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リーダーシップとは|新たな時代に必要なリーダーシップ能力

リーダーシップとは|これからの時代に必要なリーダーシップの6要素

この記事に辿り着いたあなたなら「リーダーシップとは」あるいは「リーダーシップを取りたい」と感じていることだろう。

リーダーシップの起源は、古代ギリシャ時代にプラトンが説いた「国家論」であるとされる。国家論では、リーダーが持つべきリーダーシップとは「英知に優れていること」と記載されているそうだ。また、ルネサンス期にはマキャベリが「君主論」の中で「リーダーシップとは権謀術数に長けていること」と説いている。

リーダーシップは時代を越え、今なおビジネス・政治・教育・軍事などの分野で研究されているが「これだ!」という決め手が存在していない状況だ。

いつの時代にも書店を覗けば様々な「リーダーシップ関連本」が溢れているが、これも裏を返せば「リーダーシップを手に入れたいのに、決め手となる方法論がない」という現実の裏返しでもある。

今回は、そんな「リーダーシップ」について解説する。

ビジネスとは、極論すれば「人と人との営み」だ。そして「人」はそれぞれ多様な個性が存在する以上、誰にも当てはまる絶対確実な「リーダーシップ」など存在しない。

しかし、リーダーシップに対する様々な「視点」を理解しておけば「自分の個性」「チームメンバーの個性」「現在置かれている状況」などを加味して、自分なりの「リーダーシップの取り方」を見出すことができるはずだ。

リーダーシップは、目に見えない能力だ。しかしいったん身につければ「目に見えない能力」だけに、簡単には真似されない自分オリジナルの能力になる。

また、リーダーシップは「長い時間をかけて身につける能力」だが、それはあなた以外の人も同様であることから、いったん身につければ「今日明日では真似されない能力」となる。

もしあなたがリーダーシップ能力を身につけたいなら、ぜひ今回の解説を最後までお読みいただきたい。

また、以下の記事では「ビジネスに必須の様々な思考法」や「発想の幅を広げる方法」を紹介しているので、合わせてお読みいただければ幸いだ。

リーダーシップとは

リーダーシップとは何か-1:リーダーシップの意味と定義

あなたは「リーダーシップとは何か」と聞かれて、何と答えるだろうか?

巷では、リーダーシップを解説した本やメディア記事は多く存在する。環境変化が激しい現在においては「強いリーダー」の待望論はますます強くなるばかりだ。

しかし一方で「リーダーシップ」は「最も多く研究されているにも関わらず、分かっていることが最も少ない学問」であるとされる。現に「リーダーシップ」はその定義すら多様であり、以下のような「リーダーシップの定義」が存在する。

リーダーシップの意味と定義-1:デジタル大辞泉によるリーダーシップの定義
指導者としての地位・任務。指導権。
リーダーシップの意味と定義-2:クラセヴィッツによるリーダーシップの定義
「知性と情熱を兼ねる高度な精神」
「危険を顧みず自身の行動に責任を負う勇気」
「不確実な事態における洞察力」
「洞察に基づく具体的な行動する決断力」
リーダーシップの意味と定義-3:孫子によるリーダーシップの定義
智:知識や教養があること
信:約束を守り信頼されること
仁:メンバーを思いやること
勇:勇気と覚悟があること
厳:規律や厳しさを持つこと
リーダーシップの意味と定義-4:Wikipediaによるリーダーシップの定義
自己の価値観に基づいて魅力ある目標を設定し、実現体制を構築し、
人々の意欲を高め成長させながら、課題や障害を解決する行動。
リーダーシップの意味と定義-5:ドラッカーによるリーダーシップの定義
組織の使命を考え抜き、それを目に見える形で明確に確立すること。

ここで鋭いあなたなら、リーダーシップには様々な側面があることに気が付いたはずだ。

  • 「地位」「権限」など立場の側面
  • 「教養」「洞察力」など能力の側面
  • 「実現体制を構築する」「使命を確立する」など行動の側面

このように、リーダーシップは時代背景や視点の置き方によって多様な側面を見せる。よって、より立体的に「リーダーシップとは何か」を浮き彫りにするために、続いては「リーダーシップの種類と変遷」について解説しよう。

リーダーシップとは何か-2:リーダーシップの種類と変遷

リーダーシップの種類と変遷-1:特性理論

特性理論とは、リーダーの資質や才能に着目し「リーダーシップとは、天性の資質である」と考えるリーダーシップ論だ。いわゆる「カリスマリーダー」のイメージであり、1940年代頃までは、リーダーシップ論の主流だった理論でもある。

特性理論によれば、リーダーシップに必要な資質は、以下の3つだとされる。

特性理論による「リーダーシップに必要な資質」

  • 知識や思考能力、創造性などの「知性の高さ」
  • 判断力、達成志向、根気などの「行動力」
  • メンバーから信頼される「信頼感」

人間には、誰かに依存したい、誰かに頼りたい、という潜在的な願望が存在する。その願望が存在する限り、カリスマ的なリーダーシップを待望する心理はいつの時代にもなくなりはしない。

しかし、学問的には「カリスマリーダー」に象徴される「特性理論」は下火になっている理論だ。なぜならその後の研究により、必ずしも上記の「リーダーシップの資質」に当てはまらなくても高い成果をあげるリーダーが続々と現れたからだ。結果、資質面では普遍的な特性が発見するには至らず、現在に至っている。

考えてみれば当たり前のことだが、上記のリーダーシップの資質のうち、その多くは後天的に身につくものだ。また「取り巻く環境」や「対象となる業務」などによって、取るべきリーダーシップは変わってくる。

「リーダーシップとは、生まれつきの資質の問題である」と言われてしまえば多くの人にとって身も蓋もない話になるが、幸いにもリーダーシップは資質や才能だけではないことが学問的に証明されている。

リーダーシップの種類と変遷-1:特性理論

リーダーシップの種類と変遷-2:行動理論

特性理論の限界を受けて、次に現れたリーダーシップ論が「行動理論」だ。

行動理論は「リーダーシップとは資質ではなく行動である」と捉え「優れたリーダーシップを発揮する人はどのような行動パターンを取るのか?」を研究した理論だ。

行動理論の一つであるPM理論では、リーダーシップを、

  • 目標を達成する力:Performance
  • チームをまとめ上げる力:Maintenance

で四象限に分け、以下の図のようなフレームワークに分類した。

リーダーシップの種類と変遷-2:行動理論

そして「目標達成」と「人間関係のマネジメント」の両方に優れている「PM型」こそが理想的なリーダーシップであるとし、優れたリーダーになるには「目標達成スキル」と「チームマネジメントスキル」の2つのスキルを向上させるべきと説いた。

この「行動理論」は特性理論とは異なり、ある程度の普遍性を持った理論として学問的に証明されている。

例えばオハイオ大学の研究では、リーダーシップとは、

  • 配慮行動…チームメンバーへの思いやりやコミュニケーション
  • 構造作り…チームメンバーを成果に導くための組織やルール作り

の2つであることが明らかになっている。また、ハーバード大学の研究では、

  • 社会・感情スペシャリスト…対人関係の緊張を緩和しモラールを上げる
  • 課題スペシャリスト…組織作りや指導的行動に従事する

という2つのリーダーシップを持っているリーダーが優れたリーダーであることが示されている。また、ミシガン大学の研究でも、

  • 従業員志向型…人間関係を重視する
  • 生産指向型…仕事の技術面あるいはタスク面を重視する

という2つのリーダーシップが有効であることが明らかとされた。

これらの研究成果は、それぞれのネーミングは異なれど「Performance」と「Maintenance」の2つの側面を高いレベルで両立することが優れたリーダーシップであることを示している。

特性理論では「リーダーシップ=生まれつきの資質」と考えたが、行動理論はリーダーシップの「行動」に着目したことにより「リーダーシップは、誰もがスキルとして育成できるもの」へと変化し、現在では多くのリーダーシップ研修の理論的根拠になっている。

具体例を挙げれば、多くの企業で採用されている「目標管理制度」はPM理論の「P:目標達成」であり「コーチング」は「M:チームマネジメント」だ。

しかし「Performance」と「Maintenance」の両方があれば、あらゆる業務のあらゆる局面で高いリーダーシップを発揮できるわけではない。

その後の研究では、両方を兼ね備えたリーダーシップが、どのような状況でも最も有効である、という証明までには至らなかった。

現実にはリーダーを取り巻く環境の違いによって、取るべきリーダーシップは変わってくるはずだ。しかし行動理論は「リーダー中心」に考える理論であり「リーダーを取り巻く環境との関係性」が考慮されていない。

そこで現れたのが、次に解説する条件適合理論だ。

リーダーシップの種類と変遷-3:条件適合理論

行動理論の限界を受けて、次に現れたリーダーシップ論が「条件適合理論」だ。

条件適合理論とは「あらゆる状況に適用可能な普遍的なリーダーシップなど存在しない」という前提に立ち、リーダーシップを「リーダーを取り巻く環境との関係性」で明らかにしようとした理論だ。

例えば、リーダーには必ず部下が存在するが、部下の意欲度やスキルレベルによって発揮すべきリーダーシップは変わるはずだ。また、業務には難易度のレベルがあるが、業務の難易度によっても発揮すべきリーダーシップは変わる。

このように「条件に応じて発揮すべきリーダーシップは変わる」と考えるのが条件適合理論だが、条件適合理論の一つであるパス・ゴール理論では、リーダーシップスタイルを以下の4類型に分類している。

  • 指示型リーダーシップ:
    メンバーに対する期待や課題達成の方法、作業内容やスケジュールを具体的に指示に指示する
  • 支援型リーダーシップ:
    互いの信頼関係をベースに、メンバーの感情に配慮しアイデアを尊重するなど、気遣いを示す
  • 参加型リーダーシップ:
    意思決定をする前にメンバーに相談し、メンバーからの提案や解決策を活かす
  • 達成志向型リーダーシップ:
    高い目標を設定し、メンバーに全力を尽くすよう求める

そして、パス・ゴール理論の特徴的な点は、

  • チームがどのような環境に置かれているか
  • チームメンバーの能力や性格、経験度のレベル

など、リーダーを取り巻く環境条件に応じて、4つのリーダシップパターンを使い分けるべき、としている点だ。

リーダーシップの種類と変遷-3:条件適合理論

このようにリーダーシップの種類と変遷を見ていくと、初期の研究では「リーダーシップは生まつきの資質である」という、凡人にとっては身も蓋もない話だったが、時代を経るごとに実用化されていき「リーダーシップは状況に応じて変えるべき」という考え方が主流になっている。

だとすれば、次の関心は「これからの時代に必要な新たなリーダーシップスキルとは、どのようなスキルなのか」ではないだろうか?

続いては、このブログの筆者であるk_birdが考える「新たな時代に必要なリーダーシップスキル」について、時代背景や理論的な背景も交えて解説しよう。

リーダーシップを取り巻く環境変化

リーダーシップを取り巻く環境変化-1:ビジネス環境の変化

あなたも実感している通り、現在のビジネス環境はデジタル化の進展とともに急速に変化している。具体例を挙げると、以下の9つの変化だ。

  1. 空間フリー社会:
    場所・距離などの空間的な限界が取り除かれる社会へ
  2. 時間フリー社会:
    ビジネスの24時間化・リアルタイム化が進む社会へ
  3. パーソナライズ化社会:
    マスからパーソナライズに最適化可能な社会へ
  4. フラット化社会:
    中抜きによる多重階層社会が崩れ、フラットな社会へ
  5. メガコンペティション社会:
    業界内競争から、業界間を横断した競争へ
  6. 水平統合社会:
    垂直統合型から水平統合(分散&再編集)型の社会へ
  7. 民主化社会:
    企業主導の中央集権社会から、生活者主導の民主化社会へ
  8. 比較可能社会:
    あらゆる物事が可視化され、比較可能な社会へ
  9. 社会価値創造社会:
    経済的利益だけでなく、社会課題の解決が重視される社会へ

これらはいずれも、これまでの延長線上にはない非連続な「構造変化」であり、これらの構造変化が「リーダーシップの在り方」にも変化を迫っている。

リーダーシップを取り巻く環境変化-2:リーダーシップ論のパラダイムシフト

市場の変化に晒されているのは、いつだって市場の最前線にいる現場だ。多くの企業にとって現場こそが、最も多くの時間、最も密度高く市場と向き合っているからだ。

しかし、多くの企業は今なお「ピラミッド型の組織」で成り立っている。「ピラミッド型組織」とは、権威と責任を組織のリーダーに置き、命令や指示が上から下へと降ていく組織のことだ。

この「ピラミッド型の組織」は「過去の経験が豊富な人ほど、最も適切な判断ができるはず」という前提で成り立っている。よって「経験を重ね」「過去に優秀な実績を作った人」が組織のリーダーに昇りつめ、そのリーダーが下す意思決定こそが「過去に成功してきたのだから」正しい意思決定だと考える。そしてその意思決定が「指示・命令」として現場に降りてくる。

しかしここまでお読みになって鋭いあなたならお気づきだと思うが、このようなリーダーシップの在り方は「過去の延長線上に未来がある」右肩上がりの時代にしか成立しない。

非連続な構造変化が次々に生まれる現在では「市場の最前線から最も遠い場所にいる人たち(=リーダー)」が「過去の成功経験をもとに」意思決定して現場に降ろすというリーダーシップスタイルは、市場の変化との乖離を生み、大きなビジネスリスクとなり得る。

リーダーシップを取り巻く環境のパラダイムシフト

今、多くの企業で起きているのは、例え現場がいち早く市場の変化を察知しても、組織のディシジョンラインを辿るごとに、

  • どこかで丸くなる
  • どこかで止まる
  • 過去に囚われる
  • 現場の実態と合わない指示が下りる

という「ディシジョンラインの壁」だ。その結果「市場ニーズに対応できない」「市場の変化に迅速に対応できない」という問題が顕在化する。

リーダーシップを取り巻く環境のパラダイムシフト②

これらのことを踏まえれば、非連続の構造変化に晒されている現在では、ピラミッド型の指示・命令型リーダーシップが機能しないのは明らかだ。市場の変化に合わせてスピード感を持って対応することが必要とされる現代においては、1人のリーダーがすべてを把握し、決断し、メンバーに指示を与えるプロセスを踏んでいては変化のスピードに間に合わない。

これからの時代に必要なのは「リーダーがメンバーを従わせる」というこれまでのパラダイムを根底から覆す、新たなリーダーシップだ。

新たな時代に必要なリーダーシップ能力

現場が自律的に動き、環境変化に創発的に対応していくためには、リーダーはメンバーに権限を移譲し、メンバーが自力で目的を達成することをエンパワーメントするリーダーシップが必要だ。いわば、現場の「柔軟性」と「自律性」を重視し、現場を支援するリーダーシップだといえる。

このように「現場が主体」「リーダーが支援」と考えるリーダーシップを、リーダーシップ論の世界では「サーバントリーダーシップ」と呼ぶ。

サーバントとは「奉仕者」という意味であり、リーダーの役割を「現場を活かし、支援する役割」として位置付ける。例えば、

  • 現場の意見を傾聴し
  • 気づきを与える問いかけをし
  • メンバーの誰もが関心やアイデアを伝え合える場を創る

など、これまでの皆をグイグイ率いるようなリーダーシップとは「まるで正反対」なのが特徴だ。しかし、この「支援型のリーダーシップ」が適切に発揮されると、成果創出までのプロセスで部下の能力開発もなされ、組織全体としての競争力が高まっていく。

しかし一方で、支援型のリーダーシップはやり方を間違えれば「全て現場にお任せ」となり、組織の方向感が定まらず、単なるカオスしか生まれない。そこでもう一つのリーダーシップスタイルとして重要なのが「オーセンティックリーダーシップ」だ。

オーセンティックリーダーシップの「オーセンティック」とは、日本語で「真正な」「本物の」「自分ならではの」などの意味があり、オーセンティックリーダーシップとは「信念や価値観、倫理観に裏打ちされたリーダーシップ」のことを指す。

オーセンティックリーダーシップの特徴は、リーダーが権力や物欲への執着から動くのでなく、人々が望む素晴らしい目標や社会を実現するためにリーダーシップを発揮することだ。高い倫理観や精神性によって人々から信頼を得るリーダーシップともいえる。

近年は、SDGsやESG投資、あるいはCSV経営やマーケティング3.0/4.0など、経済的利益を通して社会価値を高め、企業と社会のゴールを一致させようとする機運が高まっている。

よって「社会をより良い場所に変える」ことを通してチームメンバー全員が共有できる価値観を掲げ、現場に権限を委譲し、オーセンティックなリーダーシップを発揮できれば「柔軟で」「迅速で」「方向感が定まった」組織運営が可能になるはずだ。

これらを踏まえた上で、k_birdが考える「これからの時代に必要なリーダーシップ能力」の7つの要素を解説しよう。

リーダーシップ能力の要素-1:社会的使命と価値観を掲げる

もしあなたが「役職」や「肩書」を取り除いたとき、それでもあなたに付いてくるチームメンバーはどれだけいるだろうか?

「マネジメント」は「職務的な地位に基づく働きかけ」だが「リーダーシップ」は「人としての働きかけ」だ。そして支援型リーダーシップを機能させるには、社会的な使命を掲げ、人々の価値観や感情に訴え、共感・共鳴を得て支持者を広げていくことが求められる。

もしあなたが「地位・権限でしかチームメンバーを動かせない」という状態から脱却し支援型のリーダーシップを発揮したいなら、自分はこの組織を利用して何ができるだろう?社会に何をもたらせるだろう?と考え続けよう。

チームメンバーは、あなたが先頭に立つから付いてくるのではない。あなたが掲げる社会的使命や価値観に共鳴し、チームメンバーが後押ししてくれるから、あなたは先頭に立てるのだ。

リーダーシップ能力の要素-2:数値ではなくストーリーを語る

あなたは、単なる数字に「世界をより良くしていこう」という意志を感じるだろうか?

もしあなたの答えが「No」なら、ビジネス上の数値の話だけでなく、ビジネスを通して創り上げる「社会の将来」という「大きなストーリー」を描き、語ろう。そして、理屈を越えた、感覚・感情レベルの共鳴感情をチームメンバーと共有しよう。

リーダーシップ能力の要素-3:意味や意義を与える

「チーム」と「群衆」の違いは、目的と価値観を共有しているかどうかだ。

もしあなたが「強いチーム」を気づきたいなら、ミッションに基づいた価値観を掲げ、メンバーを「ミッションを共創する同志」として信頼関係を築こう。そして、チームメンバーが進める一つ一つのプロセスに対して、意味や意義を与えていこう。

リーダーシップ能力の要素-4:「管理する」のではなく「力を与える」

常にメンバーに内省を促し、気づきを与える問いかけをしよう。メンバーを管理するのではなく支援し、時に勇気づけ、励まし、自尊心を満たす言葉を投げかけよう。

リーダーシップ能力の要素-5:ネットワーキングの推進を支援する

メンバーの誰もが本音で語り合い、関心やアイデアを伝え合える場を創り「垂直の壁」「水平の壁」「外部との壁」を取り除いていこう。周囲の人たちの知識や知恵を利用するだけでなく、貢献することを促そう。 

リーダーシップ能力の要素-6:ディスカッションを促進する

ミッションや価値観についてメンバー間のディスカッションを歓迎しよう。複数の視点から考えることを促すために、時に新たなイシューを差し込み、議論を煽りに行こう。

リーダーシップ能力の要素-7:学習と共創を支援する

時代を先取りして、メンバーに対して変化の意味を伝え、伝統的な考え方やなにげなく前提にしていることに対し、常に疑問を投げかけてみよう。新しく得た知識や知恵を一般化し、組織内で共創することをメンバーに促そう。

リーダーシップは誰のものか?|リーダーシップはメンバーシップへ

いきなりの質問で恐縮だが、あなたは「リーダーシップは、誰が発揮するものか?」と聞かれたら、何と答えるだろうか?

  • リーダーシップは、経営層や管理職が発揮するもの
  • リーダーシップは、リーダーが発揮するもの

もしあなたがそう考えているなら、一度立ち止まり、ここまでの解説を振り返ってみて欲しい。非連続な構造変化が激しい現在では「いかに現場が柔軟に動けるか?」が成功のカギとなるが、一方で現場のメンバーが、

  • 行動を起こさないまま、理想論だけ振りかざしてしまう
  • 困難に直面すると、無関心を装い逃げてしまう
  • 誰かに方向性を決めてもらわないと、何も始められない

という状態では、現場主導は機能しない。

「これからは現場主導が必要になる」ということは、例えどんな立場であっても、どんな局面であっても「周囲を支援し(=サーバントリーダーシップ)」「現状をより良い方向へ変えていく(=オーセンティックリーダーシップ)」マインドセットが必要になることを意味する。

そしてこの2つは、経営層や管理職、あるいはリーダーにしか発揮できないリーダーシップではない。チームメンバーの誰もがマインドセットを変えることで発揮できるリーダーシップだ。

現場の全員がリーダーとしてのマインドセットを持てれば、

  • 自分もまた、このチームのリーダーである
  • 個別メンバーとして成果を出すことはもちろん、チーム全体を支援し、連帯を強めていくこともまた、自分の責務である

と考えられるようになる。そうすれば、不連続で構造変化が激しい時代でもチームが連帯し、主体的に考え、現場主導でより良い成果が実現できるはずだ。

これらを踏まえ、最後にk_birdが考えるリーダーシップの定義を紹介しよう。k_birdが定義するリーダーシップとは、以下の通りだ。

周囲に希望を与え、社会やチームをより良い方向に前進させようとする
「1人1人の」当事者意識

リーダーシップの本|おすすめ書籍5冊

締めくくりに、あなたにおすすめできる「リーダーシップの本」を紹介しよう。選定した基準は下記の通りだ。以下のどれかに当てはまるものをピックアップした。

  • k_birdが実際に読み、単純に「素晴らしかった」と思えるリーダーシップの本。
  • 実際に実務に役立っているリーダーシップ関連の書籍。
  • 長年に渡って読み継がれており、時代を越えても変わらない「本質」や「原理」が見出せるリーダーシップ関連の名著。

もちろん、すべて「なぜ読むべきなのか?」という解説付きだ。

リーダーシップの本おすすめ書籍-1:【新版】グロービスMBAリーダーシップ

いつの時代にも書店を覗けば様々な「リーダーシップ関連本」が溢れている。

リーダーシップは時代を越え、今なおビジネス・政治・教育・軍事などの分野で研究されているが「これだ!」という決め手が存在していない状況だ。

リーダーシップ論には「特性理論」「行動理論」「条件適合理論」など様々な理論があるが、それらの理論を一冊に凝縮し解説しているのが本書だ。

リーダーシップとは、極論すれば「人と人との営み」だ。そして「人」はそれぞれ多様な個性が存在する以上、誰にも当てはまる絶対確実な「リーダーシップ」など存在しない。

しかし、リーダーシップに対する様々な「理論」を理解しておけば「自分の個性」「チームメンバーの個性」「現在置かれている状況」などを加味して、自分なりの「リーダーシップの取り方」を見出すことができるようになる。

もしあなたが「リーダーシップを学びたい」「リーダーシップを身につけたい」と考えているのなら、本書はその入り口にふさわしい一冊だ。

リーダーシップの本おすすめ書籍-2:リーダーシップの旅~見えないものを見る

もしあなたが「役職」や「肩書」を取り除いたとき、それでもあなたに付いてくるチームメンバーはどれだけいるだろうか?

「マネジメント」は「職務的な地位に基づく働きかけ」だが「リーダーシップ」は「人としての働きかけ」であり、もしあなたが「地位・権限以外の何か」でチームを動かしたいなら、本書が役に立つはずだ。

本書は、戦略論の第一人者と組織行動論の研究者が「リーダーになるプロセス」に着目し「リード・ザ・セルフ」「リード・ザ・ピープル」「リード・ザ・ソサイエティ」の3つのステップを旅になぞらえながら解き明かした書籍だ。

もし、あなたが「役職」や「肩書」以外の力でチームを率いていきたいなら、必読の書籍だ。

リーダーシップの本おすすめ書籍-3:サーバント・リーダーシップ入門

あなたの職場には「管理されたがっている部下」は何人いるだろうか?

「管理」といえば、つい指示や命令、あるいはルールを通して現場を統率することだと考えがちだ。しかし、リーダーの指示や命令に忠実な組織では、リーダーの限界がそのままチームの限界となる。

リーダーの本当の仕事は「そもそも管理をする必要がない部下」を数多く生み出すことだ。

そしてチームメンバーの多様性を引き出しながら支援を繰り返し、リーダーの限界以上の成果に結び付けることが求められる。

本書は「管理」ではなく「支援」に軸足を置いたリーダーシップの在り方について解説してくれている書籍だ。

「支援」されたがっている部下は「管理」されたがっている部下より圧倒的に多いはずだ。もし、あなたが「管理職」なら、ぜひ本書を手に取ってみて欲しい。これまでとは異なった視点に、目からウロコが出るはずだ。

リーダーシップの本おすすめ書籍-4:WHYから始めよ! インスパイア型リーダーはここが違う

本書はTEDで4000万回以上再生された講演動画「How great leaders inspire action」から生まれた、リーダーシップのベストセラー書籍だ。

本書では、地位や権限で人を動かす「形式上のリーダー」ではなく、人々を感激させ奮起させる「本物のリーダー(オーセンティックリーダー)」の重要性を繰り返し説いている。

また「本物のリーダー」になるために必要なのは「WHAT(何を)」ではなく「WHY(なぜ)」であり、大義、理想、信条から物事を考える習慣として「ゴールデンサークル」というフレームワークを提示してくれている。

本書を読めば、リーダーシップとは「地位」や「権力」の発揮ではなく、人々が望む素晴らしい目標による「共感」「共鳴」を得て支持者を広げていくことであることがわかる。

チームメンバーは、リーダーが先頭に立つから付いてくるのではない。リーダーが掲げる社会的使命や価値観に共鳴し、チームメンバーが後押ししてくれるから、リーダーは先頭に立つことができる。

もしあなたが「WHYでインスパイアするリーダーシップ」を手に入れたいなら、本書は傍らに置いておきたい書籍だ。

リーダーシップの本おすすめ書籍-5:本物のリーダーは引っ張らない チームをつくる4つの感情スイッチ

非連続な構造変化が次々に生まれる現在では「市場の最前線から最も遠い場所にいる人たち(=リーダー)」が「過去の成功経験をもとに」「皆を引っ張る」というリーダーシップスタイルは終わりを迎えている。

ビジネス課題が複雑になり、チームメンバーの価値観も多様性していく中で、成果をあげていくには「引っ張らない」」リーダーシップスタイルが必要だ。

本書は、繁盛店のワインバーで出会った悩める3人のリーダーのリアルストーリーを元に「支援型リーダーシップ」で欠かすことができない4つのポイントを解説している。

更に秀逸なのは、とあるワインバーを舞台に会話形式で物語が展開されていくため、読みやすく具体的なイメージが浮かびやすい点だ。

もしあなたが「引っ張らないリーダーシップ」を実現したいなら、支援型リーダーシップの参考書として、ぜひ手に取ってみて欲しい。

 

その他の解説記事とおすすめ書籍

もしあなたが本解説以外にも関心があるのであれば、リンクを張っておくのでぜひ必要な記事を探していただきたい。

また、下記の記事ではより深く学びたい方におすすめ書籍を紹介している。ぜひご覧いただければ幸いだ。

終わりに

今後も、折に触れて「あなたをブランドにする思考法」の解説を続けていくつもりだ。 

しかし多忙につき、このブログは不定期の更新となる。

それでも、このブログに主旨に共感し、何かしらのヒントを得たいと思ってもらえるなら、ぜひこのブログに読者登録Twitterfacebook登録をしてほしい。

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