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ブランディングとは何か【強いブランドを創る】20のブランド戦略手法|企業事例有

ブランディングとは何か?ブランディングの意味や戦略手法の全てを、企業の成功事例付で解説

多くのマーケティング担当者が、口々に「これからはブランディングが重要だ」と言う。

しかし「ブランディングの必要性」を感じてはいるものの、あなたは「ブランディングの目的」あるいは「ブランディングの手法」について、周囲の人にわかりやすく説明できるだろうか?

「ブランディング」は日本語に訳しづらく抽象的な概念であるために誤解も多い。例えばあなたの周囲には以下のようにブランディングの考え方を誤解をしている人も多いはずだ。

  • ブランディングとはロゴデザインのことだ。まずはデザイン会社に相談して、ロゴデザインを依頼しよう…。
  • ブランディングとは認知度のことだ。さっそく広告代理店を呼んで、ブランド認知度向上のための広告プロモーションを提案してもらおう…。
  • ブランディングとはイメージを向上させることだ。我々もこれからはブランド広告を露出し、ブランドイメージ向上に力を入れよう…。

特にデジタルマーケティングが隆盛な昨今、CVやCPA重視のマーケティング担当者が「効率至上主義」に限界を感じ、短絡的に「ブランディングのやり方=広告露出によるブランドイメージの刷り込み」と結論付けてしまう例が目立つ。

確かに上記3つはブランディング活動の一部ではあるが、全てではない。

どのようなビジネスも、まずは「戦略」が方向性を決め「戦術」がその方向性を加速させる役割を担う。しかし上記の「ブランディング」の意味はすべて「施策」という「戦術」部分しか見ていない。

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 一般論として「戦略」は一つだが、戦略を加速させるための「戦術」は複数の手段が存在する。

「ブランディング」は抽象的な概念であるため、目に見えやすい戦術面だけで捉えてしまうという間違いが起きやすい。結果、上記のように、人によって複数の「ブランディングの意味」が乱立してしまい、混乱をきたしてしまうのだ。

どれだけ「ブランディング」の必要性を痛感していたとしても、チームメンバーそれぞれの「ブランディングの意味」が異なれば「立脚点が揃わない」ままブランディング活動が展開されることになる。

そして、立脚点が揃わないままブランディング活動を展開してしまえば、それぞれのメンバーが統一感のない散発的な戦術を繰り返すことになるのは自明の理だ。

今回は「ブランディングとは何か?」について、基本解説を行う。その内容は、以下の通りだ。

  • ブランディングの種類とは
  • 腹落ちできる「ブランディングとは何か?」
  • ブランディングとマーケティングの違いとは
  • なぜ今、ブランディングが必要なのか
  • ブランディングの20の戦略手法と導入手順
  • ブランディングの成功企業の事例

この解説を最後まで読んでいただければ、あなたは一通り「ブランディングの考え方」や「ブランディングの手法」を学べるはずだ。

結果、チームメンバー内で「ブランディングとは何か?」「どのような手法を取るべきなのか?」などの共通認識が持てるようになり、チーム全体でブランディング活動の実践に弾みがつくだろう。

 

ブランディングとは何か?ブランディングの意味

ブランディングとは何か-1:ブランディングの用語と種類

この記事では、主にBtoCの商品/サービスブランディングを中心に解説を進めていく。

しかし一方で「ブランディング」には様々な種類が存在する。よって無用な混乱を避けるために、まずは「ブランディングの用語」と「ブランディングの種類」について解説しておこう。ブランディングとは、大きく分けて以下の3つの基準で分類できる。

  1. 「何を」ブランディングするのか?を基準とした種類:
    「商品/サービスブランディング」と「企業ブランディング」
  2. 「誰に」ブランディングするのか?を基準とした種類:
    「アウターブランディング」と「インナーブランディング」
  3. 「誰が」ブランディングするのか?を基準とした種類:
    「BtoCブランディング」と「BtoBブランディング」

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以下、簡単に解説しよう。

何を:商品/サービスブランディングvs企業ブランディング

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商品/サービスブランディングとは、その名の通り商品/サービス単位でブランディングすることを指す。一般的には、ターゲット=商品/サービスの見込み客であり、別名ブランドマーケティングとも言われる。

日本では「ブランディング=広告宣伝」」と誤解されがちだが、欧米ではブランディングはマーケティングの上位概念として位置付けられている。欧米企業がブランド戦略に長けており、マーケティングを「ブランドマーケティング」と呼ぶのはこのためだ。

一方で企業ブランディングとは、企業単位でブランディングすることを指す。企業ブランディングの対象は「社会」「従業員」「取引先」「株主・投資家」など「全ステークホルダー」となる。

企業ブランディングの策定タイミングは「中期経営計画策定時」「社長交代時」「企業合併時」「周年時」「上場時」などが多く、全社的な取り組みとなることが多い。

近年の企業ブランディングの事例では、松下電器がパナソニックへ、 富士重工がスバルへと企業名を変更し、企業ブランディングを展開したのは記憶に新しいところだ。

誰に:アウターブランディングvsインナーブランディング

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アウターブランディングとは消費者や顧客など、自社の「外側」にいる人達に対してブランディングを展開することを指す。

一方でインナーブランディングとは、別名「インターナルブランディング」とも呼ばれ「従業員」を中心に、自社の「内側」にいる人たちに対してブランディングすることだ。

インナーブランディングの目的は、従業員に対してブランドのミッション(社会的使命)やビジョン(在りたい姿)あるいはブランドのバリュー(価値観・マインドセット)を従業員一人ひとりに理解してもらい、自分ごととして日々の業務を実践してもらうことだ。

スターバックスや東京ディズニーリゾートの事例を見ればわかるように、特に人を介してサービスを提供するサービス業では、接客スタッフ1人ひとりの接客態度や接客品質がブランドの評価に直結していく。

また、近年「ブランド体験」や「カスタマージャーニー」の重要性が叫ばれて久しいが、部門を越えて一貫したブランド体験やカスタマージャーニーを実現していく上でも、インナーブランディングはとりわけ重要な取り組みとなる。

誰が:BtoCブランディングvsBtoBブランディング

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消費財を提供している企業がブランディングをすることを「BtoCブランディング」と言い、ビジネス財を提供している企業がブランディングをすることを「BtoBブランディング」と呼ぶ。

巷では「BtoB企業にブランディングは必要ないのでは?」という誤解は多いが、BtoB企業でも「ブランディング」は大きな効果を発揮する。BtoBブランディングの効果を理解するには「アポイント力」「表紙力」「稟議力」の3つに分けて考えるとわかりやすい。

どのようなBtoBビジネスも、まずはアポイントの獲得から始まる。もし仮に、あなたの企業が社会から高く評価されているBtoB企業なら、そうでないBtoB企業と比べて「期待度」が大きく異なるため、アポイントの獲得率は劇的に変わるはずだ。

更に、ブランド力の高いBtoB企業と無名企業とでは、提出する資料の「表紙力」が変わる。もしあなたが顧客企業の調達担当者だったとしたら、社会から高く評価されているBtoB企業から提出された資料と、無名企業の資料とでは、どちらを優先して読み込み理解しようとするだろうか?

そして最後は「稟議力」だ。BtoBの大型案件になればなるほど「稟議を上げる側の担当者」も「稟議を決裁する担当者」も、仕様以上の信頼や安心感を求める。つまり知名度が高く社会的に評価されている企業からの提案の方が、稟議を上げたり、通しやすくなることが経験的に知られている。

グローバルBtoB企業では、BtoBブランディングに力を入れている企業は多い。事例を挙げれば、IBM/GE/インテル/シスコシステムズ/オラクル/SAP/JPモルガン/アクセンチュア/アドビシステムズ/キャタピラーなど、数え上げればきりがない。

これらのBtoB企業は、世界のブランド価値ランキングの常連企業だ。そして高い収益性を実現していることからも分かる通り、ブランディングはBtoB企業にとっても大きな競争力となる。

ブランディングとは何か-2:ブランドの定義とは

ブランディングの分類が理解できたら、続いては「ブランディングとはそもそも何なのか?」という本論に移ろう。

もしあなたがブランディングの本を読んだことがあるなら、ブランドの定義に関する以下の文章を目にしたことがあるはずだ。

 

ブランドの定義とは?:
「ブランド」とは、北欧の古い言語であるノルド語の「brander」に由来し、そもそも飼っている家畜に目印として焼き印をつけることを意味した。

日本語では「商標」などと訳される。

 

ブランディングの本であれば、ほぼ例外なく1ページ目に解説される「ブランドの定義」だ。そしてこれもまた例外なく、その後の文章で「差別化」や「独自性」の重要性が説かれる。

しかしあなたはこの文章を読んで「そもそもブランディング戦略とはどうあるべきなのか?」という素朴な疑問の答えとして、腹落ちできただろうか?

ぜひ、あなたのチームメンバーの顔を思い浮かべてほしい。果たして彼ら彼女らは納得するだろうか?おそらく「ふ~ん…。」で終わるはずだ。

続いて、AMA(アメリカマーケティング協会)のブランドの定義を見てみよう。

 

アメリカマーケティング協会のブランドの定義:

個別の売り手もしくは売り手集団の商品やサービスを識別させ、競合他社の商品やサービスから差別化するための名称、言葉、記号、シンボル、デザイン、あるいはそれらを組み合わせたもの。

 

あなたはこの文章を読んで、どう感じただろうか?

率直に言って「理解しずらい、小難しい定義だな」と感じたのではないだろうか?

上記の文章はアメリカマーケティング協会の「公式定義」という性格から「より正確な単語を、より誤解のないように」という意図はわかる。しかしそれが逆に「ブランドとは何か?」をわかりずらいものにしている。

さらに「差別化」「名称」「デザイン」などの言葉が出てくることから「結局、ブランディングとはロゴデザインやパッケージデザインを差別化することでは?」などのミスリードも起きがちだ。

しかし、ロゴデザインやパッケージデザインの差別化だけでブランディングが成功するとは、あなたも思っていないだろう。

「直感的にわかりずらい」。これが「教科書的なブランドの定義」の弱点だ。あなたが学者であれば「教科書的なブランドの定義」は一定の価値を持つだろうが、この解説をお読みいただいているあなたは実務家のはずだ。

残念ながら上記のブランドの定義は直感的にわかりずらいために、チーム内で共有しずらい。ただでさえ忙しく、時間に限りのある実務家に必要なのは、もっと直感的でわかりやすいブランドの定義だ。

ブランディングとは何か-3:腹落ちできる「ブランドとは何か」

それでは、私たち実務家にとって直感的にわかりやすい「ブランドの意味」とは何だろうか?長年、広告代理店と外資系コンサルティングファームの両方で「ブランディングのリアルな現場」を体験してきたk_birdにとって「ブランドとは何か?」の答えは以下の通りシンプルだ。

ブランドとは何か

ブランドとは「生活者の感情移入が伴ったモノやサービス」のことを指す。

強いブランド力を持つと評判のブランドを思い起こしてみて欲しい。

具体例を挙げれば、アップル、グーグル、ディズニー、スターバックス、コカ・コーラ…。どのブランドも、単なる「モノ」や「サービス」を越えて、生活者からの感情移入が伴っていないだろうか?

アップル、グーグル、ディズニー、スターバックス、コカ・コーラのブランドロゴ

k_birdは、広告代理店と外資系コンサルティングファーム時代を合わせて、延べ200回以上のマーケティングリサーチ経験を有している。

その経験からしても、独自の感情移入が伴っているブランドとそうでないものとでは、指名購入意向率が5倍以上変わる事例はザラにある。一方で、逆の事例は1件も見たことがない。

どのようなモノやサービスも、人の感情が乗った時、その人にとっての「ブランド」に変わる。

もしあなたがこれからブランディング活動を始めるなら、ぜひ自社の製品・サービスを振り返ってみてほしい。多くの生活者は、自分達の製品やサービスにどれだけ感情移入しているだろうか、と。

ブランドとは「生活者からの感情移入」が伴ったモノやサービスのことだ。そしてブランディングとは「できるだけ多くの人に」「できるだけ強い」感情移入を形創っていく取り組みを指す。

どのような製品・サービスも、感情移入を創る取り組みを続けることによって、長く愛着を持たれ「このブランドだけは特別」と思ってもらえるようになる。つまり「ロングセラーブランド」に育てることができる。

これが、k_bird流の「ブランディングとは何か?」に対する答えだ。

ブランディングとは何か?

  1. ブランドとは「生活者の感情移入」が伴ったモノやサービス。
  2. ブランディングとは「できるだけ多くの人に」「できるだけ強い」感情移入を形創っていく取り組みを指す。
  3. その成果は「衝動買い頼み」を越えた「指名買い」によるロングセラーブランドだ。

ここまで読んでみて、あなたは「ブランド」及び「ブランディング」について「公式定義」を学ぶよりも、ぐっと直感的に理解できたはずだ。

しかし、ただ単にブランディングの意味を理解できたからといって、そのまま有効なブランディングが実現できる訳ではない。

なぜならブランディングには、これまでの「マーケティング」を越えるための3つの発想転換が必要だからだ。

 

ブランディングとは何か-4:ブランディングとマーケティングの違いとは

あなたは「ブランディング」と「マーケティング」の違いを説明できるだろうか?

「ブランディング」を実践するには「ブランディングとマーケティングの違い」を理解する必要がある。そのためには3つの発想転換が必要だ。

そして発想転換をする上では、モノを「製品」「商品」「ブランド」にわけて考えてみるとわかりやすい。

ブランディングとマーケティングの違いとは-1:「製品」とは何か?

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「製品」とは、工場の倉庫にある出荷待ちのものを指す。

製品開発者が長年かけて開発し、工場担当者が丹精込めて生産する。

倉庫担当者が倉庫棚に整理し、出荷待ちの状態となる。しかしこの時点で生活者の関与はなく、企業側主導で事が進められる。

ブランディングとマーケティングの違いとは-2:「商品」とは何か?

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「商品」とは、お店の棚に並んだ販売待ちのものを指す。

商品開発担当者が「どう売るか?」を考えながらロゴやパッケージデザインを開発し、価格設定もなされている。

そして営業担当者もやはり「どうバイヤーに売るか?」を考え、知恵を搾る。そしてその努力が結実すれば、無事小売店の棚に並ぶことになる。

しかし、商品棚には様々な競合商品がひしめきあっている。

そしてたまたま偶然その棚を通りがかった生活者が、たまたま偶然あなたの商品を目にし、更にたまたま偶然その時のニーズにマッチすれば、買い物かごに放り込む。

「商品」の状態のままでは、数々の「たまたま偶然」をくぐり抜けた上での「衝動買い」に頼らざるを得ない状況だ。

結果「衝動買い」を創るために、販売促進担当者が「どう売るか?」を考え、値引き販売をしてみたり、ノベルティを付けてみたり、懸賞キャンペーンを展開するなど、やはり「製品」と同様、企業側主導で事が進められることが多いはずだ。

ブランディングとマーケティングの違いとは-3:「ブランド」とは何か?

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「ブランド」とは先に述べた通り「生活者からの感情移入」が伴った状態だ。

ここに、発想転換が必要となる。

「製品」や「商品」が、企業側の都合で「どう売るか?」に力点が置かれているのに対して「ブランド」は生活者のココロの中で「どのような認識を創れば、感情移入してもらえるか?」に力点が置かれる。

そして「感情移入」とは、生活者が想い抱く「ライフスタイル」や「願望」の内側で「役に立つもの」「かけがえのないもの」あるいは「思い入れがあるもの」としての認識を積み上げられたときに初めて生まれる。

一度ブランドを確立してしまえば、あなたは「販促による衝動買い頼み」から脱し「指名買い」という次のステージを切り拓くことができる。

そしてそれを実現するには「企業都合より、生活者都合」 「モノ起点より、顧客認識起点」「どう売るか?より、どう感情移入を創るか?」という3つの発想の転換が必要となる。

これが、マーケティングとブランディングの大きな違いだ。

ブランディングとマーケティングの違いとは-4:必要な発想転換

冒頭で「ブランドの定義」の話をしたことを、覚えておいでだろうか?

鋭い方ならすでにお気づきかもしれないが「ブランド=焼き印」の話は「製品」の話をしているにすぎない。「違いとなる目印」を創ったからといって、生活者が感情移入をし、継続的に指名買いをしてくれるわけではない。

一方で、アメリカマーケティング協会のブランドの定義は「商品」の話をしている。「差別化するための名称、言葉、記号、シンボル、デザイン」などの話も、結局はそれを実現したからと言って「ブランド」が創れるとは限らない。

そしてどちらも共通しているのは「ブランド」を「企業側の目線」でしか語っていないことだ。

マーケティング担当者は、優秀な人であればあるほど、一日中「マーケティング」について熟考を重ねていく。

「どうすれば、この商品は売れるのか?」「どうすれば、このサービスは競合より優位に立てるのか?」。そして、熟考を重ねれば重ねるほど「企業都合」「モノ起点」「どう売るか?」に陥ってしまう。これが多くの企業で起きているマーケティングの実態だ。

しかし、一方の「生活者」の視点に立つとどうだろうか?

そのマーケティング担当者とは裏腹に、生活者はそのブランドについて、1日1分も考えていない。なぜなら、生活者の興味は「今よりも理想的なライフスタイルを実現すること」であり、ブランドは、彼ら彼女らにとってはその生活を実現するための「名脇役の一つ」でしかないからだ。

ともすればマーケティング担当者は「マーケティング」の名の元に「企業都合」で「商品=主役」と捉えてしまう。しかし、生活者からすれば、主役は「自分のライフスタイル」であって、商品は「脇役」にすぎない。

生活者はそれぞれ多様なライフスタイルや価値観を持っている。そしてそのコンテキスト(背景)に対する広範な理解を伴わない限り、生活者からの感情移入を勝ち取ることはできない。つまり、ブランディングは成功しないのだ。

大切なことなので再掲すると「ブランド」及び「ブランディング」の意味とは以下の通りだ。

ブランディングとは何か?

  1. ブランドとは「生活者の感情移入」が伴ったモノやサービス。
  2. ブランディングとは「できるだけ多くの人に」「できるだけ強い」感情移入を形創っていく取り組みを指す。
  3. その成果は「衝動買い頼み」を越えた「指名買い」によるロングセラーブランドだ。

 

ブランディングとは?ブランディングの概要説明

もしあなたのチームが「企業都合」「モノ起点」「どう売るか?」という従来のマーケティング発想を越えて「生活者都合」「顧客認識起点」「感情移入重視」という「ブランディング」への発想転換ができたなら、単なる「教科書的」ではない血肉の通ったブランディングが実践できるはずだ。

 

なぜ今ブランディングなのか?:ブランディングの必要性と重要性

「ブランディングとは何か?」を理解したら、次に必要なのが「なぜ今、ブランディングが必要なのか?」に対する理解だ。

当たり前のことだが、ブランディングはあなた一人ではできない。商品開発部門、営業・販売部門・デジタル部門・顧客サービス部門など多くの部門との調整や連携を通して、初めてブランディングの効果はもたらされる。

他の部門の人たちは、必ずしもブランディングに精通している訳ではない。むしろ「もっと良い製品を作れば売れるはず」あるいは「もっと営業部門が頑張れば売れるはず」と考えている人の方が多数派だろう。

例えあなたが「ブランディングの重要性」を痛感していたとしても「なぜ今、ブランディングが必要性なのか」が納得されなければ、優れたブランド構築は夢物語に終わってしまう。

よって、ここからはあなたが周囲に説明しやすいように「なぜ今、ブランド構築が必要なのか?」について解説しよう。

ブランディングの必要性と重要性-1:生活者の志向の変化

ブランディングやマーケティングで最も重要なのが「生活者のニーズを満たすこと」だということに、あなたは異論はないだろう。しかし一方で、日本では多くの業界が市場成熟期を迎え「モノ余りの時代」を迎えていることもまた事実だ。

「モノの豊かさからココロの豊かさへ」と言われるように、人は「モノ」のニーズが満たされると、徐々に「ココロのニーズを満たしたい」という欲求が生じてくる。

そしてこの記事の冒頭でも解説した通り「ブランディング」とは「あなたの商品に対して生活者からの感情移入を創ること」であり、そのためにはモノやサービスの実利的な価値だけでなく「自分の感性にフィットする喜び」「自分の気持ちを満たす喜び」「自分の自尊心を満たす喜び」も提供していくことが求められる。

いわば「ブランディング」とは「モノからココロへ」の時代の変化を受けて、必然的に求められてくる考え方だ。

ブランディングの必要性と重要性-2:市場競争の激化

日本はすでに人口減少時代に突入している。すると当然生じてくるのが、全体のパイが減る中での「市場競争の激化」つまり「シェア争い」だ。

市場競争やシェア争いを勝ち抜くには、大きく2つの要素が必要となる。

1つ目は「多くの生活者が"自分にふさわしいブランド"と認識してくれるかどうか?」だ。

そして2つ目は「他のブランドでは替えられない独自性を感じてくれるかどうか?」だ。

この両方が高いレベルで両立できれば、その商品・サービスは激しい市場競争にも勝ち抜いていくことができる。そしてそのカギを握るのが「ブランディング」だ。

ブランディングとは、何度も繰り返すように「感情移入を通してブランドの自分事化を促す」ことだ。

そして単なる「モノやサービス」を越えて、生活者のココロの中に「際立った独自の個性(=ブランドパーソナリティ)」を築き上げれば「独自性」を創ることも可能だ。

事例を挙げれば、ハーレーダビッドソンは「値段が高い」「燃費が悪い」「うるさい」「場所を取る」など実利的には「良いとこ無し」に思えるが「自由と解放と無骨心」という独自のブランドパーソナリティで、日本のオートバイメーカーとは一線を画している。

今後も日本国内の人口は減り続けるはずだ。結果、縮小するパイの中で、市場競争はますます厳しくなることだろう。

ブランディングは、そのような激しいシェア争いの中で「指名買い」され続けるために重要な戦略となる。

ブランディングの必要性と重要性-3:価格競争の激化

インターネットの出現によって「あらゆるものが比較しやすくなった」ことは、すでにあなたも実感していることだろう。現在では様々な比較サイトが存在し人気を博しているのも、ご存じの通りだ。

生活者にとっては便利な時代だが、一方でマーケティング担当者にとっては苦難の時代でもある。なぜなら多くの生活者は、スペックによる比較を通して「底値の商品・サービス」を探すのが当たり前となったからだ。つまり、価格競争だ。

この価格競争から抜け出すための方法は一つしかない。「そもそも比較されない状態」を創り出すことだ。

適切なブランディングを行えば、多くの生活者はあなたの商品・サービスに感情移入するようになる。そしてそのまま感情移入が進み「他に変えられない特別な存在」となれば、生活者はそもそも比較しなくなり、指名買いが進むようになる。

例えばiPhoneを思い浮かべて欲しい、iPhoneは国内の携帯端末メーカーと比べられているだろうか?

あなたの商品は、比較された上で「底値の商品」と見なされるべきか?それとも感情移入により「他に変えられない特別なブランド」となるべきか?その分岐点はブランディングの成否だ。

 

ブランディングの手法:強いブランドを構築する20のブランド戦略手法と導入手順

いよいよここからは、強いブランドを構築する方法について、そのポイントを解説する。より詳しいブランディングの方法が知りたい方は、各リンク先ページをご覧いただきたい。ブランディングの具体例も豊富に紹介しているので、あなたのブランド戦略のガイドラインになれば幸いだ。

ブランディング戦略手法【手順1】ブランディングの目的や効果をチームで共有する

ブランディング活動を推進するにあたってまず重要となるのが「ブランディングの意味や目的」あるいは「ブランディングがもたらす効果」をチームメンバーと共有することだ。

ブランディングは高度に抽象的であることから、人によって多様な解釈が存在することはすでに解説した通りだ。

例えあなたが「ブランディングとは何か」を理解していたとしても、ロジカルに説明できなければチームの解釈は乱れ、繰り出すブランディング施策は散発的なものとなり、ブランディングの効果はおぼつかなくなる。

以下の記事では、あなたが社内で共有しやすいように「10個あるブランディングのメリット」や「ブランディングの企業事例」について徹底解説している。

ブランドは、決して組織の能力を越えることはない。

ブランディングを「対:生活者」だけでなく「組織能力」として定着させたいなら、ぜひ下記の記事をお読みいただきたい。そうすればあなたは「ブランディングがもたらす様々な効果」を、よりロジカルに説明できるようになる。

結果、ブランドマネジメントを行う上での「そもそもの立脚点」をチーム内で共有できるようになる。その結果、繰り出す施策の一貫性は保たれ、ブランディングを遂行している上での「組織能力化」は促進されていくはずだ。

ブランディング戦略手法【手順2】マクロ環境(世の中の流れ)を分析する

現状の機会や課題と向き合わないブランディングはあり得ない。

そのためにまず必要となるのが、PEST分析に代表される「マクロ環境分析」だ。しかしマクロ環境分析は、売上や利益から「遠く」感じられるため、ついおろそかにされがちだ。

しかしマクロ環境分析は、ブランディングやマーケティングの命運すら左右する「最重要な」分析と言っても過言ではない。なぜならマクロ環境分析は、一企業の努力ではコントロールできない世の中の動向を扱うからだ。

「一企業の努力ではコントロールできない」ということは、マクロ環境分析で分析した数々の示唆は「前提」として扱わなければならないことを意味する。しかし、そもそもの「前提」が間違っていれば、その「前提」に立って立案されたブランド戦略は的外れなものになる。

これらを踏まえれば、ブランディングやマーケティングの「そもそもの前提」となる「マクロ環境分析」の重要性は理解いただけるはずだ。

しかし、安易にマクロ環境分析を行おうとすると「どの範囲を」「どのレベルまで」分析すれば良いのかがわからず「絨毯爆撃的に」することになり、労力をかけた割には「時間切れで終わりました」という事態に陥ることになる。

以下の記事ではマクロ環境分析のフレームワークである「PEST分析」の具体的なやり方と手順」について、事例を交えながら徹底解説している。

さらに、無料でダウンロードできる「PDFテンプレート」も配布している。もしあなたがPEST分析を「単なる穴埋め解答」にしたくないなら必見だ。

ブランディング戦略手法【手順3】業界構造を分析する

PEST分析でマクロ環境(=世の中の動向)を分析したら、次に必要なのは「業界の構造」に対する分析だ。

あなたがマーケティング担当者なら、できるだけ売上を上げやすく、コストを下げやすい業界でマーケティングを展開したいと思うはずだ。あるいは利益を得る上で「何がボトルネックになっており、どの阻害要因を取り除けば成果に近づくのか?」についても把握しておきたいはずだ。

業界分析でよく使われるのがファイブフォース分析だ。ファイブフォース分析は、業界に影響を与える5つの競争要因から、その業界の魅力度(=利益の上げやすさの度合い)を分析するためのフレームワークだ。

どんなに強いニーズがあり、どんなに魅力的なブランドを携えたとしても、そもそも利益が出にくい「何らかの力学」が業界全体に働いているとしたら、あなたのブランドの成功は保証されない。

以下の記事では「ファイブフォース分析のやり方」を「徹底」解説している。また、ファイブフォース分析は「戦略への活かし方」が難しいとされるが、こちらもハーゲンダッツの企業事例で解説している。

もちろん、PDFテンプレートのダウンロード付きだ。

ブランディング戦略手法【手順4】ミクロ環境を分析する

ビジネスの世界には数多くのフレームワークが存在するが、多くのマーケティング担当者にとって馴染みが深いのは「3C分析」だろう。

3C分析は、全てのマーケティング担当者にとって必須のスキルとなる。

なぜならマーケティングとは、突き詰めれば「自社の強みを活かして、競合企業より上手に生活者ニーズを満たすこと」だからだ。そして鋭いあなたならお気づきかもしれないが、この文章には以下の要素が含まれている。

  • 自社の強みを活かして=Company(自社)
  • 競合企業より上手に=Competitor(競合)
  • 生活者ニーズを満たすこと=Customer(市場・顧客

つまり3Cとは「マーケティングそのもの」であることがわかる。

以下の記事では「3C分析」を行うに当たって必要不可欠な視点と手順を解説している。

さらに単なる「フレームワークの穴埋め」で終わらせないために「クロス3C分析」というフレームワークも紹介しているので、ご興味があれば御覧いただきたい。

こちらも、PDFテンプレート付きだ。

ブランディング戦略手法【手順5】ブランドアイデンティティを創る

「正しいマーケティングを愚直に続けていれば、ブランドは自然に形作られていくもの」という誤解は多い。

しかしブランディングに長けている欧米の企業ではそう考えない。なぜなら欧米の企業では「ブランディング」はマーケティングの上位に位置付けられ、マーケティング活動そのものを規定するための「上位戦略」とされているからだ。

そしてその中核に位置づけられるのが「ブランドアイデンティティ」だ。ブランドアイデンティティの「教科書的な定義」は、以下の通りだ。

 

 

「ブランドアイデンティティ」とは、ブランド資産の構築と活用の戦略的主導要因であり、企業などの組織が創造し維持しようとするブランド連想の集合である。この連想は、ブランドが何を表しているかを示し、顧客に与える約束を意味する。

-D.A.アーカー

 

しかしブランドアイデンティティという考え方が登場したのは1990年の前半であり、まだインターネットが存在しなかった時代だ。

そして当たり前のことだが、1990年代前半と現在ではブランディングを取り巻く環境は大きく異なる。今やソーシャルメディアが旺盛を極め、多くのブランドは生活者や社会を味方につける必要に迫られている。

ソーシャル時代におけるブランドアイデンティティをk_birdなりに定義すると下記の通りとなる。

 

 

「ブランドアイデンティティ」とは、生活者とブランドの両方が望む「社会やライフスタイルの未来像」に向けて、そのブランドが守るべき一貫した姿勢のことを指す。

 

SDGs、CSV経営、ソーシャルグッド、ソーシャルイノベーションなど、今やブランドは「市場」だけでなく「社会」にも位置づけ、社会を味方につけることが必要な時代だ。

そしてソーシャル時代にふさわしいブランドアイデンティティを設定できれば、あなたのブランドは社会で果たすべき役割を持ち、生活者からの共鳴感情を引き出すことが可能になる。

更にブランドがどのように社会や生活を変え、優れた顧客体験を生み出すかについて、一貫したストーリーを語れるようになる。

加えて、あなたのブランドチームは、自分達のブランドに使命に誇りを感じ、仕事は今よりも意義あるものに変わる。

以下の記事では「ソーシャル時代にふさわしいブランドアイデンティティの在り方」を解説している。さらには「力強いブランドアイデンティティの作り方」も、スターバックスの企業事例を交えながら解説しているので、ぜひお読みいただきたい。

 

ブランディング戦略手法【手順6】ブランド提供価値を設定する

「ブランディングでブランド力を向上させたい」。あなたがマーケティング担当者ならブランド力の向上は「悲願」のはずだ。

ブランド力の向上とは、ブランドへの感情移入によって生み出される「指名買いの力」を向上させていくことだ。

そして当たり前のことだが「ブランド力の向上」は、顧客に価値を提供できて初めて実現できる。その価値とは、大きくわけると以下の4つだ。

  1. ブランドの「実利」が提供する価値
  2. ブランドの「感性」が提供する価値
  3. ブランドの「情緒」が提供する価値
  4. ブランドの「価値観」が提供する価値

生活者が求めているのは「ブランド」そのものではなく、そのブランドがもたらす「価値」だ。

以下の記事では、ブランド力向上の要因となる4つの提供価値に対して、更に10個に分解した上で解説している。

以下の記事を「チェックリスト」としてお読みいただければ、あなたのブランドはどのようにブランディングし、どのようにブランド力を向上させていくべきか、次の打ち手につながる指針となるはずだ。

ブランディング戦略手法【手順7】ブランドパーソナリティを設定する

優れたブランドには、際立った個性が存在する。

ディズニー、スターバックス、ハーレーダビッドソン、コカ・コーラ…。ブランドパーソナリティは 、その「個性」を発揮していく上で必要不可欠な要素だ。

ブランドパーソナリティとは「そのブランド独自の個性を人間の人格に例えたもの」とされる。しかし一方で、ブランディングに長けた外資系企業のブランド担当者と話をすると、日本企業が最も軽視し、かつ苦手なのが「ブランドパーソナリティだ」と口を揃える。

製品機能が横並びになってしまった現在、ブランドの個性を際立たせ、感情移入を作っていくためには「ブランドパーソナリティ」の構築は必要不可欠な戦略だ。そしてブランドパーソナリティが明確に設定できれば、一貫性を持ったぶれないブランド戦略が実行できる

以下の記事では、様々な企業事例をまじえながら「なぜブランドパーソナリティが必要なのか?」「どうすれば強いブランドパーソナリティが創れるのか?」について解説している。

「製品の差別化が難しくなった」

あなたがそう感じているのなら、次の打ち手につながる貴重なヒントが得られるはずだ。

ブランディング戦略手法【手順8】ブランドの知覚品質を設定する

ブランディングを成功に導く上で、製品の品質が重要であることに、あなたも異論を挟まないはずだ。

しかし一方で「品質が良ければ、自然と製品は売れていくはず」と考えるのは完全な「メーカー目線」だ。もしあなたがブランディングを成功に導きたいなら「生活者が認識している品質」にも目を向けなければならない。

そして「生活者が認識している品質」のことを、ブランディングの世界では「知覚品質」と呼ぶ。

例えあなたのブランドの品質が高かったとしても、生活者がそう認識していなければ「生活者にとっての事実」とはならない。そして生活者は自分が認識していることだけを基準に購入判断をするのだから、例え「物理的な品質」が高くても、知覚品質が低ければあなたのブランドは購入されないことになる。

物理的な品質を高めるのは製品開発担当者の仕事だが「知覚品質」を高めるのはマーケティング担当者であるあなたの仕事だ。

もしあなたがこれまで「生活者側が認識している品質」に目配りができていなかったのなら、これを機会に「知覚品質創り」にチャレンジしよう。

詳しくは以下の記事で企業事例を交えながら21の具体手法を解説している。

この解説をお読みになれば「どうすれば、ブランドの知覚品質は向上するのか?」というブランドマネジメント上の疑問に対して、答えが見つかるはずだ。

ブランディング戦略手法【手順9】ブランド連想を設定する

あなたは「トヨタ」と聞いて、何を思い浮かべるだろうか?

「トヨタ=人の名字のこと」

あなたは「そんなバカな…」と思われるかもしれないが、文字通り解釈すると上記の答えは正解となる。しかし恐らくあなたは「トヨタ=人の名字」とは思わなかったはずだ。

更に別の質問だ。

アンケートを取った時に「テーマパークに行きたいと思っている人」と「東京ディズニーリゾートに行きたいと思っている人」の割合は、果たしてどちらが多いだろうか?

論理的には「テーマパーク>東京ディズニーリゾート」なのだから「テーマパークの方が多い」となるはずだ。しかし実際のアンケートでは「テーマパーク<東京ディズニーリゾート」となる。

なぜこれらのことが起きるのか?その答えは「ブランド連想」にある。「ブランド連想」とは、生活者がブランドについて「解釈」したり「想起」したりする一連の連想のことを指す。

ぜひ強いブランドを思い浮かべてみてほしい。

コカ・コーラ、スターバックス、ポカリスエット、ディズニーランドなど、強いブランドは特定の感情に通じるブランドの連想を作り出しているはずだ。

もし生活者があなたのブランドに対して何の連想も思い浮かばなければ、当然、感情移入をすることもなければ、価値を感じることもない。つまり、指名買いにつながらないまま、販促頼みが続くことになる。

ブランド連想に関しては、以下の記事で企業事例を含めて解説している。もしあなたのブランドが「販促頼み」に陥っているのなら必読だ。販促頼みから脱却した「次のステージ」への気づきを得ることができるはずだ。

ブランディング戦略手法【手順10】ブランドロイヤリティ指標を設定する

「ブランドロイヤリティ」とは、生活者がブランドに対して感じる「愛着の度合い」のことを指す。

あなたのブランドを含め、どのようなブランドも「トライアル顧客の獲得にコストをかけ、リピート顧客からの利益でコストを回収する」というビジネスモデルになっているはずだ。

仮にあなたのブランドのブランドロイヤリティが低ければ、常にライバルブランドへのブランドスイッチリスクに晒された状態となる。そして「リピート顧客からの利益でコストを回収する」というビジネスモデルそのものが崩れ落ちるリスクすらはらむ。

一般に、ブランドロイヤリティの向上は以下の効果を生むとされる。

  • 顧客はブランドロイヤリティが高いブランドに対して最大25%の価格プレミアムを支払う
  • 2%のブランドロイヤリティ向上が10%のコスト削減につながる
  • ブランドロイヤリティが5%上がると、顧客1人当たりの生涯価値は95%高まる

以下の記事では「ブランドロイヤリティを向上させるための8つの手法」について解説している。

更に「ブランドロイヤリティ=リピート率」「ブランドロイヤリティ=顧客満足度」など誤った認識をしている方のために「ブランドロイヤリティの測定にふさわしい指標」についても解説している。

より詳しく「ブランドロイヤリティ」を理解したい方は、参照して欲しい。

 

ブランディング戦略手法【手順11】ブランディングとマーケティングの違いを理解する

あなたは「ブランディング」と「マーケティング」の違いを、明確に説明できるだろうか?

多くの企業のマーケティングは「標的であるターゲット」を攻略し「収益に変えるためのハンティング活動」という「企業目線の罠」に陥ってしまっている。

しかし、この解説で再三指摘している通り、ブランディングは「生活者中心」に立脚点が置かれなければならない。

以下の記事では、多くの企業が陥りがちな「企業中心のマーケティング」と「ブランディング」の7つの違いを対比しながら解説している。

ぜひ、あなたの企業は「企業中心のマーケティング」に陥っていないが、点検してもらいたい。

ブランディング戦略手法【手順12】市場&消費者をセグメンテーションする

もしあなたがマーケティング担当者なら「STP戦略」という言葉を聞いたことがあるはずだ。ブランディングやマーケティングの根幹をなす考え方だ。

セグメンテーションとは「STP」の「S」の事であり、端的にいえば何らかの切り口によって市場や生活者を分類することを指す。その後に続くのが「T:ターゲティング」「P:ポジショニング」だ。

実務の現場では、セグメンテーションは安易に「男女」で分類したり「年代」で分類したりされがちだ。しかしセグメンテーションとは「STP戦略」を策定する際の初めに行う作業であり、その後の「ターゲティング」や「ポジショニング」を策定する上での「立脚点」となる。

そしてもし「立脚点」が間違っていれば、戦略はあらぬ方向に向き、機能しないどころか「大失敗」のリスクすらはらむ。

重要なことなので繰り返すが「セグメンテーション」とはSTP戦略が寄って立つ「立脚点」を作り上げる極めて重要なステップだ。

以下の記事では「2種類あるセグメンテーション」について豊富な企業事例を交えながら「徹底」解説している。

もし、あなたが単に「セグメンテーション=消費者を分類すること」としか捉えていないなら、ぜひ参照して欲しい。

ブランディング戦略手法【手順13】ターゲティングを行う

ブランディングにおいて「ターゲット設定」が重要であることは、説明するまでもないはずだ。もし「ターゲット設定」を間違えれば、いわば「的外れ」という言葉に象徴されるように、その成果はおぼつかない。

しかし、多くの企業は「ターゲティング」が苦手だ。

なぜならターゲティングとは、限りある資源を誰に集中させるかの意思決定であり「絞ったターゲット以外は捨てる」という判断を迫られるためだ。

確かに「ターゲットを絞る」ことは「販売対象が減る」という恐怖感をもたらす。そのため多くの企業は二の足を踏みがちだ。例えあなたが「ターゲットを絞ることの重要性」を理解していたとしても、他部署やマネジメント層の反対にあい、釈然としないまま曖昧なターゲット設定になってしまった、という方も多いはずだ。

以下の解説では「なぜ、ターゲットを絞るべきなのか?」「どうターゲットを選ぶべきか?」について徹底解説している。

限られた資源を有効に使うには、ターゲットは絞らなくてはならない。もしあなたが「ターゲットを絞るべき理由」や「ターゲットの選び方」のロジックを理解できれば、他部署やマネジメント層に論理立てて説明できるようになる。

そして社内で共有できれば、ブランディング活動はより焦点が絞られ、より実効性が高いものになっていくはずだ。

ブランディング戦略手法【手順14】ペルソナをデザインする

STP戦略に従えば「セグメンテーション」や「ターゲティング」の次に来るステップは「ポジショニング」だ。しかしk_birdは「セグメンテーション」「ターゲティング」の後に「ペルソナをデザインする」ことを強くお勧めする。

「ペルソナデザイン」といえば、あなたは「コンテンツマーケティングやSEOに必要な考え方では?」と思うかもしれない。しかしブランドマーケティングにおいても、ペルソナデザインは必要不可欠だ。

多くのブランディングの現場を見てきた実感からすると、ほとんどの企業で「20代女性」などのターゲットは設定されている。しかし同じ「20代女性」でもブランドチームのメンバーがそれぞれ異なる「ターゲット像」をイメージしている場合がほとんどだ。

ぜひ、あなたのチームメンバーに「ターゲット“像”」を尋ねてみて欲しい。おそらくあなたは驚くことになるはずだ。

さらに「ペルソナデザイン」には、もう一つ重要な役割がある。

「STP戦略」の「S:セグメンテーション」「T:ターゲティング」は「生活者を分類し、その分類の中からターゲットを選択する」という、いわば「企業側の都合で一方的に決める」取り組みだ。

そしてそのまま「ポジショニング」の作業に移ってしまうと、いわば「企業都合を貫いた」ブランディングやマーケティングの戦略に陥ることになる

しかし「ペルソナデザイン」というステップを加えれば「S:セグメンテーション」「T:ターゲティング」の後に、半ば強制的に「ターゲットから逆算する視点」を加えることができる。

リアルな生活者を頭に浮かべてストーリーを構築することは、ブランディングをきれいごとで終わらせず、ビジネスとして成長させるための現実に向き合う最初の一歩だ。

そして「ペルソナデザイン」は「企業都合」からシフトし「生活者に向き合う」重要な局面となる。

以下の記事では「ブランディングを成功に導く」ために必須のペルソナ項目とペルソナ設定手法を、事例を交えながら解説している。ぜひご参照頂きたい。

ブランディング戦略手法【手順15】消費者インサイトを見出す

ペルソナをデザインしたら、次はペルソナに対する「消費者インサイト」を導き出すステップだ。

ブランディングやマーケティングの手法は、大きく分ければ2種類しかない・

  • 今あるニーズを満たすか
  • 新しいニーズを創造した上で満たすか

市場が成熟化した久しいと言われる現在、多くのマーケティング担当者に求められるのは「新しいニーズを創造した上で満たす」市場創造型のブランディングだ。

そのためには、顕在化したニーズを後追いするだけでなく、生活者本人すら自覚していない欲求や思考を深く洞察し、新たな市場を創り出すスキルが求められる。

マーケティングでいう「インサイト」とは、生活者自身が気付いていない「動機に結び付く新たな視点」の事を指す。一般には「生活者の無意識の本音を発見すること」という誤解も多いが、本来はマーケティング担当者自身が洞察し、見抜くべきものだ。

以下の記事では、

  • 消費者インサイトの正しい意味とは
  • 消費者インサイトを見出すための方法
  • 10個のインサイト例

などを事例を交えて解説している。

もしあなたが「インサイト=発見するもの」と誤解していたのなら、ぜひ一読して欲しい。ちまたに流布する「消費者インサイト」にはない視点をふんだんに取り入れているため、あなたにとって「目からウロコ」のはずだ。

 

ブランディング戦略手法【手順16】ブランドポジショニングを設定する

消費者インサイト導き出したら「ブランドポジショニング」を設定し、築き上げていくステップだ。

ポジショニングとは「生活者がそのブランドに対して認識している独自の役割」を指し、ブランディングの成否を決定づける極めて重要な考え方だ。

なぜなら「生活者の日々の生活の中で独自の役割を持つ」ことができれば、いわばブランドが日常に組み込まれ、日常生活を送る上で手放せない存在となり得るからだ。

にもかかわらず、実務の現場では「ポジショニング=差別化」と曲解されているケースも多い。そして「ポジショニング」を「差別化」と曲解すると、本来のブランディングの目的とは裏腹に、価格競争に巻き込まれてしまうことになる。

以下の記事では、その理由について徹底解説している。また、強いポジショニングを設定するために、

  • 強いポジショニングを設定するための「視点」とは何か?
  • 強いポジショニングの「選択基準」は何か?

についても企業事例を交えて解説しているので、ぜひ一読をお勧めする。

ブランディング戦略手法【手順17】ブランドデザインとビジュアルアイデンティティを設定する

人間は外界から受け取る様々な感覚情報のうち、視覚による情報が80%以上を占めるといわれる。あなたもテレビの音声はスピーカーから出ていることを知っているにもかかわらず、画面に映っている人の声はその人の口元から聞こえてくる感覚でテレビをご覧になっているはずだ。

人間にとって目は最大の入力装置であることから、ブランドアイデンティティを視覚的に表現する「ビジュアル・アイデンティティ」は、ブランディングにとって不可欠であり、成否を分ける鍵となる。

多くの生活者は、あなたのブランドを初めて目にする際に「デザイン」に触れることになる。そしてデザインはすぐさま「直感的な好き嫌い」に影響を与えていく以上、トライアル購入に直結する重要な要素だ。

多くの日本企業は、相変わらず「安くて品質が良ければ生活者は買うはずだ」という素朴な実質主義のもとに「スペック中心」の製品開発が続けられている。そして差別化のためだけにデザインを使い捨てていくという戦略から抜け出せていない。

もし、あなたのブランドに「ビジュアルアイデンティティ」のガイドラインがないのなら、ぜひ導入を検討しよう。

以下の記事では「デザインが創り出す5つのブランディング効果」や「ビジュアルアイデンティティ」について解説している。ぜひご覧いただきたい。

ブランディング戦略手法【手順18】マーケティングミックスを策定する

「マーケティングミックス」と言えば、多くのマーケティング担当者が思い浮かべるのは「マーケティングの4P」だろう。

「マーケティングの4P」は、マーケティングの教科書では必ず出てくるフレームワークだ。しかし実務では「教科書上のきれいごと」では事が進まない。優れたブランディングやマーケティングを展開する上で、最も大きな壁となりやすいのもが「4P」だ。

一般に、STP戦略はマーケティング部門が主導して進むことが多い。しかしマーケティングミックスに局面が移ると、多くの部門が関与し始めることになる。つまり「マーケティングミックス」の局面に移ると、あなたは「考え方が異なる他部門を束ねる」という責任が生じてくる。

ビジネスは「戦略:2割」「実行:8割」といわれる。

例えあなたがどんなに優れたSTP戦略を策定したとしても、事実上、他部門が実行を担うマーケティングミックスが機能しなければ、ブランディングやマーケティングの成功はおぼつかない。

以下の記事では、理屈としてはシンプルだが実行が難しい「マーケティングミックス」について「商品戦略」「価格戦略」「流通戦略」「プロモーション戦略」に分けて徹底解説している。更に「マーケティングの4P」だけでなく「サービスマーケティングの7P」「マーケティングの4C」についても、事例を交えながら解説している。

最後までお読みになれば、あなたは「マーケティングミックスとは何か?」「マーケティングミックスで押さえておくべき勘所は?」などを理解し、周囲を巻き込むことができるはずだ。

ブランディング戦略手法【手順19】ブランド体験をデザインする

あなたがマーケティング担当者なら「ブランド体験」や「カスタマージャーニー」という言葉はどこかで耳にしたことがあるはずだ。しかし一方で「なぜこれからはブランド体験やカスタマージャーニーが重要なのか?」について、あなたは社内に説明できるだろうか?

「ブランド体験」や「カスタマージャーニー」はこれまでの「4Pマーケティング」とは異なり大きな発想転換が必要となる。また、優れた「ブランド体験」や「カスタマージャーニー」を実現するには多くの関連部門を巻き込む必要があるため「なぜ、これからはブランド体験やカスタマージャーニーが必要なのか?」という関連部門からの質問に対して「ロジカルに納得させるレベルの」説明力が必要となる。

組織を大きく動かすことの難しさは、あなたも痛感しているはずだ。しかし「ブランド体験」や「カスタマージャーニー」は、これからの時代に強いブランドを形創っていく上で必要不可欠な考え方だ。

下記の記事では、優れた「ブランド体験」や「カスタマージャーニー」を形創る上で必要な視点とフレームワークについて解説している。最後までお読みになれば、あなたは「ブランド体験とは何か?」「カスタマージャーニーを形創る上でで押さえておくべき勘所は?」などが理解できるはずだ。

もし、あなたが「ブランド体験」や「カスタマージャーニー」の必要性を痛感し、組織を大きく動かしていきたいなら、ぜひ今回の解説を最後まで読み進めて欲しい。

 

ブランディング戦略手法【手順20】ブランドエクイティの指標を評価する

このブログをお読みのあなたなら、どこかで「ブランドエクイティ」という言葉を耳にしたことがあるはずだ。

ブランドエクイティとは、目に見えない「ブランド」を、不動産や有価証券といった他の資産と同じように「企業が保有する資産」として評価しようという考え方だ。

だとすれば、当然他の資産と同様に「資産価値」を高めていくための育成と投資が必要となる。

あるブランディングに長けた外資系のグローバル企業では、ブランドマーケティング予算の15%を「売り上げではなく、ブランドエクイティのために使う」とルールを決めている。

それぐらい「ブランドエクイティ」は必要不可欠な考え方だ。

以下の記事では、ブランドエクイティを理解する上で欠かせない2つのフレームワークと構成要素、及びブランドエクイティの測定手法を解説している。また、企業の成功事例も紹介しているので、より詳しくブランドエクイティを理解したいなら、ぜひ参照して欲しい。

 

商品・サービス・企業ブランディングの事例

ブランディングの手法が理解できたら、ここからはk_birdが秀逸だと考えるブランディング成功企業の事例を8つ紹介しよう。紹介する成功企業の事例は以下の通りだ。

  1. ニベアの商品ブランディング成功事例
  2. ダヴの商品ブランディング成功事例
  3. レッドブルの商品ブランディング成功事例
  4. スターバックスのサービスブランディング成功事例
  5. 東京ディズニーリゾートのサービスブランディング成功事例
  6. マツダのリブランディング成功事例
  7. ハイチオールのリブランディング成功事例
  8. ジョンソンエンドジョンソンの企業ブランディング成功事例

ここまで理解したことを念頭に成功企業の事例を読み進めれていただければ、ブランディングに対するあなたの理解は、グッと深まるはずだ。

また「ブランディングとは何か?」や「ブランディングの手法」をあなたのチームで共有する際にも、ブランディングの成功企業の事例を交えて説明したほうがわかりやすくなるはずだ。

ここまで解説した通り、ブランディングとは「できるだけ多くの人に」「できるだけ強い」感情移入を形創っていく取り組みのことだ。

以下のブランディング成功企業の事例をお読みになれば、どの企業も「生活者目線」「顧客認識からの逆算」「ブランドへの感情移入重視」であることがおわかりいただけると思う。

ブランディング成功企業事例:商品ブランディングの事例

ブランディング成功企業事例-1:ニベアの商品ブランディング事例

ニベアのブランディング戦略成功事例

 ニベアは、ドイツで1911年に発売されたスキンケアクリームのリーディングブランドだ。現在は世界187カ国で発売されている。

日本法人であるニベア花王は、ニベアの発売元である「バイヤスドルフ・ホールディング・ジャパン」と花王が合弁で設立した会社だ。スキンケアクリームを中心に、日焼け止め、リップクリーム、デオドラント剤などを発売している。

そしてニベアは、ブランドとしてのアイデンティティを明確に掲げているブランドだ。

ニベアのブランドアイデンティティとは「肌がふれあう。ただそれだけで、人は人をあたためることができる。まもることができる。一生の素肌に。」と謳われているように「肌同士が触れ合うような、深い愛情を守り続ける」ことだ。

ニベアのブランディング成功事例を見ると、主役は商品ではなく「人(=人の愛情)」であり、スキンケアクリームはその「愛情」を支えるための「脇役」として位置づけていることに気づく。

更に、ニベアには花王の会長をもうならせた有名な逸話がある。

花王の元会長が、提携先のバイヤドルフ社の会長にパーティで会ったとき、花王の会長は「あなたは誰のために働いているのですか?」と問い掛けたという。

ニベアの会長は「ニベアというブランドを守り、 育てていくために働いているのだ」という回答をしたといわれるが、その後、同じ質問をニベアの海外部長にもしたところ、全く同じ返事が返ってきて驚いたという。

花王はブランドマーケティングに長けた企業とされるが、その取り組みのきっかけとなったのがニベアだ。

このように「ブランドのために働いている」 という哲学は、ニベアのみならず他の欧米企業のブランドには少なからず存在する。

ニベアとは「信頼」や「愛情」あるいは「やさしさ」の象徴であり、時代は変わっても、多くの人々が幼い頃に母親の愛情と共に出会うブランドだ。そしてその母親の想いが「まもりたい」という言葉に込められている。

肌と肌がふれあうことで、人は人をあたためることができる。

そんなニベアのブランドアイデンティティが「母の深い愛情に守られていた」という記憶や経験と相まって、ニベアブランドに対する感情移入を形創っている。

ブランディング成功企業事例-2:ダヴの商品ブランディング事例

ダブのブランディング戦略成功事例

ダヴは今から半世紀前、1957年にアメリカで発売された固形石鹸のブランドだ。

ダヴが発売した固形石鹸は、汚れを落とすだけだった石鹸に「うるおい」というブランド提供価値を提案し、今では世界80ヵ国以上で販売されている。

ダヴもまた、ニベアと同様にブランドアイデンティティを掲げている企業事例だ。

ダヴのブランドアイデンティティとは「美しさとはこうあるべき」という既成の価値観にとらわれ、自分の本当の美しさを見失っている女性たちに対して「本当の美しさ」を知ってもらうことだ。

ダヴもまた、ニベア同様に主役を「女性」に置いており、スキンケアは「本当の美しさを創るための名脇役」として位置付けているブランディングの成功事例だ。

ダヴは2013年のプレスリリースで、以下の数値を発表している。

女性は自分の美しさに対してとても厳しい目をもっており、自分を美しいと思う割合は、世界中でたったの4%である。
世界の半数以上の女性が(54%)が、自分の見た目に一番厳しいのは自分であることを認めており、これは実に6億7,200万人に上る。
その上で「ダヴの考える理想はこれとは異なる」とし「すべての女性が自分の美しさに気づき、自信に満ち溢れ、自分が美しいかどうかを悩まない世界であるべき」だとするライフビジョンを提唱している。

「美しさ」を表面的にとらえるこれまでの考え方を改め、すべての女性が持つ各自の美しさを発見していこうというブランドアイデンティティは、多くの女性から共鳴を受け、ダヴブランドに対する感情移入をもたらしている。

ブランディング成功企業事例-3:レッドブルの商品ブランディング事例

レッドブルのブランディング戦略成功事例

 「ニベアやダヴの成功事例は歴史の長いブランドだから成功したのであって、歴史の浅い自社ブランドには当てはまらない」あなたはそう考えてはいないだろうか?

そんなあなたに、比較的歴史の浅いブランドのブランディング成功事例を紹介しよう。

例え歴史が浅くても「感情移入」を形創ることができれば、強いブランドを築くのも夢ではない。それを体現したのがレッドブルだ。

レッドブルは、1978年にオーストリアで生まれたブランドだ。日本に参入したのは2005年のことだ。あなたが日々激務をこなしているのなら、一度はお世話になったことがあるだろう。

レッドブルもまた、商品を「主役」ではなく「脇役」としてとらえ、感情移入を促すことで大成功したブランドだ。

レッドブルもまた「冒険者を称え、翼をさずける」というブランドアイデンティティを掲げている。

事実、レッドブルの創業者は明確に「レッドブルは単なる飲料ではなくエキサイティングな体験であり、スリルや冒険である」と言い切っている。

つまりレッドブルもまた、ニベアやダヴと同様に「主役はエキサイティングな体験を求める冒険者」であり、レットブルはそんな価値観やライフスタイルを持つ冒険者を支援するための「名脇役」として位置づけられている。

そして上記のようなブランドアイデンティティは様々なブランディング施策にも反映されている。

例えばレッドブルのTVCMでは「タウリン 1000mg 配合」や「カフェインゼロ」などの製品特徴は一切うたわれない。うたわれているのは「レッドブル、翼を授ける(Red Bull Gives You Wings)」という、ターゲットを主役に置き、応援するブランドメッセージだ。

だらに、スポーツイベントの協賛でもレッドブルのやり方は一線を画する。

通常なら世界的に有名なスポーツイベントに協賛し、協賛広告枠を買い占めることで「ブランドが主役」になることを考えるが、レッドブルは「選手たちと共に、無名なスポーツや大会を世に広める」という「選手=主役」の姿勢を貫いている。

レッドブルが登場するまでのエナジードリンクといえば、どこか「おじさん臭い」イメージが強かったのはあなたもご存じの通りだ。

しかし今では多くの若者がレッドブルの「エキサイティングな毎日を過ごす冒険者」に「翼を授ける」というブランドアイデンティティに共鳴感情を抱いている。事実、リポビタンDが1本140円なのに対して、レッドブルは1本275円とかなり高価にもかかわらず、若者から指名買いされるブランドに成長している。

ブランディング成功企業事例:サービスブランディングの事例

もしあなたがサービス業のマーケティング担当者なら、サービスブランディングにおいて「人」の問題は避けて通れない。

なぜなら、生活者から見れば「接客をするサービススタッフ」は、あなたのブランドの評価を決定づける重要なブランド接点だからだ。

しかし「人」は生身の人間である以上、商品ブランドのような標準化が難しく、サービスレベルを一定に保つのも難しい。

更にサービスは商品と異なり、千差万別の顧客に対して「その時その場で」適切な接客対応が求められる。例えマニュアルに記載がない局面でも、自発的に「そのブランドらしいふるまい」を行い、顧客を喜ばせるのは至難の技だ。

しかしもし適切にサービスブランディングを行なうことができれば、ブランドに対する現場スタッフの帰属心や貢献意欲は劇的に高まる。そして現場スタッフは「そのブランドらしさ」を体現した働きを自発的に行うようになる。

誰だって、自分達が苦労を重ねて磨き上げたサービスが社会に知られるようになり、多くの人から愛着を持たれ、ブランドとして成長していく姿を見るのは誇らしいものだ。そしてそれらの誇りが、いつか自分の職務に対する誇りへと変わる。

それを体現しているサービスブランディング成功事例が、スターバックスと東京ディズニーリゾートだ。

 

ブランディング成功企業事例-4:スターバックスのサービスブランディング事例

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スターバックスのサービスブランディング成功事例から学べるのは「サービスブランディングは生活者を惹きつけるだけでなく、時に接客スタッフの誇りとなり、サービス品質も上げることができる」点だ。

スターバックスは、あなたがご存じの通りカフェでシアトルコーヒーと提供するブランドだ。しかし2011年、スターバックスのロゴから「Coffee」のロゴが消えたことを、あなたはご存じだっただろうか?

スターバックスはブランドアイデンティティとして「人々の心を豊かで活力のあるものにするためにーーひとりのお客様、1杯のコーヒー、そしてひとつのコミュニティから」を掲げている。

このブランドアイデンティティからわかる通り、スターバックスもまた、主役は「人(=人の心の豊かさ)」であり「コーヒー」は心の豊かさを実現するための「脇役」に過ぎないと考えていることがわかる。スターバックスのロゴから「Coffee」が消えたのは「あくまでスターバックスは、コーヒービジネスではなく人間ビジネスである」ことを明確にするためだ。

そしてスターバックスは、最も重要な顧客接点である「バリスタ」の育成に力を入れて成功したブランディング事例でもある。一般的な飲食店の場合、研修期間は長くても2~3日とされるが、スターバックスの場合は例えアルバイトでも1人80時間の教育を施すという。

また、その教育にはコーヒーの知識・コーヒーの淹れ方・掃除の仕方だけでなく、スターバックスのブランドアイデンティティについても多くの時間が割かれている。

結果、顧客は店内の居心地のよさに癒やされ、お店のスタッフに心からの笑顔で迎えられる。そしてそのような経験が積み重なって、顧客はスターバックスに対して徐々に感情移入し、特別な存在になっていく。

更に、スターバックスは「広告宣伝を行わずに確立したサービスブランド」としても有名だ。

それは、アルバイトも含めたスタッフ一人ひとりが愚直にスターバックスのブランドアイデンティティを体現しようと努力しているからこそ、例え広告宣伝を行わなくても「快適なサードブレイス(=第三の場所:家と職場の中間の快適な空間)として、際立ったブランドポジションを確立できたブランディング成功事例と言えるだろう。

ブランディング成功企業事例-5:東京ディズニーランドのサービスブランディング事例

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東京ディズニーランドは、アメリカのディズニー本社のライセンスを受けて、日本の株式会社オリエンタルランドが1983年より運営をしているテーマパークだ。あまり知られていないことだが、米国に次いで海外進出第一号だったという。

「東京ディズニーランドといえば、夢と魔法の国」。その認識に、あなたも異論はないはずだ。東京ディズニーランドは現実から離れた異空間であり、日常から離れた物語の場所だ。

東京ディズニーランドには、日本一の絶叫コースターもなければ、日本一の観覧車もない。しかしこれだけ多くの人が引き込まれるには、技術的に優れたアトラクションではなく、物語の力があるからだ。そこに物語があるからこそ印象に残り、引き込まれ、ブランドへの感情移入が促される。

さらに、東京ディズニーランドには、そのブランド力を物語る有名な逸話がある。

ある日、来場客がカストーディアルキャスト(掃除スタッフ)に「何を拾っているのですか?」と尋ねた際に、そのスタッフが「星のかけらを集めています」と答えたとされる逸話だ。

実はディズニーランドには「聞かれたらこう答えよう」といったマニュアルは存在しない。k_birdも試しに尋ねてみたことがあるが、全員が揃って決まった返答をすることはない。清掃キャスト一人一人が自分で考えたオリジナルだ。

東京ディズニーランドといえば「厳格なブランド管理」が語られがちだが、真の競争力は優秀な人材だ。パークで働いている9割のキャストは準社員(アルバイト)だと言われるが、上記の逸話の通りアルバイトスタッフが極めて優秀であり「そのブランドらしさ」を体現した働きを自発的にすることが強い競争力となっている。

東京ディズニーランドで働くアルバイトスタッフは、そもそも「ディズニーブランド」のファンであることが多い。そして、ファンであるがゆえに「そのディズニーらしさ」を誰よりも深く理解している。その結果、たとえマニュアルがない局面でも、自発的に「そのディズニーらしいふるまい」をし、顧客を喜ばすことができるのだ。

さらに、ディズニーが好きでアルバイトに応募し働いているため、アルバイトスタッフであるにもかかわらずパークに対する帰属心や貢献意欲が高く「ディズニーランドの役に立ちたい」というモチベーションが高い。

その結果、東京ディズニーランドの外側からの「見栄え」だけでなく、内側からもブランドを強くしていく「組織文化」が形成され、その組織文化が「そのブランドらしい」個性的なサービスや接客を生み出していく。

それを裏付けるかのように、ディズニーランドの創始者であるウォルト・ディズニーは以下のように語っている。


世界中でもっともすばらしい場所を夢見て、創造することはできる。設計し、建設することもできるだろう。しかしその夢を実現するには人々の力が必要だ。

-ウォルト・ディズニー

 

東京ディズニーランドは「物語による感情移入」を武器に、ブランドの外側(顧客)と内側(アルバイトスタッフ)の双方から競争力を築き上げていったサービスブランディング成功事例の代表格と言えるだろう。

ブランディング成功企業事例:リブランディング事例

企業のブランド戦略と、市場(生活者)との間でミスマッチが起こると、ブランドは危機に陥る。

「リブランディング」の意味とは、既存のブランドと顧客との関係性を再活性化させる取り組みを指す。

取り巻く環境が変化する以上、リブランディングは決して特別なことではない。ブランド戦略において常に選択肢の一つとなり得るものだ。

リブランディングの特質は、既に確立されたブランドが存在していることだ。通常ならブランディングには長い時間と労力・予算がかかるが、既に高い認知度を確立しているブランドが存在するなら、新規ブランドの立ち上げと比較してより低コストで効果的なブランディングも実現可能だ。

今回の解説では、マツダとハイチオールのリブランディング成功事例を紹介しよう。

ブランディング成功企業事例-6:マツダのリブランディング事例

マツダのリブランディング戦略成功事例

あなたは「マツダ地獄」という言葉を耳にしたことがあるだろうか?バブル経済後の不況期にささやかれた、マツダ車を揶揄する言葉だ。

当時マツダは販売不振を挽回しようと、新車販売時に大胆な値引きを行っていた。しかしその副作用として、マツダ車はブランド価値の低下を招き、下取り価格も大きく下がることになる。

結果「マツダ車を買った人は、買い替え時に再び(値引きが大きい)マツダ車を購入する以外に選択肢がなくなる」という状態となった。この負のスパイラル現象を揶揄した言葉が「マツダ地獄」だ。

 マツダは、トヨタ、日産、ホンダに次ぐ国内4位の自動車メーカーだ。それまで長らくシェアを伸ばすための拡大戦略を進めてきたが、上記の「マツダ地獄」の反省を経て、抜本的なリブランディングを検討することになる。

検討の結果、マツダが選んだ道は「ナンバーワンブランドではなく、オンリーワンブランドになる」ことだ。ターゲットを大胆に絞り込み、シェア競争を続ける他社とは差別化を図ることで強いブランドを確立する戦略だ。

当時のマツダの幹部は以下のように語っている。

 

「マツダの世界シェアは約2%。しかし100人のうちの2人が『絶対にマツダでなければ嫌だ』と思う車を作り続れば、世の中で必要とされる会社であり続けることができる」

 

 以降、マツダが打ち出したブランドアイデンティティが「Be a driver.」だ。

そのメッセージに込められた意味とは「既存のルールや常識に縛られない、人生のドライバーを応援する」ことであり、やはりマツダもまた、主役を「車」ではなく「生活者一人一人の生き方や価値観」に置いているブランドだ。

更に、マツダは「マツダデザイン」と称して「ブランドの感性価値」も明確に打ち出している。かつてトヨタ、日産、ホンダなど国産車メーカーの中で、これほど明確に「デザインによるブランド感性価値」を打ち出したメーカーが存在しただろうか?

加えて「SKYACTIV TECHNOLOGY」をはじめとする環境対応技術を通して、ブランドの実利価値も打ち出している。

数ある国産自動車メーカーの中でも、マツダは独自のブランドポジショニングを確立したリブランディング成功事例と言えるだろう。

ブランディング成功企業事例-7:エスエス製薬「ハイチオールC」のリブランディング事例

ハイチオールCのリブランディング戦略成功事例

現在は「美白効果が高い医薬品」として多くの女性の支持を集める「ハイチオールC」だが、昔は「男性向けの2日酔いの改善薬」だったことをあなたはご存じだっただろうか?

そんなハイチオールCだが、1996年ごろに売り上げ低迷し、横ばいの状況に陥る。

そこでエスエス製薬は大英断ともいえるリブランディングを行った。1998年に、ブランドのポジショニングを従来の「男性の2日酔い対策」から、一気に「女性の美白対策(しみ・そばかす対策)」 に変更したのだ。

なぜならハイチオールCに含まれる成分である「Lシステイン」は、二日酔い予防だけでなく、肌の代謝を助け、過剰にできたメラニンを排出する効果も持っていたからだ。

エスエス製薬は、ターゲットとブランドポジショニングは変えたが、製品の成分は変更していない。しかし多くの女性誌が継続的に飲みやすいように1回あたりの服用量を4錠から2錠に変更し、1瓶あたりの錠数も変えている。

また、価格についても1瓶あたりの錠数を減らし、標準小売価格も3,800円から2,200円に引き下げている。

さらには、流通チャネルも若い女性が買いやすいドラッグチェーンの取り扱いを強化するため、営業活動の重点を街の薬局からドラッグストア変更。当時、マツモトキヨシなどのドラッグチェーンの増加も寄与し、売上高は飛躍的に拡大した。

ハイチオールCは、ターゲットとポジショニングの変更によってリブランディングを成功させた企業事例と言えるだろう。

ブランディングせい企業事例:企業ブランディングの事例

ブランディングの成功企業事例-8:ジョンソンエンドジョンソンの企業ブランディング事例

ジョンソン&ジョンソンの企業ブランディング成功事例

ジョンソンエンドジョンソンは、消費者向け製品、医療機器・診断薬、医薬品の3つの事業分野を通じて業績を伸ばしてきたヘルスケアカンパニーだ。日本で事業活動を開始したのは1961年のことだ。

ジョンソンエンドジョンソンといえば有名なのが、ブランドのミッション・行動指針ともなっている「我が信条(Our Credo)」だ。

ジョンソンエンドジョンソンの「我が信条(Our Credo)」には、有名な逸話がある。

1982年9月と86年2月、ジョンソンエンドジョンソンの主力製品である鎮痛剤「タイレノール」に何者かが青酸化合物を混入したことにより、死亡事件へと発展する。

ジョンソンエンドジョンソン自身も被害者としてふるまうことが可能な状況であるにもかかわらず「我が信条(Our Credo)」において最優先とされる顧客の安全を第一と考え、必要な情報は全て開示し十分な対応体制を整備した上で、現役の従業員はもちろん、退職した元従業員の協力も得て、全ての製品を店舗から回収した。

その勇気と行動は今なお高い評価を受け、当時ジョンソンエンドジョンソンの経営トップが拠りどころとした「我が信条(Our Credo)」は今でも従業員に信奉され続けている。

商品ブランドと企業ブランド(コーポレートブランド)が大きく異なる点は、企業ブランド(コーポレートブランド)には、経営者の意思決定や組織風土・価値観が色濃く反映される点だ。

欧米の卓越したブランドカンパニーは「インテグリティ」という概念を掲げ、インテグリティに則した企業行動を重視していることが多い。

「インテグリティ」とは日本語では「高潔さ」と訳されることが多いが、そのニュアンスは英語で理解したほうがわかりやすい。

Integrity=

the quality of being honest and strong about what you believe to be right.

(自分達が正しいと信じている事柄について正直であり、強くあること)

「インテグリティ」とは、企業ブランド(コーポレートブランド)として公正さや誠実さ、あるいは社会的使命に則して一貫した姿勢や行動を取り続けることを指す。

そしてインテグリティを伴った行動は、信頼や敬意という感情移入を生みだす。ジョンソンエンドジョンソンの企業ブランディング事例は「我が信条(Our Credo)」という「インテグリティ」によって成功したブランディング事例と言えるだろう。

 

 

おすすめブランディング本5冊:ブランディングの実務知識を身に付ける

締めくくりに、マーケティング・ブランディング担当者へのおすすめのブランディング関連本を紹介しよう。選定した基準は下記の通りだ。以下のどれかに当てはまるものをピックアップした。

  • k_birdが実際に読み、単純に「素晴らしかった」と思えるブランディング本。
  • 実際に「ブランディング」の戦略&施策実務に役立っているブランディング本。
  • 長年に渡って読み継がれており、時代を越えても変わらない「本質」や「原理」が見出せるブランディング本。

もちろん、すべて「なぜ読むべきなのか?」という解説付きだ。

おすすめブランディング本-1:企業を高めるブランド戦略

あなたは、アーカーやケラーの「ブランド戦略本」を読んで「やはりブランド戦略は難しい」と感じたことはないだろうか?

本書はそんな「ブランド戦略」を、極めて優しく解説してくれている入門書だ。
しかし、入門書だからといって内容が薄いわけではない。「ブランディングとは?」というそもそも論から、強いブランドを構築・維持するためのブランドマネジメント方法、ひいては企業事例に至るまで「新書」とは思えないくらいカバー範囲は広く、内容は濃い。

日々、ブランディングやマーケティングの実務に没頭していると、つい「俯瞰視点」や「体系的な整理」がおろそかになる。

しかしどのような物事も、体系的に整理できていなければ、周囲にわかりやすく説明することはできない。

本書は、いまあなたが行っている様々なブランディング業務を体系立てて整理する上で、有用な指南書となるはずだ。

企業を高めるブランド戦略 (講談社現代新書)

おすすめブランディング本-2:事例でわかる! ブランド戦略【実践】講座

どんなに優れたブランド戦略も「実践」に結びつけることができなければ、その成果はゼロだ。

本書は、事業会社出身のブランドコンサルタントが、ブランド戦略の「実践」を指南した解説本だ。

本書の著者は、味の素ゼネラルフーヅ(株)、マキシアム・ジャパン(株)、ハーシージャパン(株)などで、ブランド・マネージャー、マーケティング・マネージャー、マーケティング・ディレクターを歴任し、豊富な実戦経験を持つ。

上記の企業はどれも決してNo.1企業ではないが、そうであるがゆえにガリバーブランドとの戦い方や、その実践を熟知している。

単なる机上の理論に留まらない「現場」を意識した事例と実践指南は、多くのマーケティング担当者にとって貴重な示唆となるはずだ。

事例でわかる! ブランド戦略【実践】講座

おすすめブランディング本-3:グローバル企業に学ぶブランドマーケティング

日本企業は、ブランド戦略が苦手だといわれる。

もしそうなら、コカコーラやユニリーバなど、ブランディングに長けたグローバル企業の事例や方法論から学ぶが早道だ。

本書は、様々なグローバル企業で経験を積んだ著者が、消費者調査や流通管理をはじめとしたブランドマーケティングのポイントを、なんと90の項目にわけて解説してくれている。

このブログを読んでいるほとんどの方は、日本の企業で働いていることだろう。
だからこそ、日々の職場では学びづらい、外資系企業ならでは方法論は有益なノウハウとなるはずだ。

グローバル企業に学ぶ ブランド・マーケティング90の項目

おすすめブランディング本-4:プラットフォームブランディング

本書は、ジャーナリストとブランドコンサルティング会社がタッグを組んで著した稀有な書籍だ。

ビジネスを取り巻く環境変化についてジャーナリストが解説し、あるべきブランド戦略、そしてブランドマネジメントまでをブランドコンサルタントが解説してくれている。

ブランディングやマーケティングは、多額の投資が必要であるにもかかわらず「ブラックボックス」になりやすい領域だ。そのため、ブランド戦略を推進する上で、関係する多くの部署との調整に手間取りがちだ。

本書は、そういった起こりうるブランディングの局面や落とし穴に対して現実的な処方箋や対応事例を用意してくれている。

ブランド戦略は再現性のあるロジックであり、組織だった学習によって習得可能なスキルだ。本書はそのことを実感させてくれる一冊だ。

プラットフォーム ブランディング

おすすめブランディング本-5:ブランドで競争する技術

本書は「ブランドをいかに造り出し、ブランドを使っていかに競争に勝つか」という問いに答える実践的な手引書だ。

本書の特筆すべき点は、著者がハンズオンで企業再生を支援するターンアラウンドスペシャリストである点だ。

「改革を志すものは、単なる理屈の正しさ以上の技術を有する責任がある」とあるように、机上の空論ではない迫力に満ちている。

企業事例はファッションブランドのケースが多いが「ブランドバリューポジショニングマップ」「リスク分散手法」「出島理論」「TICS」など、ファッションブランドを越えて普遍的に通用するフレームワークも満載だ。

本書は事業再生という修羅場を通して、多くの実務家が競争に勝つための切り口・考え方を提示してくれている実践的競争戦略の指南書だ。

ブランドで競争する技術

終わりに

今回は「ブランディングとは何か|強いブランドを創る20のブランド戦略手法」と題して、ブランディングの意味やブランディングに必要な発想転換、戦略手法、企業のブランディング成功事例などについて解説した。

ブランディングとは何か?:PDF無料ダウンロード

「ブランディングに必要な3つの発想転換」解説を一枚に集約したのが以下の画像だ。

PCでご覧になっている方は、この画像をクリックするとPDFダウンロード、あるいはプリントアウトできるはずだ。ぜひあなたのチームで共有するなど、ブランディング実務に活用していただきたい。

 

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今後も、折に触れて「ロジカルで、かつ、直感的にわかるブランディングの解説」を続けていくつもりだ。 

しかし、多忙につき、このブログは不定期の更新となる。

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