このページに辿り着いたあなたなら、何らかの理由で「インサイトが学べるおすすめの本」を探していることだろう。
このブログ「Mission Driven Brand」は、ブランディングやマーケティングにおける「できない、わからない」の解決を目指しているブログだ。
このブログを運営していると「マーケティングのおすすめ本を紹介して欲しい」という問い合わせを頂くことが多い。各解説記事でもおすすめ本を紹介しているが、今回はマーケティング担当者にむけておすすめできる「消費者インサイト本」をまとめて7冊紹介しよう。
★ブランド戦略を学びたい方へ。このブログから書籍化した「ブランディングの教科書」
消費者インサイトの本を紹介する前に、僭越ながら拙著を紹介させていただこう。
「ブランディング」は捉えどころがなく、なかなか一歩を踏み出せない。あなたはこのような状況に陥ってはいないだろうか?
本書の執筆陣は、ある時は広告代理店のストラテジックプランナーとして、ある時は、外資系コンサルティングファームのコンサルタントとして、クライアントの実務担当者が悪戦苦闘する姿を見てきた。
「ブランディング」は、その本質を理解しないまま実行に移そうとすると、的を射ない小手先の手法を延々と繰り出すことになりがちだ。結果、やみくもに予算を消化したまま、成果が出ない事態に陥ってしまう…。
そのような事態を1件でも減らしたい。そう考えたのが本書を執筆した理由だ。
ブランディングの本は、どれも「ブランドのらしさ」「ブランドの世界観」など「ふわっと」した話になりがちだ。そして「ふわっ」とした話になればなるほど抽象的かつ曖昧な概念論になってしまい、企業組織の中で通すことが難しくなる。
本書は、外資系コンサルティングファームと広告会社で培った「生の知見」をふんだんに盛り込みつつ、つい「抽象論」に陥りがちな「ブランディング」に対して「論理的な納得性」と「直感的な腹落ち感」の両面を追求した書籍だ。
本書のタイトルは「ブランディングの教科書-ブランド戦略の理論と実践」だ。
「理論」が理解できなければ、ブランディングを体系化できず、ビジネスに再現性を生むことができない。そして「実践」が理解できなければ、ビジネスに成果をもたらすことができない。
本書は、ブランディングの理論と実践をつなぐ「ブランディングの教科書」として、ブランド戦略の再現性と成果を目指した書籍だ。
おかげさまで、本書はAmazon kindle売れ筋ランキング「消費者主義」ジャンルでベストセラー1位を獲得し、Amazonレビューでも、
- 「ふわっとしたブランディングの本が多い中で、異彩を放っている」
- 「事例も多いので実践のイメージが湧きやすい」
- 「海外企業の事例ばかりが紹介されている輸入本だとピンとこない、という方にお薦め」
など、ありがたい言葉を頂いている。
- クッキー規制によりデジタルマーケティングでCTRやCVRが頭打ち。CPAは下がるどころか、少しずつ上昇傾向ですらある。
- 矢継ぎ早に新商品を繰り出してもすぐに競合に追い付かれ、差別化ができない。商品開発サイクルは更に早まり、自転車操業状態になっている。
- 「自社にはブランディングが必要だ」と理解はしているが、概念が抽象的過ぎて、どう周囲を巻き込んでいいかがわからない。
もし、あなたがこれらに当てはまるなら、ぜひAmazonのページで本書の目次をチェックしていただきたい。つい感覚論になりがちな「ブランディング」に対して、
- なぜ、そうなのか?
- どう、ビジネスに役立つのか?
- 何をすればいいのか?
- 具体的な日本のブランドの事例は?
を徹底して解説しているので、あなたのお役に立てるはずだ。
kindle Unlimitedを契約されている方は無償で手に入れることができるので、気軽に手に取っていただきたい。
インサイト本おすすめ書籍:7冊
インサイト本おすすめ書籍-1:「欲しい」の本質 人を動かす隠れた心理「インサイト」の見つけ方
本書は、延べ600件ものインサイト発見調査を実施してきた著者による「インサイト発見の方法論」を解説した書籍だ。
本書の特徴は、600件もの実証例を元に、俗人的になりがちな「インサイトの発見」を「方法論」として体系化している点だ。
更には、インサイト発見のプロセスにデザイン思考アプローチを取り入れ「欲望マンダラ」「インサイトマンガ」「ひとこと化メソッド」など、従来の調査会社にはないユニークな手法を紹介している点も特筆的だ。
著者も指摘している通り、現代はほとんどの商品・サービスが「だいたい、良いんじゃないですか?」な時代だ。
売れなくなったブランドを再生させたい、新たなアイデアで画期的な商品を生み出したいと考えるマーケティング担当者にとって、本書は発見の多い良書だ。
インサイト本おすすめ書籍-2:インサイト
もしあなたがマーケティング担当者なら、毎日のように「生活者ニーズ」に想いを馳せているはずだ。
本書は「生活者ニーズ」よりもう一歩深くにある「消費者インサイト」の重要性を説いた一冊だ。
「インサイト」とは、生活者自身すら自覚していない「心の動き」を指す。
人は、論理的に頭で考えて商品を買うだけでなく、直感や感情に従って商品を買うことも多い。
もし「本人すら自覚していない」直感や感情を捉えることができれば、あなたは顕在化したニーズしか見えていない競合ブランドに対して競争優位を築くことができる。
「生活者が見えなくなった」
もしあなたがそうお感じなら、これまでの消費者調査やブランディングを再考する上で、必読の名著だ。
インサイト本おすすめ書籍-3:「思わず買ってしまう」心のスイッチを見つけるための インサイト実践トレーニング
「インサイト」の重要性は理解したとしても「インサイトを発見するための方法論」がわからなければ、インサイトを発見することはできない。
本書は先に紹介した「インサイト」から一歩踏み込んで「インサイトの発見の仕方」を解説した書籍だ。
「言われてみればなるほどと思えるものの、なかなか思い付きずらいインサイト」をどう発見するのかを、まさに実践トレーニングというにふさわしい具体的な形で提示してくれている。
多くのマーケティング担当者にとって「インサイトの発見」は必須のスキルであるだけでなく、時にブランディングの命運すら左右する。
全てのマーケティング担当者が一読して欲しい実践書だ。
インサイト本おすすめ書籍-4:半径3メートルの「行動観察」から大ヒットを生む方法
「行動観察」は、マーケティングの世界ではホットワードだ。
行動観察とは、その名の通り、観察者がフィールド(現場)に入り、そこにいる人たちの行動を観察して分析することだ。
もしあなたが「行動観察によるインサイト」から生み出された成功事例を知りたければ、本書はお勧めだ。
本書は「妖怪ウォッチ」や「瞬足」「DAKARA」など、行動観察によって開発された具体的な成功事例が多数紹介されており、行動観察やインサイトの活かし方を理解するのに役立つ。
また、定量調査では抜け落ちてしまう「極端なユーザー」の行動にこそ、ヒット商品を生むための重要なヒントが見え隠れしていることが、具体的な事例を通して理解できるのも特徴だ
氷山と同じように、生活者ニーズは本人自身が無自覚で顕在化していないニーズが大半を占めている。
本書は「行動観察」の重要性やインサイトの見いだし方を理解する上で、お勧めの一冊だ。
インサイト本おすすめ書籍-5:買い物客はそのキーワードで手を伸ばす
商品開発においては、生活者の無意識の部分、つまり深層心理レベルまで踏み込んで理解する必要があることは、あなたも切実に感じているはずだ。
本書の特筆すべき点は、生活者の深層心理から商品に対するインサイトを探ることで、安売りに頼らずとも小売店頭での販売数を高める手法を解説している点だ。
本書では「ハウス食品」と「エバラ食品」でのテスト事例が紹介されており、インサイトを発見するためのインタビューフローなど「ここまで開示して大丈夫?」というレベルで、その手法や手順を余すところなく紹介してくれている。そのまま丸パクリしようとすれば、できてしまうレベルだ。
多くのマーケティング担当者が「もはや特売でしか売れる気がしない」と感じているように、価格競争は熾烈を極める。
そのような中、本書が提案している「インサイトから導く価値創造プロモーション」は、多くのマーケティング担当者にとって大いに参考になるだろう。
インサイト本おすすめ書籍-6:この1冊ですべてわかる 心理マーケティングの基本
あなたがマーケティング担当者なら「ターゲットが見えない」「ターゲットの考えていることがわからない」と感じる局面は少なくないはずだ。
そのような中、本書の特筆すべき点は以下の3つだ。
一つは「心理学」や「文化人類学」の理論を定性調査の実務と結びつけることで、より実効性の高い定性調査を指南している点だ。
二つ目は、フォーカスインタビューに留まらず、MROCやその他のモチベーションリサーチなど、定性調査を幅広くカバーしている点。
三つ目は、本音の引き出し方や生活行動の観察法、得られた事実の裏にある真意の読み取り方、更にはそれらのマーケティングへの活かし方などが実践的に解説されている点だ。
生活者のニーズが多様化・複雑化している中で、人の意識や行動を理解するための定性調査の重要性は日増しに高まっている。
もしあなたが「ターゲットが見えない」「ターゲットの考えていることがわからない」と感じているのなら、読むべき一冊だ。
インサイト本おすすめ書籍-7:心脳マーケティング 顧客の無意識を解き明かす
生活者の思考内容の95%は、無意識のうちに起こっているといわれる。
本書の最もユニークな点は「理論」と「実践」の融合だ。一見ビジネスとは無縁に思える先端領域の概念や理論をマーケティングに応用した上で、さらにマーケティング現場に利用可能な具体手法へと発展させている。
生活者がブランドを選ぶ際の95%の「無意識」は、多くのマーケティング担当者にとって未開拓のフロンティアだ。
「生活者の本音がつかめない」。あなたがそのような悩みをお持ちなら、ぜひ手に取りたい一冊だ。
このブログから書籍化した本4冊
★「シャープな仮説を生み出す頭の使い方」を徹底解説
あらゆるビジネスは「仮説」こそが成否を握る。
なぜなら、仮説を生み出せなければ次の一手を見出しようがなく、検証のしようもなくなるからだ。つまり、ビジネスの成長は止まってしまうことになる。
しかし仮説思考の書籍の多くは、仮説思考のメリットは説くものの、肝心の「仮説思考のマスターの仕方」になると、
- 「センスが必要」
- 「経験の積み重ねが物を言う」
など「それを言ったらお終いよ」という結論で終わらせているものが多い。
しかし本書は「仮説思考に必要な推論の手順」を、豊富な事例とともに解説している。よって、その手順通りに推論を重ねれば「センス」や「長年の経験」に頼ることなく、誰でも優れた仮説を導き出せるようになる。
おかげさまで本書は5版を重ね「読者が選ぶビジネス書グランプリ2021」にノミネートいただいた。NewsPicksやNIKKEI STYLE、lifehackerなど多くのメディアで取り上げていただき、中国や台湾、香港でも出版が決定している。
さらにAmazonレビューでも、
- 「ここ数年の仮説思考系の書籍で久々のヒット」
- 「自分オリジナルの武器にしていけそうな良書」
- 「一生もののスキルになるのは間違いない」
など有難い言葉を頂戴しており、5刷を重ねている。
もしあなたがシャープな仮説を導き出せるようになりたいなら、ぜひ本書を手にとってみて欲しい。
★ロジカルシンキングでは学べない「視点力」と「法則力」を身につける※無料のオーディオブック特典付
例え同じ本を読んだとしても、そこから得られる「学びの量」は、人によって何倍も変わる。そして、人は学びを通してしか成長できない以上、その差はやがて、あなたの職業人生すら大きく変えてしまうことになる。
同じ本を読んでいるはずなのに、人によって「得られる学びの量」が何倍も変わってしまう。この差は、いったい何から生まれるのだろうか?
それは、1冊の本から「知識」を得ようとするか「知識の"運用能力"」を得ようとするかの差だ。
多くの読書術の本は「多読」「速読」など「いかに効率的に知識を得るか?」をテーマにしている。しかし、どんなに効率的に知識を得たとしても、ただそれだけでは「知識の暗記」止まりになる。得られる学びはごくわずかだ。
一方で、読書を通して「知識の"運用能力"」を身につけることができれば「たった1つの知識」を複数の分野に応用し、何倍もの成果を生み出すことが可能になる。
本書「読書の方程式」は、ビジネス書を通して「どう知識の"運用能力"を身につけるか?」を解説した書籍だ。そのポイントは、ビジネス書から学び取る「視点」「法則」そして「抽象化」にある。
おかげさまで、本書は日経やThe21、STUDY HACKERなど多くのメディアに取り上げていただき、発売3か月で海外の翻訳出版も決定した。Amazonレビューでも、
- 「こんな風に自分を成長させる読み方があったのか!」
- 「読書術の本では、これまでで最も良い本」
- 「読書の概念が変わった」
など、ありがたい言葉を頂戴している。
もしあなたが「知識の"運用能力"」を身につけ、1つの事実から得られる「学びの量」を何倍にもしたいなら、ぜひ本書で紹介する読書法を実践して欲しい。
※無料のオーディオブック特典付
★8ジャンル57個の仕事術で「実践力」を身につける
どのようなビジネスも、実践が伴わなければ成果は出ない。しかし、いざ「実践力」を身につけようとしても、その分野は、
- 時間管理術
- 段取り術
- コミュニケーション術
- 資料作成術
- 会議術
- 学び術
- 思考術
- 発想術
など多分野に渡り、最低8冊分の読書時間と書籍代がかかってしまうのが難点だ。
しかし、本書「超効率ハック」は、8つの分野の仕事術の「重要ポイントだけ」を抜き出し、ギュッと1冊に凝縮した書籍だ。
さらに、本書は「訓練や習慣化が必要な作業テクニック」ではなく「行動を変えるための頭の使い方」の解説に力を入れているため「頭のスイッチを切り替える」だけですぐに実践できるのも特色だ。
おかげさまで、本書を題材にしたSchooのオンライン授業では「思考法ジャンル」で人気ランキング1位を頂いた(139講座中)。また、lifehackerやOggiなど数多くのメディアで取り上げていただき、Kindleでは「オペレーションズ部門」でベストセラー1位を獲得している。
Amazonレビューでも、
- 「思考と行動の質を上げるヒントが盛りだくさん」
- 「読んでみると、頑張りどころを間違えてたことに気付かされる」
- 「仕事が速い人はこれをやってたんだな、ということがよくわかった」
など、ありがたい言葉を頂戴しており嬉しい限りだ。
もしあなたが「短時間で網羅的に仕事術を学びたい」「根本から仕事の生産性を高めたい」と感じているのなら、ぜひ手に取ってみて欲しい。
★ブランディングの理論と実践をつなぐ「ブランディングの教科書」
本書は、筆者の専門である「ブランディング」について解説した書籍だ。
ブランディングは、ややもすれば「デザインの話」「広告の話」「世界観の話」など、掴みどころのない抽象論に陥りがちだ。
しかしブランディングは「ブランド戦略」という言葉があるように、企業の成否を大きく左右する戦略のひとつだ。そして投資が伴う以上、一定の合理性と説明責任が求められる。決して、売上や利益から逃げてはならないのだ。
本書は、つい「感覚論」に陥りがちな「ブランディング」に対して「論理的な納得性」と「直感的な腹落ち感」の両面を追求した書籍だ。
「論理」が理解できなければ、ブランディングを体系的に理解することできず、再現性を生むことができない。
そして「直感的な腹落ち感」がなければ、ブランディングを実務に落とせず、成果をもたらすことができない。
本書は、広告代理店&外資系コンサルティングファームで培った「生の知見」と「体系的な解説」を通して、ブランディングの理論を実践へとつなげて解説している。
おかげさまで、本書はAmazon kindle売れ筋ランキング「消費者主義」ジャンルでベストセラー1位を獲得し、Amazonレビューでも、
- 「ふわっとしたブランディングの本が多い中で、異彩を放っている」
- 「事例も多いので実践のイメージが湧きやすい」
- 「海外企業の事例ばかりが紹介されている輸入本だとピンとこない、という方にお薦め」
など、ありがたい言葉を頂いている。
もし本書を手にとって頂ければ、ブランディングの専門用語はもちろん、実践の手順や実務の勘所が、一通り学べるはずだ。
kindle Unlimitedを契約されている方は無償で手に入れることができるので、気軽に手に取っていただきたい。
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終わりに
今後も、折に触れて「ロジカルで、かつ、直感的にわかる解説」を続けていくつもりだ。
しかし多忙につき、このブログは不定期の更新となる。
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