覚論」に陥りがちな「ブランディング」に対して「論理的な納得性」と「直感的な腹落ち感」の両面を追求した書籍だ。

「論理」が理解できなければ、ブランディングを体系的に理解することできず、再現性を生むことができない。

そして「直感的な腹落ち感」がなければ、ブランディングを実務に落とせず、成果をもたらすことができない。

本書は、広告代理店&外資系コンサルティングファームで培った「生の知見」と「体系的な解説」を通して、ブランディングの理論を実践へとつなげて解説している。

おかげさまで、本書はAmazon kindle売れ筋ランキング「消費者主義」ジャンルでベストセラー入りを果たし、Amazonレビューでも、

  • 「ふわっとしたブランディングの本が多い中で、異彩を放っている」
  • 「事例も多いので実践のイメージが湧きやすい」
  • 「海外企業の事例ばかりが紹介されている輸入本だとピンとこない、という方にお薦め」

など、ありがたい言葉を頂いている。

もし本書を手にとって頂ければ、ブランディングの専門用語はもちろん、実践の手順や実務の勘所が、一通り学べるはずだ。

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終わりに

今後も、折に触れて「あなたをブランドにする思考法」の解説を続けていくつもりだ。 

しかし多忙につき、このブログは不定期の更新となる。

それでも、このブログに主旨に共感し、何かしらのヒントを得たいと思ってもらえるなら、ぜひこのブログに読者登録Twitterfacebook登録をしてほしい。

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