Mission Driven Brand

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ブランディングの戦略家が【ブランド戦略の全て】を解説するブログ

ブランドデザインとビジュアルアイデンティティ(VI)の作り方|事例

VI(ビジュアルアイデンティティ)とは?ブランドデザインの効果と事例

この記事に辿り着いたあなたなら「ブランドデザインとは何か?」あるいは「ビジュアルアイデンティティ(VI)の作り方」について関心を持っていることだろう。

このブログ「Mission Driven Brand」は、外資系コンサルティングと広告代理店のキャリアを持つ筆者が、ブランディングやマーケティングの「できない、わからない」を解決するブログだ。

もしあなたがマーケティング担当者なら、ビジュアルアイデンティティ(VI)やブランドデザインに対して以下のような認識を持ってはいないだろうか?

  • 「デザインはデザイナーの仕事であって、自分は門外漢だからよくわからない。」

もしあなたがそう考えているのなら、その考えは改めていただきたい。なぜなら「ブランドデザイン」や「ビジュアルアイデンティティ(VI)」は、ブランディングを成果に導く上で欠かすことのできない重要な「ビジネス戦略」の1つだからだ。

こと「ブランドデザイン」に関して言えば、以下の4つの視点が存在する。

  • 「ブランド戦略」の視点から見たデザイン
  • 「ブランドマネジメント」の視点から見たデザイン
  • 「UX」の視点から見たデザイン
  • 「装飾美」の視点から見たデザイン

上記のうち、

  • 「ブランド戦略」の視点から見たデザイン
  • 「ブランドマネジメント」の視点から見たデザイン

は、あなたのブランドの「ブランド提供価値」や「ブランドアイデンティティ」に関わる非常に重要な要素となる。

だとすれば「デザインは門外漢だから」と他人事ではいられない。

あなたが携わっているブランドには、いくつもの競合ブランドが存在する。それらの競合ブランドの中で、生活者があなたのブランドを知る際に一番初めに目にするのが「デザイン」だ。

そうである以上、ブランディングを成果に導く責任を担うあなたにとって「ブランドデザイン」に対する見識は避けて通れない。よって今回は非デザイナーであるあなたのために、以下の2点を中心に解説しよう。

  • ブランドデザインがもたらす5つのブランド効果とは何か?
  • ビジュアルアイデンティティ(VI)とは何か?
  • ビジュアルアイデンティティ(VI)の作り方

重要なことなので繰り返すが「ブランドデザイン」は、デザイナーに丸投げできない重要な「ビジネス戦略」だ。

今回の解説を最後までお読みいただければ、抽象的になりがちな「ブランドとデザイン」の関係について、その背景にあるロジックが理解できるはずだ。

ブランド戦略を学びたい方へ。このブログから書籍化した「ブランディングの教科書」

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本論に入る前に、僭越ながら拙著を紹介させていただこう。

「ブランディング」は捉えどころがなく、なかなか一歩を踏み出せない。あなたはこのような状況に陥ってはいないだろうか?

本書の執筆陣は、ある時は広告代理店のストラテジックプランナーとして、ある時は、外資系コンサルティングファームのコンサルタントとして、クライアントの実務担当者が悪戦苦闘する姿を見てきた。

「ブランディング」は、その本質を理解しないまま実行に移そうとすると、的を射ない小手先の手法を延々と繰り出すことになりがちだ。結果、やみくもに予算を消化したまま、成果が出ない事態に陥ってしまう…。

そのような事態を1件でも減らしたい。そう考えたのが本書を執筆した理由だ。

ブランディングの本は、どれも「ブランドのらしさ」「ブランドの世界観」など「ふわっと」した話になりがちだ。そして「ふわっ」とした話になればなるほど抽象的かつ曖昧な概念論になってしまい、企業組織の中で通すことが難しくなる。

本書は、外資系コンサルティングファームと広告会社で培った「生の知見」をふんだんに盛り込みつつ、つい「抽象論」に陥りがちな「ブランディング」に対して「論理的な納得性」と「直感的な腹落ち感」の両面を追求した書籍だ。

本書のタイトルは「ブランディングの教科書-ブランド戦略の理論と実践」だ。

「理論」が理解できなければ、ブランディングを体系化できず、ビジネスに再現性を生むことができない。そして「実践」が理解できなければ、ビジネスに成果をもたらすことができない。

本書は、ブランディングの理論と実践をつなぐ「ブランディングの教科書」として、ブランド戦略の再現性と成果を目指した書籍だ。

おかげさまで、本書はAmazon kindle売れ筋ランキング「消費者主義」ジャンルでベストセラー1位を獲得し、Amazonレビューでも、

  • 「ふわっとしたブランディングの本が多い中で、異彩を放っている」
  • 「事例も多いので実践のイメージが湧きやすい」
  • 「海外企業の事例ばかりが紹介されている輸入本だとピンとこない、という方にお薦め」

など、ありがたい言葉を頂いている

  • クッキー規制によりデジタルマーケティングでCTRやCVRが頭打ち。CPAは下がるどころか、少しずつ上昇傾向ですらある。
  • 矢継ぎ早に新商品を繰り出してもすぐに競合に追い付かれ、差別化ができない。商品開発サイクルは更に早まり、自転車操業状態になっている。
  • 「自社にはブランディングが必要だ」と理解はしているが、概念が抽象的過ぎて、どう周囲を巻き込んでいいかがわからない。

もし、あなたがこれらに当てはまるなら、ぜひAmazonのページで本書の目次をチェックしていただきたい。つい感覚論になりがちな「ブランディング」に対して、

  • なぜ、そうなのか?
  • どう、ビジネスに役立つのか?
  • 何をすればいいのか?
  • 具体的な日本のブランドの事例は?

を徹底して解説しているので、あなたのお役に立てるはずだ。

kindle Unlimitedを契約されている方は無償で手に入れることができるので、気軽に手に取っていただきたい。

ブランドデザインの5つの効果

どんなに優秀で勉強熱心なマーケティング担当者でも、こと「デザイン」となると「自分はセンスがないから…」あるいは「デザインの見識がないから…」と及び腰になる人は多い。

かくいうk_birdも非デザイナーであり、デザインの専門家ではない。

しかし長年の外資系コンサルティングファームでのコンサルティング経験、及び広告代理店での戦略プランナーの経験から「ブランドデザインを成果につなげるためのロジック」は理解しているつもりだ。

確かに「デザイン」は専門家であるデザイナーの領域だが、デザイナーが持ち込んだ提案を「戦略面」から評価するのはあなたの仕事だ。よってまずは、デザインを単なる「装飾美」で終わらせないための「5つのブランドデザイン効果」について解説しよう。

ブランドデザインの効果-1:第1印象を形成する効果

生活者が初めてあなたのブランドと接するとき、1番初めに目にするのは「デザイン」だ。そしてブランドデザインは、そのブランドの第一印象を決定づける効果をもたらす。

まずは、以下の文章を読んでみてほしい。

  • Aさんの印象は:
    「知的」「勤勉」「おしゃれ」「批判的」「頑固」「嫉妬深い」
  • Bさんの印象は:
    「嫉妬深い」「頑固」「批判的」「勤勉」「知的」「おしゃれ」

AさんとBさんの文章をお読みになって、あなたはどのような印象を抱いただろうか?恐らくはBさんの方に悪い印象を持ったのではないだろうか?

しかし、もう一度AさんとBさんの文章をじっくり見比べてみてほしい。単に言葉の順番を入れ替えただけであることに気付くはずだ。

認知心理学に「初頭効果」という理論がある。

「人間は最初に与えられた情報に強く影響を受け、一度印象を持ってしまうと、そこからなかなか評価を変えない」とする理論だ。

上記のAさんとBさんの事例は、実際にユダヤ人の心理学者が実験を行っている。結果はあなたと同じように、多くの人がAさんには好感を抱き、Bさんには悪い印象を抱いたという。

もし仮に、あなたの職場に転職してきた人材が、初日にいきなりモヒカンヘアーで現れたらあなたはどう感じるだろうか?

例えその人が誠実で真面目な人だとしても、あなたはその人を誠実で真面目な人とは判断せず、その評価は後々まで引きずるはずだ。

冒頭で解説したように、生活者が初めてあなたのブランドを認識するとき、一番初めに目にするのは「デザイン」だ。そしてその「デザイン」はあなたのブランドの第一印象を決めてしまい、その時の印象を後々まで引きずることになる。

もし、デザインがもたらす第一印象で悪い評価がなされてしまえば、あなたのブランドは過小評価され、トライアル購入の機会損失を生むことになる。さらには、その評価を覆すために膨大な時間とコストもかかることにもなる。

逆を言えば、あなたがより一層「デザインの初頭効果の重要性」を認識し、デザイナーに「丸投げ」するのではなく「ビジネスパートナー」として膝詰めの議論ができるようになれば、協働により優れたブランドデザインを生み出すことが可能になる。その結果ブランドのトライアル購入率は飛躍的に向上するだろう。

これらのことを整理すると、以下の通りとなる。

  • 生活者が初めてあなたのブランドを知るとき、一番初めに目にするのは「デザイン」だ。
  • デザインは、良くも悪くもブランドに対する初頭効果(=第一印象)を創る。
  • その初頭効果(=第一印象)は後々まで引きずり、ブランディングやトライアル購入に大きな影響を与える。
  • デザイナーを単なる「外注業者」として扱うのではなく「パートナー」として扱ったほうがブランディングの成果につながる

人間は外界から受け取る様々な感覚情報のうち、視覚による情報が80%以上を占める。このことを踏まえれば「デザインはアートの世界のことだから」と他人事で済ませてはいけないことが理解できるはずだ。

デザイナーは職人気質が強いため「黙って任せてくれたほうがいいものができるのに…」という顔をされるかもしれない。

しかし、創造とは対立と調和から生まれる。ぜひビジネスパートナーとしてデザイナーと向き合い、互いの情報と知恵をぶつけ合いながら、より良いブランドデザインを目指して欲しい。

ブランドデザインの効果-2:ブランドを認識されやすくする効果

2番目は「ブランドを認識されやすくする効果」だ。

ブランドを市場に投入する際、ブランドデザインは「パッケージデザイン」「コマーシャル」「グラフィックデザイン」「WEBデザイン」「店頭POPデザイン」など、様々な形に変えながら世の中に出ていくことになる。

それらを踏まえた上で、まずは以下の画像をご覧いただきたい。

ブランドデザインの意味とブランドデザイン効果-2:ブランドを認識されやすくする効果

あなたは上記の画像をどのように認識しただろうか?恐らくは「記号の集まりだな」「■と▲の2種類の形があるな」と直感的に認識したことだろう。

人間は物事を視覚で捉えるとき、まずは全体をざっくり捉えた上で、規則性を見出しながら中身を認識しようとする心理メカニズムが働く。これを認知心理学的には「パターン認識」という。

先に述べたように、ブランドデザインは「パッケージデザイン」「コマーシャル」「グラフィックデザイン」「WEBデザイン」「店頭POPデザイン」など、形を変え分散しながら世の中に出ていくことになる。

その過程でどうしても様々な部門が関わるため、ブランドデザインはバラバラになっていきがちだ。結果、生活者側から見ればパターン認識が働かなくなり、ブランドを認識しずらくなる。以下が、そのような状態だ。

ブランドデザインの意味とブランドデザイン効果-2:ブランドを認識されやすくする効果②

全く規則性がなく、1番目の画像と比べてはるかに認識しにくいことがご理解いただけたと思う。

まとめると、以下の通りだ。

  • ブランドデザインは、工夫すれば分散しがちなブランドの見え方に統一感を創れる。
  • ブランドデザインによって統一感が創れれば、そのブランドは認識されやすくなる。

ブランドデザインの効果-3:ブランド連想を記憶に定着させる効果

続いては「ブランド連想を記憶に定着させる効果」について解説しよう。まずは、以下の画像をご覧頂きたい。

ブランドデザインの意味とブランドデザイン効果-3:ブランド連想を記憶に定着させる効果①

この画像をご覧になって、あなたは直感的に「あ、スターバックスのロゴデザインだ」と認識したはずだ。そして「高品質でこだわりのあるシアトルコーヒー」「落ち着きがありリラックスできる空間」「ユーザーフレンドリーで誠実なバリスタ」などのブランド連想が思い浮かんだに違いない。

しかし、もう一度よく上記の画像をご覧になってほしい。

この画像のどこにも「スターバックス」という文字は描かれていない。にもかかわらず、なぜあなたはこの画像を見て「スターバックスだ」と認識し、スターバックスに関する様々なブランド連想を思い浮かべたのだろうか?

さらに、次の画像もご覧頂こう。

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こちらの画像も、見た瞬間に「あ、コカ・コーラのロゴデザインだ」と認識できたはずだ。

そしてやはり「炭酸」「スカッとさわやか」「アメリカの自由の象徴」などのブランド連想が思い浮かんだに違いない。

この画像が先ほどのスターバックスの画像と異なるのは「Coca-Cola」と白い文字が描かれていることだ。「白い文字を読めば、コカ・コーラだとわかる」。あなたはそう考えたかもしれない。

しかし、もう一度よくご覧になってほしい。白い文字で描かれているのは、実は「Coco-Cola(ココ・コーラ)」だ。非デザイナーであるk_birdが慣れない画像ソフトを使って加工したのだ。

ではなぜ、あなたは上記の画像を「コカ・コーラ」だと認識したのか?

ここから言えるのは、あなたは「Coco-Cola(ココ・コーラ)」を文字として読んで認識したわけではないということだ。わざわざ「Coco-Cola(ココ・コーラ)」という文字を読むことなく「文字=デザイン」として「直感的」に認識したために「Coco-Cola(ココ・コーラ)」と間違って描かれていることに気づけなかったのだ。

だまし討ちのようで恐縮だが、ここにブランドデザインにおける重要なロジックが隠されている。そのロジックとは、以下の通りだ。

  • 人は見慣れたものに対しては、文章より先に「色」や「形」で物事を認識し、記憶に定着させる。
  • そして、一度記憶に定着すると「色」や「形」をトリガーにブランドを想起し、そこから芋づる式にブランド連想を膨らませていく。

生理学に「パブロフの犬の理論」という理論がある。

パブロフの犬の理論とは「犬にエサを与えるときに必ずベルを鳴らすようにしたところ、エサが無くてもベルを鳴らすと犬がよだれをたらすようになる」とする理論だ。

上記のパブロフの犬の理論をブランディングに当てはめると「ベル=ブランドデザイン」「エサ=ブランド連想」となる。

スターバックスやコカ・コーラのロゴを見ただけで様々なブランド連想が思い浮かんだのも「ブランドのロゴデザイン」がブランド連想のトリガーとして機能したためだ。

ブランディングの世界では「ブランドロゴマーク」は時に「神」のように扱われる。もちろんブランドロゴマークがブランディングの全てではないが、極めて重要な役割を果たしていることは、ご理解いただけたはずだ。

「色」や「形」は文章と異なり、人間の「感覚の内側」に入り込む。

そしていったん「人間の感覚の内側」に入り込めば、文字だけと比べて、はるかに記憶に定着しやすくなる。

あなたは学生時代に、英単語や歴史の年号を暗記するのに苦労した経験がおありのはずだ。しかし一方で、流行歌のサビ部分の歌詞は「一生懸命暗記しよう」と努力をしなくても、スラッと鼻歌を歌えた経験もあるはずだ。

こちらもデザイン同様に「音」を通して「人間の感覚の内側」に入り込んだために、大した努力を伴わず歌詞を記憶できた典型だ。

認知心理学を紐解くと、人は物事を捉えるとき、最初の0.2秒で「直感的な」取捨選択を行い、次の0.2秒以降で「合理的な」取捨選択をするといわれる。

そしてデザインは「人間の感覚の内側」に入り込んで記憶に定着させることで、ブランド選びの第一段階である「直感的な取捨選択」に強く関与していく。

そして冒頭で説明した「デザインによる初頭効果(第一印象効果)」による印象形成がよりポジティブであればあるほどパブロフの犬の効果が働き、劇的にブランディングの成果が出やすくなるのだ。

ブランドデザインの効果-4:ブランドを探す際の手掛かりとなる効果

4つめは「ブランドを探す際の手掛かりとなる効果」だ。こちらもまずは画像をご覧頂こう。

ブランドデザインの意味とブランドデザイン効果-4:ブランドを探す際の手掛かりとなる効果

ここまで、様々な画像のトリック(?)を見せられてきたあなたなら、男女のピクトグラムとカラーがあべこべになっていることにお気づきいただけたと思う。

もし、トイレの前でこのような表示がされていたら、果たして人はどのような行動をとるだろうか?あるテレビ番組の実験では、8名中7名が間違った方を選んでしまったという。ここから言えるのは、以下の通りだ。

  • 人間はデザイン要素の中でも「形」より「色」の方が強く記憶に残りやすい。
  • 人間は、時に「色」を手掛かりに行動する。

 ブランドデザインの中でも「色」は、そのブランドを探す際の手掛かりとなるため極めて重要だ。多くの優れたブランドが「ブランドシンボルカラー」をルールとして決めているのはこのためだ。

人間は、時に「色」を手掛かりに物事を認識し、判断し、行動を移すことがある。

そうである以上、ブランドデザインを開発する上で、ブランドシンボルカラーは必ずといって良いほど設定しておきたいテーマだ。

それは、周囲の企業事例を見渡してみてもご理解いただけると思う。

例えば銀行業界のブランドデザイン事例では「三菱UFJ銀行=赤」「みずほ銀行=青」「三井住友銀行=緑」とブランドシンボルカラーですみ分けができている。

コンビニエンスストア業界のブランドデザイン事例でも「セブンイレブン=赤」「ローソン=青」「ファミリーマート=緑」「ミニストップ=黄色」というすみ分けができていることに気付く。

もし仮に、あなたがみずほ銀行のキャッシュカードをお持ちなら、街で現金を引き出す際には「みずほ銀行」の文字ではなく、無意識に「青の看板」を探していないだろうか?

また、あなたがコカ・コーラを飲みたいと思ったときは、コンビニに入った後、無意識に「赤のペットボトル」を手掛かりに探していることだろう。

上記から言えるのは、ブランドデザインは生活者がブランドを探す際の手掛かりとなる役割を果たすことだ。つまり、ビジネスの成果に直結していく重要な要素となりうるのだ。

ブランドデザインの効果-5:ブランドに対する愛着を創り出す効果

最後は「ブランドに対する愛着を創り出す」効果だ。

当たり前のことだが、人間は生き物である以上「論理」だけでなく「センス」や「好み」も持ち合わせている。そして物事を選ぶとき「自分のセンスに合ったもの」「自分の好みに見合うもの」を選びたくなるものだ。

ブランドデザインは、生活者の「センス」や「好み」に関与していく。

そしてブランドデザインが生活者にとって「意味(=ブランド連想)」を持つようになればストーリーが生まれやすくなり、ブランドは生活者に近づいていく。自分のセンスに見合うデザインのブランドが日常生活に取り込まれ、自分の毎日の中で今までにない体験が増えていけば、それは生活者にとってそのブランドを象徴する体験となる。

もしあなたのブランドのデザインが狙った生活者の感性に見合うものであれば、生活者はあなたのブランドから「自分の感性にフィットする喜び」を感じ、長く愛用していただけるようになるはずだ。

ビジュアルアイデンティティ(VI)とは?:事例を交えて解説

どんなにあなたが「ブランドデザインがもたらす効果」を理解していたとしても、運用時に適切なマネジメントがなされなければ、その効果は霧消する。

これまで解説した通り、あなたがブランドを市場投入する際には、ブランドデザインは「パッケージデザイン」「コマーシャル」「グラフィックデザイン」「WEBデザイン」「店頭POPデザイン」などに形を変えていく。

ブランドデザインを扱う部門も、マーケティング部門だけでなく、デジタル部門・営業企画部門・本社営業・支社営業など多岐に渡るようになっていく。

せっかくあなたとデザイナーが丹精込めて創り上げたブランドデザインも、各部門ごとに微妙に改変されていけば、結局は「バラバラで散発的な見え方」となってしまい、ブランディングの成果はおぼつかなくなる。

デザインは、創ったその瞬間から壊れ始めると言われる。

ブランドデザインの統一感と一貫性を保ち、運用をマネジメントしていくためには、ビジュアルアイデンティティ(VI)の開発が必要不可欠となる。

ビジュアルアイデンティティ(VI)とは?

ビジュアルアイデンティティ(VI)とは、ブランドを象徴し、ブランドの一貫性を保つために開発されたデザイン要素一式を指す。

「ビジュアルアイデンティティ(VI)」とは何か

ブランドを象徴し、ブランドの一貫性を保つために開発されたデザイン要素一式

まずはビジュアルアイデンティティ(VI)の重要性を理解するために、様々な企業のVIデザイン事例を画像で紹介しよう。一番左側がブランドロゴマーク、真ん中がTVCM、右側がGoogleの画像検索の結果だ。

ざっと目を通していただければ、ビジュアルアイデンティティ(VI)の効果が直感的にご理解いただけるはずだ。

ビジュアルアイデンティティ(VI)の事例

ポカリスエットのビジュアルアイデンティティ(VI)事例

ポカリスエットのVI(ビジュアルアイデンティティ)事例

ダノン「BIO」のビジュアルアイデンティティ(VI)事例

ダノン「BIO」のVI(ビジュアルアイデンティティ)事例

ハーゲンダッツのビジュアルアイデンティティ(VI)事例

ハーゲンダッツのVI(ビジュアルアイデンティティ)事例

ブレンディのビジュアルアイデンティティ(VI)事例

ブレンディのVI(ビジュアルアイデンティティ)事例

いかがだっただろうか?ブランドのロゴデザインはもちろん、TVCM、果てはタレントが着ている服や背景のカラーに至るまで、統一感や一貫性がこだわり抜かれていることに気が付けるはずだ。

一方で、こちらはいかがだろうか?

缶コーヒーメーカーのビジュアルアイデンティティ(VI)事例

缶コーヒーメーカーのVI(ビジュアルアイデンティティ)事例

これまでのビジュアルアイデンティティ(VI)の事例に比べると、統一感や一貫性の観点で「今一歩?」とお感じになったのではないだろうか?

冒頭で「ブランドデザイン」には4つの視点が存在することを解説した。

  • 「ブランド戦略」の視点から見たデザイン
  • 「ブランドマネジメント」の視点から見たデザイン
  • 「UX」の視点から見たデザイン
  • 「装飾美」の視点から見たデザイン

上記のうち「2.ブランドマネジメントの視点から見たデザイン」の巧拙でも、ブランディングの成果は大きく変わる。そのために重要となるのが「ビジュアルアイデンティティ(VI)」だ。

ビジュアルアイデンティティ(VI)とブランドアイデンティティ(BI)

ビジュアルアイデンティティ(VI)は、ブランドデザインの統一感や一貫性を守る上で、非常に重要な考え方だ。そしてビジュアルアイデンティティ(VI)を形創る上でまず重要となるのが「BI(ブランドアイデンティティ)」だ。

ブランドアイデンティティの詳しい解説は上記の記事に譲るが「ブランドアイデンティティ」は、ブランディングを成果に導く上で「最も」重要な考え方と言ってもよい。k_birdはブランドアイデンティティを以下のように定義している。

ブランドアイデンティティ(BI)とは?

「生活者とブランドの両方が望む社会やライフスタイルの実現に向けて、
そのブランドが守るべき一貫した姿勢」

 人に例えるなら、ブランドアイデンティティはその人の価値観にあたる。一方でビジュアルアイデンティティ(VI)は、その人の人格やパーソナリティを伝えるための外見だ。

ブランドアイデンティティは、ブランディングの中核をなす最も重要な考え方だ。しかし形がないものだけに、そのままでは社会や生活者に伝わりにくい。よってブランドアイデンティティを「デザイン」や「体験」によって「見える化」する必要が生じる。

上記のうち「デザイン」によってブランドアイデンティティを「見える化」し、統一感や一貫性が守られるようにルール化したものがビジュアルアイデンティティ(VI)だ。

デザインは創った瞬間から壊れる。ブランドデザインを形創った当事者であれば、ブランドデザインを形創る過程の中で「理解」や「愛情」が育まれ、ビジュアルアイデンティティ(VI)をルール化しなくても暗黙知で一貫性を守ろうとするだろう。

しかし現実問題としてあなたの後任となる担当者が現れたり、様々な事情でデザイナーが交代した場合には、あなたと同じようにビジュアルアイデンティティ(VI)の一貫性を守ってくれるとは限らない。

むしろ新任の担当者となると、ブランドデザインの本質をよく理解しないまま「変わり映えしない」と勘違いして、悪意なく「新たな工夫」を施してしまうことが頻発する。

また、新任のデザイナーが担当した場合にも、例外なく今のブランドデザインを壊そうとする。なぜならデザイナーとは基本的に創造者であり、創造は破壊でもある以上、何もルールがなければ現状否定からスタートするからだ。

その結果、ブランドのデザインは壊れ、各方面に出ていくブランドデザインはバラバラとなり、冒頭で解説した「ブランドデザインの5つの効果」は力を失う。

しかし「ビジュアルアイデンティティ(VI)の有無」でどれくらい印象が変わるかは、先ほど紹介した企業事例で目の当たりにしたはずだ。

ポカリスエットやダノンBIO、ハーゲンダッツやブレンディは「ビジュアルアイデンティティ(VI)」が「統一したブランド連想」を創り、様々なタッチポイントでの反復効果により「ブランドの個性」を定着させている。

もしあなたのブランドに「ビジュアルアイデンティティ(VI)」が存在しないのなら、ぜひこれを機に「ビジュアルアイデンティティ(VI)」を設定しよう。

ビジュアルアイデンティティ(VI)の作り方

ここからは、ビジュアルアイデンティティ(VI)の規定項目を紹介しよう。

企業ブランディング(コーポレートブランディング)の場合、ビジュアルアイデンティティの規定項目は多岐にわたる。しかし今回の解説では商品ブランディングを対象としているため、商品ブランドにとって必要最小限の規定項目を紹介する。

ビジュアルアイデンティティ(VI)の作り方-1:ベーシックデザイン

ベーシックデザインとはブランドデザインの基本要素を指す。以下がその典型だ。

  1. ブランドシンボルマーク:
    ブランドの象徴となるロゴマーク
  2. ブランドロゴタイプ:
    ブランド名にデザインを施したもの
  3. ブランドシンボルカラー:
    そのブランドを象徴する色
  4. サブグラフィックエレメント:
    各種シンボルを補完するグラフィックパターン

VI(ビジュアルアイデンティティ)のブランドデザイン規定-1:ベーシックデザイン

ビジュアルアイデンティティ(VI)の作り方-2:ビジュアルアイデンティティシステム

ビジュアルアイデンティティシステムとは、ベーシックデザインで創り上げた各種デザイン要素の「使い方の取り決め」のことを指す。何度も繰り返すが、一度創り上げたデザインは、その瞬間から「壊れる」。

ブランドのデザインはマーケティング部門はもちろん、地方の営業組織に至るまで広範に扱われるため、その過程で改変が繰り返され、バラバラになりやすい。それらを防ぐために「ブランドデザインの使い方」をルールとして取り決めておく必要があるのだ。

一般には、以下の取り決めをすることが多い。

  1. シグネチュアシステム:
    ベーシックデザインを組み合わせて使用するときのルール
  2. アイソレーション(独立性)規定:
    ブランドロゴを際立たせるための「周辺の余白」のルール。企業ブランドでは設けられることが多いが、商品ブランドでは店頭ツールなどの関係上、規定されないことも多い
  3. カラーコントロール:
    ブランドのサブカラーの設定とバリエーションのルール。表示色と背景色の関係もここで規定される。
  4. 専用書体:
    広告や商品パンフレット等で使われる専用書体のルール。ゴシック体と明朝体で与える印象が大きく異なるように、専用書体のルールは見逃しがちだが意外と重要だ。
  5. 使用禁止例:
    ブランドデザインの使用者は必ずしもデザインの専門家だけではないため、使用禁止例を設けておくと非デザイナーにもわかりやすい。
ビジュアルアイデンティティ(VI)の作り方-3:アプリケーションデザイン

アプリケーションデザインとは、上記のデザイン要素を、実際に広告やWEBページ、あるいはパンフレットや店頭POPに反映した場合の使用例だ。

どんなに優れて見えるブランドロゴマークも、いざ広告やWEBページなどに反映してみると「あれ?印象が変わるな…」と感じることはよくあることだ。

よって、ビジュアルアイデンティティ(VI)を開発する際には、ベーシックデザインを開発して済ますのではなく「広告に反映した場合」「WEBページに反映した場合」「商品パンフレットに反映した場合」など、実際にデザインを組んでみて確認してみることが重要だ。

ビジュアルアイデンティティ(VI)の作り方-4:VIマニュアル

最後に、上記のルールをマニュアル化した上で組織的にオーソライズしよう。

組織の規模が大きくなればなるほど、ブランドのデザインは散逸する。しかし逆を言えば、いったんブランドデザインの一貫性・統一性を守るルール・文化を創り上げることができれば、それはあなたの企業にとって大きな競争力となる。

せひ、今付き合っている広告代理店や制作会社のデザイナーとともに、取り組んでみて欲しい。

VIマニュアル(ビジュアルアイデンティティマニュアル)の事例

最後に、ブランド力の高さに定評がある「アップル」のビジュアルアイデンティティガイドラインへのリンクを紹介しよう。

アップルのビジュアルアイデンティティマニュアル(VIマニュアル)の事例-PDF

https://www.apple.com/legal/sales-support/certification/docs/logo_guidelines.pdf

ブランドデザイン・ビジュアルアイデンティティ本おすすめ書籍3冊

締めくくりに、マーケティング・ブランディング担当者へのお薦めのブランドデザイン関連本を紹介しよう。選定した基準は下記の通りだ。以下のどれかに当てはまるものをピックアップした。

  • k_birdが実際に読み、単純に「素晴らしかった」と思えるブランドデザイン関連本。
  • 実際に非デザイナーであるk_bird自身が「ブランドデザインの要諦」を見出す上で役立っているブランドデザイン関連本。
  • 長年に渡って読み継がれており、時代を越えても変わらない「本質」や「原理」が見出せるブランドデザイン関連本。

もちろん、すべて「なぜ読むべきなのか?」という解説付きだ。

ブランドデザイン・ビジュアルアイデンティティ本おすすめ書籍-1:ブランドをデザインする!

ブランディングデザインやビジュアルアイデンティティの難しさは、ロジックを中心に考えるマーケティング担当者と、感性を中心に物事を捉えるデザイナーとの共同作業である点だ。

もしあなたが「デザイナーとの対話」あるいは「ビジネスパーソンとの対話」に課題を感じているならなら、本書は手に取るに値する書籍だ。

本書はブランディングデザイナー西澤明洋氏が、自ら手がけたブランディング事例を解説している書籍だ。そしてこの書籍の特筆すべき点は、デザイナーである著者と、ビジネスパーソンであるクライアントとのやりとりが公開されている点だ。

こと「ブランディングデザイン」となると「作品集」的な書籍が多い中、本書は「実用書」としてブランドデザインのプロセスに焦点が当てられている。そのため、あなたがビジネス側の人間であっても、デザイン側の人間であっても、互いの言語を統一し、相互理解を深める上で有用な一冊となる。

また、近年デザインの世界が「プロダクトデザイナー」「グラフィックデザイナー」「パッケージデザイナー」「空間デザイナー」「WEBデザイナー」など細分化していく中で、それらをどうブランド単位で統合し優れたブランドデザインを形創っていくか?という方法論も述べられているため、より上流のデザイナーへと飛躍したい方にもおすすめできる書籍だ。

ブランドデザイン・ビジュアルアイデンティティ本おすすめ書籍-2:ロゴをデザインするということ。成功と失敗から伝える、君へのアドバイス-ロゴデザイン・ラブ! [改訂第2版]

本書は、ロゴデザインをメインに、ブランディングデザイン制作の受注から完成までのプロセスにおいて「知っておくべきポイント」「地雷になりがちなポイント」などを、著者自身や著名デザイナーの多くの事例をもとに解説している書籍だ。

ブランドロゴを解説した書籍といえば、その大半は有名デザイン企業の完成作品のポートフォリオを紹介する書籍だ。

しかし本書はそれらとは一線を画し、デザイナーとクライアント間のやりとりやデザイン仕様書の例、クライアントの承認の取り付け方など「ロゴデザインの思考・制作プロセス」に焦点が当てられている。

本書の初版は2009年に出版され、瞬く間に10か国語に翻訳された「ロゴデザイン・プロセス解説書」のベストセラー書籍だ。

これからブランディングデザインを志す方はもちろん、現在なんらかの形でブランディングデザインに携わっている方も「スムースなロゴデザインプロセス」を考える上で、有用な書籍だ。

ブランドデザイン・ビジュアルアイデンティティ本おすすめ書籍-3:ロゴデザインの現場 事例で学ぶデザイン技法としてのブランディング

企業が創造する表現物の中で、最も目に触れる機会が多いのがロゴデザインだ。

ロゴデザインは、商品はもちろん広告やWEBサイト、ひいては名刺や社用紙袋に至るまで、あらゆる表現物を彩るブランドデザインの象徴だ。

本書は、そんなロゴデザインにフォーカスし、ロゴデザインの現場に密着したデザインメイキングの技法書だ。

本書の特筆すべき点はクライアントへのヒアリング、アイデアスケッチ、ラフ制作、プレゼンテーション、ロゴデザインの精緻化、デザインガイドラインの作成まで、ロゴデザインのすべての工程の「作業手順」と「思考手順」を明らかにしている点だ。

例えば「クライアントにヒアリングする際に押さえておくべきポイントは何か?」「ロゴデザインのアイデアを考える際に置くべき視点は?」「プレゼンテーションにのぞむ上での心構えと必要な工夫は?」など、3名の著名ロゴデザイナーが実例を交えて解説してくれている。

本書は、ブランドデザインやロゴデザインに携わるデザイナーはもちろん、作業面や思考面でロゴデザイナーとの共通言語を持ちたい、発注者側のマーケティング担当者にとってもお薦めの書籍だ。

このブログから書籍化した本4冊

ブランディングの理論と実践をつなぐ「ブランディングの教科書」

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冒頭でも紹介したが、再度ここでも紹介させていただこう。

ブランディングは、ややもすれば「デザインの話」「広告の話」「世界観の話」など、掴みどころのない抽象論に陥りがちだ。

しかしブランディングは「ブランド戦略」という言葉があるように、企業の成否を大きく左右する戦略のひとつだ。そして投資が伴う以上、一定の合理性と説明責任が求められる。決して、売上や利益から逃げてはならないのだ。

本書は、つい「感覚論」に陥りがちな「ブランディング」に対して「論理的な納得性」と「直感的な腹落ち感」の両面を追求した書籍だ。

「論理」が理解できなければ、ブランディングを体系的に理解することできず、再現性を生むことができない。

そして「直感的な腹落ち感」がなければ、ブランディングを実務に落とせず、成果をもたらすことができない。

本書は、広告代理店&外資系コンサルティングファームで培った「生の知見」と「体系的な解説」を通して、ブランディングの理論を実践へとつなげて解説している。

おかげさまで、本書はAmazon kindle売れ筋ランキング「消費者主義」ジャンルでベストセラー1位を獲得し、Amazonレビューでも、

  • 「ふわっとしたブランディングの本が多い中で、異彩を放っている」
  • 「事例も多いので実践のイメージが湧きやすい」
  • 「海外企業の事例ばかりが紹介されている輸入本だとピンとこない、という方にお薦め」

など、ありがたい言葉を頂いている。

もし本書を手にとって頂ければ、ブランディングの専門用語はもちろん、実践の手順や実務の勘所が、一通り学べるはずだ。

kindle Unlimitedを契約されている方は無償で手に入れることができるので、気軽に手に取っていただきたい。

シャープな仮説を生み出す頭の使い方」を徹底解説

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あらゆるビジネスは「仮説」こそが成否を握る。

なぜなら、仮説を生み出せなければ次の一手を見出しようがなく、検証のしようもなくなるからだ。つまり、ビジネスの成長は止まってしまうことになる。

しかし仮説思考の書籍の多くは、仮説思考のメリットは説くものの、肝心の「仮説思考のマスターの仕方」になると、

  • 「センスが必要」
  • 「経験の積み重ねが物を言う」

など「それを言ったらお終いよ」という結論で終わらせているものが多い。

しかし本書は「仮説思考に必要な推論の手順」を、豊富な事例とともに解説している。よって、その手順通りに推論を重ねれば「センス」や「長年の経験」に頼ることなく、誰でも優れた仮説を導き出せるようになる。

おかげさまで本書は5版を重ね「読者が選ぶビジネス書グランプリ2021」にノミネートいただいた。NewsPicksやNIKKEI STYLE、lifehackerなど多くのメディアで取り上げていただき、中国や台湾、香港でも出版が決定している。

さらにAmazonレビューでも、

  • 「ここ数年の仮説思考系の書籍で久々のヒット」
  • 「自分オリジナルの武器にしていけそうな良書」
  • 「一生もののスキルになるのは間違いない」

など有難い言葉を頂戴しており、5刷を重ねている。

もしあなたがシャープな仮説を導き出せるようになりたいなら、ぜひ本書を手にとってみて欲しい。

ロジカルシンキングでは学べない「視点力」と「法則力」を身につける※無料のオーディオブック特典付

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例え同じ本を読んだとしても、そこから得られる「学びの量」は、人によって何倍も変わる。そして、人は学びを通してしか成長できない以上、その差はやがて、あなたの職業人生すら大きく変えてしまうことになる。

同じ本を読んでいるはずなのに、人によって「得られる学びの量」が何倍も変わってしまう。この差は、いったい何から生まれるのだろうか?

それは、1冊の本から「知識」を得ようとするか「知識の"運用能力"」を得ようとするかの差だ。

多くの読書術の本は「多読」「速読」など「いかに効率的に知識を得るか?」をテーマにしている。しかし、どんなに効率的に知識を得たとしても、ただそれだけでは「知識の暗記」止まりになる。得られる学びはごくわずかだ。

一方で、読書を通して「知識の"運用能力"」を身につけることができれば「たった1つの知識」を複数の分野に応用し、何倍もの成果を生み出すことが可能になる。

本書「読書の方程式」は、ビジネス書を通して「どう知識の"運用能力"を身につけるか?」を解説した書籍だ。そのポイントは、ビジネス書から学び取る「視点」「法則」そして「抽象化」にある。

おかげさまで、本書は日経やThe21、STUDY HACKERなど多くのメディアに取り上げていただき、発売3か月で海外の翻訳出版も決定した。Amazonレビューでも、

  • 「こんな風に自分を成長させる読み方があったのか!」
  • 「読書術の本では、これまでで最も良い本」
  • 「読書の概念が変わった」

など、ありがたい言葉を頂戴している。

もしあなたが「知識の"運用能力"」を身につけ、1つの事実から得られる「学びの量」を何倍にもしたいなら、ぜひ本書で紹介する読書法を実践して欲しい。

※無料のオーディオブック特典付

8ジャンル57個の仕事術で「実践力」を身につける

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どのようなビジネスも、実践が伴わなければ成果は出ない。しかし、いざ「実践力」を身につけようとしても、その分野は、

  1. 時間管理術
  2. 段取り術
  3. コミュニケーション術
  4. 資料作成術
  5. 会議術
  6. 学び術
  7. 思考術
  8. 発想術

など多分野に渡り、最低8冊分の読書時間と書籍代がかかってしまうのが難点だ。

しかし、本書「超効率ハック」は、8つの分野の仕事術の「重要ポイントだけ」を抜き出し、ギュッと1冊に凝縮した書籍だ。

さらに、本書は「訓練や習慣化が必要な作業テクニック」ではなく「行動を変えるための頭の使い方」の解説に力を入れているため「頭のスイッチを切り替える」だけですぐに実践できるのも特色だ。

おかげさまで、本書を題材にしたSchooのオンライン授業では「思考法ジャンル」で人気ランキング1位を頂いた(139講座中)。また、lifehackerやOggiなど数多くのメディアで取り上げていただき、Kindleでは「オペレーションズ部門」でベストセラー1位を獲得している。

Amazonレビューでも、

  • 「思考と行動の質を上げるヒントが盛りだくさん」
  • 「読んでみると、頑張りどころを間違えてたことに気付かされる」
  • 「仕事が速い人はこれをやってたんだな、ということがよくわかった」

など、ありがたい言葉を頂戴しており嬉しい限りだ。

もしあなたが「短時間で網羅的に仕事術を学びたい」「根本から仕事の生産性を高めたい」と感じているのなら、ぜひ手に取ってみて欲しい。

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終わりに

今後も、折に触れて「ロジカルで、かつ、直感的にわかる解説」を続けていくつもりだ。 

しかし多忙につき、このブログは不定期の更新となる。

それでも、このブログに主旨に共感し、何かしらのヒントを得たいと思ってもらえるなら、ぜひこのブログに読者登録Twitterfacebook登録をしてほしい。

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