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フレームワークとは|フレームワーク思考の勘所と必須フレームワーク6選

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この記事に辿り着いたあなたなら「フレームワークとは何か?」あるいは「フレームワーク思考の方法を身につけたい」と考えていることだろう。

巷には数多くの「フレームワーク本」が溢れている。どの本もそれなりに有益だが、一方で「フレームワーク本を読んでも、ビジネスで使いこなせるならない」という声もよく聞く。

そのような人たちに共通するのは、以下の2つを理解していないことだ。

  • フレームワークは「複数のフレームワークを組み合わせて使うもの」であることを知らない。
  • フレームワークは「論理展開と組み合わせて使うもの」であることを知らない。

もしあなたが上記のどちらかに当てはまるなら、ぜひこの記事を最後までお読みいただきたい。

もしあなたがこの記事を最後までお読みいただければ、単に「フレームワークを理解する」を越えて「ビジネスで使いこなすたまの勘所」が掴めるはずだ。

シャープな仮説を生み出す頭の使い方」を徹底解説

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本論に入る前に、僭越ながら拙著「推論の技術」を紹介させていただこう。

あらゆるビジネスは「仮説」こそが成否を握る。

なぜなら、仮説を生み出せなければ次の一手を見出しようがなく、検証のしようもなくなるからだ。つまり、ビジネスの成長は止まってしまうことになる。

しかし仮説思考の書籍の多くは、仮説思考の重要性は説くものの、肝心の「仮説思考の身につけ方」になると、

  • 「センスが必要」
  • 「経験の積み重ねが物を言う」

など「それを言ったらお終いよ」という結論で終わらせている書籍が多い。

しかし本書は「仮説思考に必要な頭の使い方の手順」を、豊富な事例とともに徹底解説している。よって、その手順通りに頭を使えば「センス」や「長年の経験」に頼ることなく、誰でも優れた仮説を導き出せるようになる。

おかげさまで本書は5版を重ね「読者が選ぶビジネス書グランプリ2021」にノミネートいただいた。NewsPicksやNIKKEI STYLE、lifehackerなど多くのメディアで取り上げていただき、中国や台湾、香港でも出版が決定している。

さらにAmazonレビューでも、

  • 「ここ数年の仮説思考系の書籍で久々のヒット」
  • 「自分オリジナルの武器にしていけそうな良書」
  • 「一生もののスキルになるのは間違いない」

など有難い言葉を頂戴している。

もしあなたがシャープな仮説を導き出せるようになりたいなら、ぜひ本書を手にとってみて欲しい。

フレームワークとは?フレームワークの意味を定義する

フレームワークとは何か?

まず初めに「フレームワークとは何か?」について解説しよう。フレームワークとは、「思考を整理し、物事を考えやすくするための枠組み」のこと指す。

フレームワークとは?

  • 思考を整理し、物事を考えやすくするための枠組み

例えば「世の中の変化を調べよう」と考えても「世の中」という概念が漠然としすぎていて、考える取っ掛かりがつかみずらいはずだ。しかし「世の中」を、

  • 政治の変化
  • 経済の変化
  • 社会の変化
  • 技術の変化

という4つの要素に整理することができれば「まずは政治の変化について調べてみよう」「次に経済の変化について調べてみよう」など、取っ掛かりを掴みやすくなる。

このように、フレームワークとは「思考を整理し、物事を考えやすくするための枠組み」のことを指し、多くの経営学者やコンサルタントが「このような枠組みで物事を捉えるとうまく行きやすい」とまとめたものだ。

フレームワークの5つのメリット

続いては「フレームワークのメリット」について解説しよう。フレームワークを使いこなすメリットは、大きくわけて5つある。

  1. 全体を定義できる
  2. 考える取っ掛かりを与えてくれる
  3. モレやダブリを防いでくれる
  4. 周囲の人と共通認識が持てる
  5. 業務の生産性が上がる

以下、1つ1つ解説していこう。

フレームワークのメリット-1:全体を定義できる

フレームワークのメリットの1つ目は「全体を定義してくれる」ことだ。

前述した通り、もしあなたが上司から「世の中の流れを情報収集しといて」と頼まれたらどうするだろうか?「世の中」といってもその範囲は広く「どこからどこまでを“世の中”として捉えればいいのか?」で途方に暮れてしまうだろう。

しかし、もしあなたが「PEST」というフレームワークを知っていれば、自社のビジネスに関連のある、

  • 政治の動き(Politics)
  • 経済の動き(Economy)
  • 社会の動き(Society)
  • 技術の動き(Technology)

を押さえておけばOKと、全体を定義することができる。

このように、フレームワークをうまく活用すれば「どこから、どこまで」という範囲が明確になるので、業務の生産性は大きく向上するはずだ。

フレームワークのメリット-2:考える取っ掛かりを与えてくれる

フレームワークのメリットの2つ目は「考える取っ掛かりを与えてくれる」ことだ。

例えば上司から「売れる新商品のアイデアを考えてくれ」と頼まれたとき、あなたは何を取っ掛かりにアイデアを考えるだろうか?

ビジネスの世界には「3C」というフレームワークが存在する。「3C」とは「市場・顧客(Customer)」「競合(Competitor)」「自社(Company)の頭文字を取ったものだ。

もしあなたが「3C」を知っていれば、

  • Customer(市場・顧客):市場や顧客のニーズを満たす新商品とは?
  • Competitor(競合):競合商品がまだニーズを満たしていない新商品とは?
  • Company(自社):自社の強みを活かせる新商品とは?

など、売れる新商品を考える上での「取っ掛かり」を掴むことができる。

このように、フレームワークをうまく活用することができれば「取っ掛かり」を利用してスピーディーに物事を考えられるようになるはずだ。

フレームワークのメリット-3:モレやダブリを防いでくれる

フレームワークのメリットの3つ目は、情報を集めたり、物事を考える際に「モレやダブリを防げる」ことだ。

このブログをお読みのあなたなら、もしかしたらMECEという言葉を聞いたことがあるだろう。MECEとはMutually Exclusive and Collectively Exhaustiveの頭文字を取った略称で「モレなくダブリなく」という意味になる。

もし情報収集や分析に「モレ」があれば、あなたは成果につながる重要な要素を見落としてしまうかもしれない。一方で「ダブリ」があれば、同じような作業が重複してしまうので、仕事の生産性を落とすことになる。

しかし、多くのフレームワークは、あらかじめMECEに作られているので、フレームワークに沿って情報収集や分析を行えば「重要な要素の見落とし」や「似たような作業の重複」を防ぐことが可能だ。

フレームワークのメリット-4:周囲の人と共通認識が持てる

フレームワークをうまく使えば、周囲の人と共通認識が持ちやすくなる。

なぜなら前述した通り、フレームワークとは多くの経営学者やコンサルタントが「このような枠組みで物事を捉えるとうまく行きやすい」とまとめたものであり、今や一般化しているからだ。

例えば、会議での板書やワークショップなどで、フレームワークを示しながらディスカッションをすれば、全員の目線が揃いやすくなり、共通認識が持ちやすくなる。

フレームワークのメリット-5:業務の生産性が上がる

フレームワークを使いこなす最大のメリットは、思考のスピードが上がることだ。

フレームワークは「全体」を定義してくれるので「それ以外の余計なこと」を考える手間を省くことができる。そして「考えるきっかけ」を与えてくれるので「そもそも何を考えるべきか?」を考える時間も短縮できるはずだ。

さらに「モレやダブリを防いでくれる」ので、重要な要素を見落として手戻りが発生したり、重複した無駄な作業の発生を防いでくれる。

また、フレームワークに沿ってチームメンバーとディスカッションすることができれば、全員の目線と足並みを揃えやすくなるはずだ。

このように、様々な局面でフレームワークを活かし切ることで、業務の生産性は劇的に上がるはずだ。

フレームワーク思考の勘所:フレームワークを使った思考法

冒頭で、フレームワークを使いこなせない原因は以下の2つである、と紹介した。

  • フレームワークは「複数のフレームワークを組み合わせて使うもの」であることを知らない。
  • フレームワークは「論理展開と組み合わせて使うもの」であることを知らない。

上記を念頭に置きながら、いよいよここからは「フレームワークを使った頭の使い方」について「情報収集」と「提案」を例に解説していこう。

フレームワーク思考-1:「情報収集」にフレームワークを使う

まずは「情報収集×フレームワーク」について解説しよう。話を分かりやすくするために「市場機会を発見するための情報収集」にテーマを絞って解説しよう。

情報収集×フレームワーク-1:まずはロジックツリーを選ぶ

情報収集をする上で極めて有益なフレームワークが「ロジックツリー」だ。

一般に、情報収集する際には「市場機会の発見」などの「テーマ」が与えられるはずだ。しかし「市場機会の発見」と言われても塊が大きすぎて、具体的にどのような情報を収集してよいかがわからず、途方に暮れてしまいがちだ。

このような時に「大きな塊」ではとっつきづらいテーマを「中くらいの塊」→「小さな塊」に分解し、より詳細化することでとっつきやすくしていくのがロジックツリーだ。

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一般に、ロジックツリーでは以下の2つが重要とされる。

  • 「大きな塊→中くらいの塊→小さな塊」に分岐させていく際の論理展開が適切かどうか?

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  • 「中くらいの塊同士」「小さな塊同士」がMECE(モレなくダブリのない状態)かどうか?

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しかし誤解を恐れずにいえば、この2つは初期の検討段階では大して重要ではない。

なぜなら、いったん仮のロジックツリーを完成させた後に、足したり引いたり整合性をチェックしたりなど、後からいくらでも検証・修正ができるからだ。

ロジックツリーで最も重要なのは、ロジックツリーを「大きな塊→中くらいの塊→小さな塊」に分岐させていく際の「視点」だ。

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なぜなら、もしロジックツリーを分岐させていく際の「視点」が思い浮かばなければ、そもそもロジックツリーを完成させることができないからだ。

情報収集×フレームワーク-2:別のフレームワークを組み合わせる

それでは、ロジックツリーを分岐させていく際の「視点」を考えるには、どうすればいいだろうか?この記事の冒頭で、

  • フレームワークを使いこなせない人は「複数のフレームワークを組み合わせて使う」方法を知らない。

と指摘した。

「フレームワークを学んでいるが、使いこなせない」人の多くは、様々なフレームワークを「単体で覚え」「単体で使うもの」と思い込み「うまく組み合わせて使う」という発想をしていない。

しかし、もしあなたが「ロジックツリーを分岐させていく視点にもフレームワーク使う」という発想に思いが至れば、格段にフレームワークを使いこなせるようになるはずだ。

情報収集×フレームワーク-2:ロジックツリーとPESTを組み合わせる

例えは「ロジックツリーを分岐させていく視点」に「PEST」を組み合わせれば、あなたは「市場機会の発見」という塊の大きなテーマに対して、

  • 政治の変化(Politics)から生じる市場機会
  • 経済の変化(Economy)から生じる市場機会
  • 社会の変化(Society)から生じる市場機会
  • 技術の変化(Technology)から生じる機会

という「視点」で情報収集ができるようになる。

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また「3C」を組み合わせれば、

  • 市場・顧客の変化(Customer)から生じる市場機会
  • 競合(Competitor)の弱みから生じる市場機会
  • 自社(Company)の強みから生じる市場機会

という視点で情報収集ができるようになるはずだ。

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さらに「自社(Company)の強み」という視点に対して「まだ塊が大きいな」と感じたら、さらに「経営資源のフレームワーク」を組み合わせて

  • 「ヒト」の側面から見た自社の強み
  • 「モノ」の側面から見た自社の強み
  • 「カネ」側面から見た自社の強み
  • 「情報」の側面から見た自社の強み
  • 「ノウハウ」の側面から見た自社の強み
  • 「ブランド」の側面から見た自社の強み」

などの視点で分岐させていくことで「何について情報収集をすればいいか?」を明確にできる。

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このように「情報収集×ロジックツリー」は、ロジックツリー単体で考えるのではなく「分岐させる際の視点」にもフレームワークを使うことで、より生産性の高い情報収集が可能になる。

フレームワーク思考-2:「提案」にフレームワークを使う

続いては「提案×フレームワーク」について解説しよう。こちらも話を分かりやすくするために「カジュアルギフト市場の参入に向けた提案」にテーマを絞って説明しよう。

提案×フレームワーク-1:まずはピラミッドストラクチャーを選ぶ

何らかの提案をする上で、極めて有益なフレームワークが「ピラミッドストラクチャー」だ。

ピラミッドストラクチャーとは、あなた自身が伝えたい「提案」と「その根拠」をピラミッド状に図式化するフレームワークだ。別名「ピラミッド構造」あるいは「ピラミッド原則」とも呼ばれる。

「ピラミッドストラクチャー」とは?

伝えたい「提案」と「その根拠」をピラミッド状に図式化するフレームワーク

ピラミッドストラクチャーは、 コンサルタントの育成や報告・文章能力の向上を目的に、マッキンゼーによって開発されたものだ。今では世界中のコンサルティングファームや企業、大学などに採用され、論理的に提案や報告をする際の基本スキルとして普及している。

ある結論が「論理的に正しい」ことを説明するためには、それを証明する複数の根拠が必要になる。これを図で表現すると、結論を頂点として複数の根拠が下部に配置されることになるため、必然的にピラミッド構造になる。これが「ピラミッドストラクチャー」と呼ばれるゆえんだ。

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提案×フレームワーク-2:別のフレームワークを組み合わせる

ここでも、先ほどと同様に「ピラミッドストラクチャー」と「別のフレームワーク」を組み合わせて、ピラミッドストラクチャーの骨格を作ってみよう。

どのようなビジネスも「価値の提供の視点(事業)」と「投資・収益の視点(財務)」の2つの視点で成り立っている。これをピラミッドストラクチャーで表すと以下の図の通りとなる。

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ここでは「価値の提供:事業」に着目してみよう。

「価値の提供:事業」とは「自社の強みを活かして、競合より上手く市場ニーズを満たすこと」であることから、加えるべきフレームワークは「3C」であることがわかる。すると、カジュアルギフト市場への参入を提案するには、

  • 市場・顧客:カジュアルギフト市場は十分なニーズがあるか?
  • 競合:カジュアルギフト市場に強い競合が存在しないか?
  • 自社:カジュアルギフト市場は自社の強みが生かせるか?

という3つの「視点」で事実の裏付けが必要であることに気が付けるはずだ。

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提案×フレームワーク-3:「論理展開」を組み合わせる

続いては、フレームワークに「論理」を組み合わせていこう。

あらゆる「提案」は、未来に向けてなされる。そうである以上、どのような「提案」も「このようなときは(現在)→こうなるはず(未来)」という論理展開が必要になる。

この記事の冒頭で、

  • フレームワークを使いこなせない人は「論理展開と組み合わせて使うもの」であることを知らない。

と指摘したが、フレームワークに論理を組み合わせることができなければ、単なる情報の整理に留まってしまい、有益な示唆を導き出すことができない。

そこでぜひマスターして欲しいのが、フレームワークに「帰納法」「演繹法」などの「論理展開」を組み合わせる頭の使い方だ。

帰納法とは、複数の実例から共通点を導き出して結論を導き出す論理展開手法を指す。

「帰納法」とは

複数の実例から共通点を導き出して結論を導き出す論理展開手法

帰納法の頭の使い方は、

  1. 情報①を挙げる
  2. 情報②を挙げる
  3. 情報③を挙げる
  4. 情報①②③の共通点を元に結論づける

という筋道を辿る。先ほどの「カジュアルギフト市場」の例に当てはまれば、以下のような頭の使い方の筋道だ。

  1. 情報①(市場・顧客):
    カジュアルギフト市場は十分なニーズがある
  2. 情報②(競合):
    カジュアルギフト市場に強い競合が存在しない
  3. 情報③(自社):
    カジュアルギフト市場は自社の強みが生かせる
  4. 共通点を元にした結論:
    カジュアルギフト市場には市場機会があるので→新規参入すべきだ

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このように、

  • カジュアルギフト市場は十分なニーズがある
  • カジュアルギフト市場に強い競合が存在しない
  • カジュアルギフト市場は自社の強みが生かせる

など、個別に見れば「単なる情報」に過ぎないが「帰納法」という論理展開を加えたことで「カジュアルギフト市場には市場機会があるので→新規参入すべき」という「提案」に変わったことがご理解いただけただろうか?

続いては「投資・収益の視点(財務)」についても考えてみよう。先ほどの「カジュアルギフト市場」の例では、

  • ピラミッドストラクチャー+3C+帰納法

という組み合わせで「価値の提供の視点(事業)」を検証し「カジュアルギフト市場には市場機会があるので→新規参入すべき」と結論づけた。

一方で、あらゆるビジネスはお金に帰結する以上「投資・収益の視点(財務)」つまり「資金を投じて、それを上回る利益を上げられるかどうか」の検証が必要だ。

その際に有益なのが、もう1つの論理展開手法である「演繹法」だ。演繹法とは「すでにあるルールに当てはめて結論を出す」論理展開手法を指す。

「演繹法」とは

すでにあるルールに当てはめて結論を出す論理展開手法

演繹法の頭の使い方は、

  1. 既に決められたルールが存在し
  2. そのルールに物事を当てはめて
  3. ルールに合致しているかどうかで結論を出す

という筋道を辿る。例えば「カジュアルギフト市場に参入する」という提案に対して、

  1. 既にあるルール:
    自社が設定しているハードルレート(投資収益率の基準)は3%だ
  2. 当てはめる物事:
    カジュアルギフト市場は、5%の投資収益率が見込める
  3. ルールに合致しているかどうかによる結論:
    カジュアルギフト市場はハードルレートを2%上回るので→参入すべきだ

という頭の使い方の筋道となる。

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このように、

  • 自社が設定しているハードルレート(投資収益率の基準)は3%である
  • カジュアルギフト市場は、5%の投資収益率が見込める

など、個別に見れば「単なる情報」に過ぎないが「演繹法」という論理展開を加えたことで「カジュアルギフト市場はハードルレートを2%上回るので→参入すべき」という「提案」に変わったことがご理解いただけるはずだ。

このように、フレームワークは「単体で覚え」「単体で使うもの」と捉えていては使いこなせるようにならない。フレームワークは、

  1. 複数のフレームワークを組み合わせて使う
  2. 「このようなときは(現在)→こうなるはず(未来)」という論理を加えて使う

ことができて、初めて使いこなせるようになる。

フレームワーク6選:必須で覚えておきたいフレームワーク6選

この記事の最後に、筆者がおすすめするフレームワークを6個紹介しよう。

ここまでの記事で解説した通り、フレームワークは「覚える」を越えて、あなたの頭の中で「自由自在に使いこなせる」ようにならないと意味がない。

ビジネスフレームワークは数え挙げればキリがないが、今回紹介するフレームワークは、どれも「本質的で」「応用範囲が広い」フレームワークだ。よって、まずはこの6つを「様々な局面で」「自由自在に」使いこなせるようになって欲しい。

フレームワーク6選-1:ロジックツリー

数あるフレームワークの中でも、最も汎用性が高いのが、この記事でも紹介した「ロジックツリー」だ。

ロジックツリーは「大きな塊」を「中くらいの塊」「小さい塊」に分解することで詳細化・具体化できるので「曖昧だな」「とっつきずらいな」という状態に出くわしたときには、他のフレームワークと組み合わせて使いこなして欲しいフレームワークだ。

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ロジックツリーは、

  • 問題を発見しやすくなる
  • 問題の原因を特定しやすくなる
  • 問題の解決策を考えやすくなる
  • アクションの優先順位をつけやすくなる
  • チームを動かしやすくなる

など、使う局面によって様々なメリットが存在する。もしロジックツリーの詳しい内容が知りたければ、下記の記事を参考にしてもらいたい。

フレームワーク6選-2:ピラミッドストラクチャー

ピラミッドストラクチャーも、ロジックツリーに次いで汎用性が高いフレームワークだ。

ピラミッドストラクチャーとは、あなた自身が伝えたい「結論」と「その根拠」をピラミッド状に図式化するフレームワークだ。別名「ピラミッド構造」あるいは「ピラミッド原則」とも呼ばれる。

ピラミッドストラクチャーは、 コンサルタントの育成や報告・文章能力の向上を目的に、マッキンゼーによって開発されたものだ。今では世界中のコンサルティングファームや企業、大学などに採用され、論理的に提案や報告をする際の基本スキルとして普及している。

ある結論が「論理的に正しい」ことを説明するためには、それを証明する複数の根拠が必要になる。これを図で表現すると、結論を頂点として複数の根拠が下部に配置されることになるため、必然的にピラミッド構造になる。これが「ピラミッドストラクチャー」と呼ばれるゆえんだ。

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ピラミッドストラクチャーは、

  • あなたの提案や報告が相手に伝わりやすくなる
  • あなたの主張の説得力が増す
  • 会議がスムーズに進む
  • 物事を本質的に考えられるようになる

など、使う局面によって様々なメリットがある。もしピラミッドストラクチャーの詳しい内容が知りたければ、下記の記事を参考にしてもらいたい。

フレームワーク6選-3:PEST

「PEST」とは、マーケティングの父と言われるフィリップ・コトラー教授が、世の中の流れを分析する手法として提唱したフレームワークだ。

PEST分析の「PEST」とは、Politics、Economy、Society、Technologyそれぞれの頭文字を取ったものだ。

  • Politics(政治的要因)
  • Economy(経済的要因)
  • Society(社会的要因)
  • Technology(技術的要因)

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PEST分析とは、世の中の流れを4つの切り口に分け、ビジネスの機会と課題を分析することだ。

コトラー教授が「調査をせずに市場参入を試みるのは、目が見えないのに市場参入をしようとするようなものだ」と述べているように、PEST分析はあらゆるビジネスの意思決定のインプットとなるため、非常に重要な分析だ。

PEST分析の分析項目であるPESTは、それぞれ以下のような性質を持っている。

  • P(政治的要因):
    市場競争の前提となる「市場競争のルール」そのものを変化させる。
  • E(経済的要因):
    売上やコストなど利益に直結する「価値連鎖」に影響を与える。
  • S(社会的要因):
    売上の元となる生活者の需要構造に影響を与える
  • T(技術的要因):
    市場競争のKSFを変えてしまう。

これらを見ると、PESTはあなたのビジネスの「根底」に影響を与えかねないインパクトを持った要素ばかりであり、決しておろそかにすべきでないということがご理解いただけるだろう。

もしPESTの詳しい内容が知りたければ、下記の記事を参考にしてもらいたい。

フレームワーク6選-4:3C

「3C」とは、自社商品やサービスを取り巻くミクロ環境である

  • Customer(市場・顧客)
  • Competitor(競合)
  • Company(自社)

の3つの頭文字を取ったフレームワークだ。

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この「3C」を考案したのは、元マッキンゼー&カンパニーのコンサルタントで、現在ではビジネスブレイクスルー大学の学長である大前研一氏だ。1984年に出版された「ストラテジック・マインド―変革期の企業戦略論」によって広く知られるようになった。

また、同じマッキンゼー&カンパニーのコンサルタントだった伊藤良二氏も以下のように述べている。

コンサルタントの世界では、次から次へと新しいフレームワークが紹介されているが、私の経験では3C以上にシンプルかつ万能なフレームワークはない。

3Cで解けない戦略課題解決はないといってもいいぐらいである。

-「戦略課題」解決 21のルール

上記の文章をお読みいただければ、いかに「3C」が重要なフレームワークかをご理解いただけるはずだ。

ビジネスとは、突き詰めて言えば「自社の強みを活かして競合企業を上回る魅力を作り、ニーズを満たす企業活動」だ。

ここで勘の良いあなたなら、上記の文章の中に「3C」の要素がすべて含まれていることに気が付いたはずだ。

  • 「自社の強みを活かして」←Company(自社)の強み・弱み
  • 「競合企業を上回る魅力で」←Competitor(競合)の強み・弱み
  • 「ニーズを満たす」←Customer(市場・顧客)のニーズ

上記をご覧になれば、3Cとはビジネスの本質そのものであることがおわかりいただけるだろう。もし3Cの詳しい内容が知りたければ、下記の記事を参考にしてもらいたい。

フレームワーク6選-5:STP

「STP」とは、

  • Segmentation(市場細分化)
  • Targeting(ターゲット市場の選定)
  • Positioning(独自化)

の3つの頭文字を取ったフレームワークだ。

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ビジネスとは、突き詰めればニーズがある市場の中で「独占状態」をつくるための戦いだ。なぜならニーズが存在する市場で「独占状態」をつくることができれば、競合と比較されることなく「自社商品しか選びようがない」状態をつくれるからだ。その結果、収益が最大化できる。

STPとは、

  • Segmentation(市場細分化):
    様々な切り口で市場を細かく分ける
  • Targeting(ターゲット市場の選定)
    細分化した市場の中で、競合が弱く、かつ自社の強みが活かせる市場を選ぶ
  • Positioning(独自化):
    その市場の中で、自社でしか担えない「役割」を確立する

というステップを辿る。つまり「自社商品しか選びようがない」状態を目指すための戦略立案フレームワークこそが「STP」だ。

もしSTPの詳しい内容が知りたければ、下記の記事を参考にしてもらいたい。

フレームワーク6選-6:ベネフィットラダー

あらゆるビジネスは「価値(提供できる喜び・嬉しさ)」を生み出すことができて初めて、収益を得ることができる。だとすれば「どのようなことが価値となりうるか?」を見極める力は、ビジネスの根幹を左右するといっても過言ではない。

ベネフィットラダーは、以下の3つの要素にわけることができる。

  • 機能的価値:実利を得られる喜び
  • 情緒的価値:ポジティブな感情が掻き立てられる喜び
  • 自己表現価値:自分の価値観・ポリシーを表現できる喜び

この3つの要素は、以下の図のように下から階段状に満たされていく性質があることから「ラダー(はしご)」という名前が付けられている。

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「存在価値」という言葉があるように、あらゆる物事は「価値(提供できる喜び・嬉しさ)」がなければ存在しえない。

もしあなたが「価値」について詳しい内容が知りたければ、下記の記事を参考にしてもらいたい。

このブログから書籍化した本

視点」と「法則」を掛け算する読書術※無料のオーディオブック特典付

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人は誰しも「視点」を通してしか物事を考えることができない。別の言い方をすれば、「何を考えるか?」は視点が支配してしまうともいえる。

 人の思考は必ず、

  1. 視点:まずは何らかの「視点」を置き
  2. 法則:その「視点」を元に「ああなれば→こうなるだろう」という「法則性」に当てはめ
  3. 結論:結論を出す

というステップを辿る。

つまり、どんなにロジカルシンキングに長けていても、論理の前提となる「視点を置き方」を間違えれば結論は間違ったものになる。

また、どんなに適切な視点を置いたとしても「ああなれば→こうなるだろう」という「法則」のストックがなければ、再現性の高い仮説を導き出すことはできない。

本書はビジネス書から「隠れた視点」と「隠れた法則」を発見し、思考の質とスピードを上げていく方法を解説した書籍だ。

もしあなたが自由自在に「視点」を操ることができるようになれば、物事の多様な側面に気づき、次々と「別の選択肢」「別の可能性」を生み出すことができるようになる。

さらに、数多くの「法則」をストックしていけば、様々な現象に「法則」を当てはめることで「的を射た」仮説を瞬時に導き出すことが可能になるはずだ。

おかげさまで、本書はamazonの「読書法カテゴリー」で新着1位を獲得し、レビューや書評においても、

  • 読書術を越えて、実用的な思考力向上の学びが得られる
  • 一つひとつが結構深くて、ハイライトを引きまくり
  • 読書術の常識を次々と塗り替えている目からウロコの本

など、ありがたい言葉を頂戴している。

数多くの視点を持っている人は、たとえ同じ状況を見ていても「気づくこと」や「気づきの量」が格段に違う。

数多くの法則を持っている人は「ああなれば→こうなりやすい」という「法則」に当てはめて考えることで、精度の高い未来を予測している。

もしあなたが「ロジカルシンキング本」では触れられていない「視点力」や「法則力」を身につけたいなら、ぜひ本書で紹介する読書法を実践して欲しい。

※無料のオーディオブック特典付

57個の仕事術を身につけたい方へ|超効率ハック

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現在、あらゆる仕事は効率化や生産性が求められる時代だ。しかし、いざ「生産性の高い仕事の仕方」を身につけようとしても、その分野は、

  1. 時間管理術
  2. 段取り術
  3. コミュニケーション術
  4. 資料作成術
  5. 会議術
  6. 学び術
  7. 思考術
  8. 発想術
など多分野に渡り、全てをマスターしようとすると最低8冊分の読書時間と書籍代がかかってしまうのが難点だ。

しかし、本書「超効率ハック」は、8つの分野の仕事術の「重要ポイントだけ」を抜き出し、ギュッと1冊に凝縮した書籍だ。もちろん、思考術に関しても重要ポイントを解説している。

さらに、本書は「訓練や習慣化が必要な作業テクニック」ではなく「行動を変えるための頭の使い方」の解説に力を入れているため「頭のスイッチを切り替える」だけですぐに実践できるのも特色だ。

おかげさまで、本書を題材にしたSchooのオンライン授業では「思考法ジャンル」で人気ランキング1位を頂いた(139講座中)。また Kindleでも「オペレーションズ部門」でベストセラー1位を獲得し、海外出版社からの出版オファーも頂いている。

Amazonレビューでも、

  • 「思考と行動の質を上げるヒントが盛りだくさん」
  • 「読んでみると、頑張りどころを間違えてたことに気付かされる」
  • 「仕事が速い人はこれをやってたんだな、ということがよくわかった」

など、ありがたい言葉を頂戴しており嬉しい限りだ。

もしあなたが「短時間で網羅的に仕事術を学びたい」「根本から仕事の生産性を高めたい」と感じているのなら、ぜひ手に取ってみて欲しい。

シャープな仮説を生み出す頭の使い方」を徹底解説

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冒頭でも紹介したが、再度ここでも紹介させていただこう。

ビジネスモデルに関心があるあなたなら、すでに仮説思考の重要性はご存じのはずだ。なぜならビジネスモデルとは、突き詰めていえば社会やビジネスに対して仮説を立てる取り組みともいえるからだ。

しかし仮説思考の書籍の多くは、仮説思考のメリットは説くものの、肝心の「仮説思考のマスターの仕方」になると、

  • 「センスが必要」
  • 「経験の積み重ねが物を言う」

など「それを言ったらお終いよ」という結論で終わらせているものが多い。

しかし本書は「仮説思考に必要な推論の手順」を、豊富な事例とともに解説している。よって、その手順通りに推論を重ねれば「センス」や「長年の経験」に頼ることなく、誰でも優れた仮説を導き出せるようになる。

誤解を恐れずに言えば、あらゆるビジネスは「仮説」こそが成否を握る。

なぜなら、仮説を生み出せなければ次の一手を見出しようがなく、検証のしようもなくなるからだ。つまり、ビジネスの成長は止まってしまうことになる。

おかげさまで、本書は「読者が選ぶビジネス書グランプリ2021」にノミネートいただき、NewsPicksやNIKKEI STYLE、lifehackerなど多くのメディアで取り上げていただいた。Amazonレビューでも、

  • 「ここ数年の仮説思考系の書籍で久々のヒット」
  • 「自分オリジナルの武器にしていけそうな良書」
  • 「一生もののスキルになるのは間違いない」

など有難い言葉を頂戴しており、5刷を重ねている。

もしあなたがシャープな仮説を導き出せるようになりたいなら、ぜひ本書を手にとってみて欲しい。

ブランディングの理論と実践をつなぐ「ブランディングの教科書

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本書は、筆者の専門である「ブランディング」を解説した書籍だ。

ブランディングは、ややもすれば「デザインの話」「広告の話」「世界観の話」など、掴みどころのない抽象論に陥りがちだ。

しかしブランディングは「ブランド戦略」という言葉があるように、企業の成否を大きく左右する戦略のひとつだ。そして投資が伴う以上、一定の合理性と説明責任が求められる。決して、売上や利益から逃げてはならないのだ。

本書は、つい「感覚論」に陥りがちな「ブランディング」に対して「論理的な納得性」と「直感的な腹落ち感」の両面を追求した書籍だ。

「論理」が理解できなければ、ブランディングを体系的に理解することできず、再現性を生むことができない。

そして「直感的な腹落ち感」がなければ、ブランディングを実務に落とせず、成果をもたらすことができない。

本書は、広告代理店&外資系コンサルティングファームで培った「生の知見」と「体系的な解説」を通して、ブランディングの理論を実践へとつなげて解説している。

おかげさまで、本書はAmazon kindle売れ筋ランキング「消費者主義」ジャンルでベストセラー入りを果たし、Amazonレビューでも、

  • 「ふわっとしたブランディングの本が多い中で、異彩を放っている」
  • 「事例も多いので実践のイメージが湧きやすい」
  • 「海外企業の事例ばかりが紹介されている輸入本だとピンとこない、という方にお薦め」

など、ありがたい言葉を頂いている。

もし本書を手にとって頂ければ、ブランディングの専門用語はもちろん、実践の手順や実務の勘所が、一通り学べるはずだ。

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終わりに

今後も、折に触れて「あなたをブランドにする思考法」の解説を続けていくつもりだ。 

しかし多忙につき、このブログは不定期の更新となる。

それでも、このブログに主旨に共感し、何かしらのヒントを得たいと思ってもらえるなら、ぜひこのブログに読者登録Twitterfacebook登録をしてほしい。

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