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ブランディング本|ブランド戦略を学ぶ【分野別】おすすめ書籍21冊

ブランディング本|分野別おすすめ書籍21冊|あなたをブランドにする読書法

ブランディング本|ブランド戦略を学ぶ分野別おすすめ書籍21冊

このページに辿り着いたあなたなら「ブランディングが学べるおすすめの本」を探していることだろう。

このブログ「Mission Driven Brand」は、ブランディングやマーケティングにおける「できない、わからない」の解決を目指しているブログだ。

このブログを運営していると「ブランディングを勉強できるおすすめ本を紹介して欲しい」という問い合わせを頂くことが多い。各解説記事でもおすすめ本を紹介しているが、今回はブランディング担当者であるあなたに向けておすすめできる「ブランド戦略が学べる本」を分野別に21冊紹介しよう。

ブランディングを学びたい方へ。このブログから書籍化した「ブランディングの教科書」

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まずは冒頭に、僭越ながら拙著を紹介させていただこう。

「ブランディング」は捉えどころがなく、なかなか一歩を踏み出せない。あなたはこのような状況に陥ってはいないだろうか?

本書の執筆陣は、ある時は広告代理店のストラテジックプランナーとして、ある時は、外資系コンサルティングファームのコンサルタントとして、クライアントの実務担当者が悪戦苦闘する姿を見てきた。

「ブランディング」は、その本質を理解しないまま実行に移そうとすると、的を射ない小手先の手法を延々と繰り出すことになりがちだ。結果、やみくもに予算を消化したまま、成果が出ない事態に陥ってしまう…。

そのような事態を1件でも減らしたい。そう考えたのが本書を執筆した理由だ。

ブランディングの本は、どれも「ブランドのらしさ」「ブランドの世界観」など「ふわっと」した話になりがちだ。そして「ふわっ」とした話になればなるほど抽象的かつ曖昧な概念論になってしまい、企業組織の中で通すことが難しくなる。

本書は、外資系コンサルティングファームと広告会社で培った「生の知見」をふんだんに盛り込みつつ、つい「抽象論」に陥りがちな「ブランディング」に対して「論理的な納得性」と「直感的な腹落ち感」の両面を追求した書籍だ。

本書のタイトルは「ブランディングの教科書-ブランド戦略の理論と実践」だ。

「理論」が理解できなければ、ブランディングを体系化できず、ビジネスに再現性を生むことができない。そして「実践」が理解できなければ、ビジネスに成果をもたらすことができない。

本書は、ブランディングの理論と実践をつなぐ「ブランディングの教科書」として、ブランド戦略の再現性と成果を目指した書籍だ。

おかげさまで、本書はAmazon kindle売れ筋ランキング「消費者主義」ジャンルでベストセラー1位を獲得し、Amazonレビューでも、

  • 「ふわっとしたブランディングの本が多い中で、異彩を放っている」
  • 「事例も多いので実践のイメージが湧きやすい」
  • 「海外企業の事例ばかりが紹介されている輸入本だとピンとこない、という方にお薦め」

など、ありがたい言葉を頂いている。

  • クッキー規制によりデジタルマーケティングでCTRやCVRが頭打ち。CPAは下がるどころか、少しずつ上昇傾向ですらある。
  • 矢継ぎ早に新商品を繰り出してもすぐに競合に追い付かれ、差別化ができない。商品開発サイクルは更に早まり、自転車操業状態になっている。
  • 「自社にはブランディングが必要だ」と理解はしているが、概念が抽象的過ぎて、どう周囲を巻き込んでいいかがわからない。

もし、あなたがこれらに当てはまるなら、ぜひAmazonのページで本書の目次をチェックしていただきたい。つい感覚論になりがちな「ブランディング」に対して、

  • なぜ、そうなのか?
  • どう、ビジネスに役立つのか?
  • 何をすればいいのか?
  • 具体的な日本のブランドの事例は?

を徹底して解説しているので、あなたのお役に立てるはずだ。

kindle Unlimitedを契約されている方は無償で手に入れることができるので、気軽に手に取っていただきたい。

1年で発刊されるビジネス書は、5,000冊を越えると言われる。しかし、その中で時代を越えて通用する書籍は、そう多くはない。そんな中から、今回は自信をもっておすすめできるブランディング本を紹介していこう。選定したブランディング本は分野別に21冊となる。分類は以下の通りだ。

  • ブランディングを学ぶ入門者向け教科書6冊
  • ブランド戦略を極める名著11冊
  • コーポレートブランディングを学ぶ4冊

さらに選定基準は、以下の基準のどれかに当てはまるものとした。

  1. k_birdが実際に読み、単純に「素晴らしかった」と思えるブランディングの教科書。
  2. 実際に「思考の範囲を広げる」あるいは「知恵を見出す思考能力を鍛える」ことに役立っているブランディング書籍。
  3. 長年に渡って読み継がれており、時代を越えても変わらない「本質」や「原理」が見出せるブランド構築関連の名著。

21冊と分量が多い理由は、思考力・考える力を鍛える正しい読書の仕方を徹底解説でも解説している通り「分野ごとの固め読み」のメリットを重視しているからだ。

「分野ごとの固め読み」をすれば、同じ分野の書籍が主張する「共通点」と「差異点」が浮き彫りになる。そして「共通点」「差異点」それぞれに対して思考を巡らすことができれば、ビジネス読書は単なる「知識止まり」にならない。「あなたオリジナルの考え」を形創るきっかけとなるはずだ。

ブランディング本おすすめ書籍-1:ブランディングを学ぶ入門者向け教科書6冊

ブランディング本おすすめ書籍-1:
デジタル時代の基礎知識『ブランディング』 「顧客体験」で差がつく時代の新しいルール

ブランディングは、かつての「ブランド広告で創るもの」から「ブランド体験で創るもの」に変化しつつある。

その変化に対応したブランディングの入門書が本書だ。

本書はブランドコンサルティングファームの代表であり、ツイッター界隈でも有名な山口義宏氏が、デジタル時代にふさわしいブランディングの方法論を、初心者にもわかりやすく解説してくれている書籍だ。

k_birdが知る限り、ブランディングの方法論が網羅され、ブランディングとUXの関係が明快に解説されているのは、本書だけだ。

もしあなたがデジタルのコンバージョン施策で行き詰っているのなら、ネクストステップである「ブランディング」を勉強する上で有用な教科書となるはずだ。

ブランディング本おすすめ書籍-2:
ブランディング22の法則

本書は、1999年の初版から20年を越えて現在でも売れ続けている、ブランディングのベストセラー書籍だ。

1年で発刊されるビジネス書は、5,000冊を越えると言われるが、本書が時代を越えて売れ続けているのは、どのような時代であれ欠かすことができない「ブランディングの原理」が描かれているからだ。

本書は「拡張の法則」「言葉の法則」「カテゴリーの法則」「一貫性の法則」など、ブランディングを成功させるために必要な22の法則が、事例を交えた形で紹介されている。

ブランディングの世界では「ビジネス的には正義」でも「ブランディング的には悪」という原則が数多く存在する。それらについても、本書をお読みになれば理由も含めて理解が深まるはずだ。

もしあなたがブランディングの初学者なら、本書に描かれている22の法則を頭に入れておくことができれば「ブランディングで必要な頭の使い方」がマスターできるはずだ。

ブランディング本おすすめ書籍-3:ブランド再生工場

単なる商品も、感情移入が伴うことで初めてブランドに変わる。

そしてどんなにロジカルな戦略も、人間的なエモーションの血を通わせることができなければ、人が動く原動力にはならない。

本書は「ブランド再生工場の見学案内」という形式で、身近な事例を取り上げながら「ブランドとは何か?」について解説している、初心者向けのブランディング入門書だ。

ブランドは抽象的な概念であるがゆえに、その解釈は人によって異なりがちだ。しかし、チームの中で「ブランド」に対する解釈が異なると、ブランディングは一貫性のない施策となってしまう。

本書は「ブランディング」を理解する上で最もわかりやすい入門書だ。もしあなたがブランディングを勉強したいなら、ぜひ一読をすすめたい教科書だ。

 

ブランディング本おすすめ書籍-4:企業を高めるブランド戦略 

あなたは、アーカーやケラーの「ブランド理論書」を読んで「やはりブランド論は難しい」と感じたことはないだろうか?

本書は、そんな「ブランド戦略」を、初心者でも学べるように解説してくれている入門書だ。

しかし、入門書だからといって内容が薄いわけではない。「ブランドって何?」というそもそも論から、強いブランドの構築・維持などのブランドマネジメント方法、ひいては事例に至るまで「新書」とは思えないくらいカバー範囲は広く、内容は濃い。

日々、ブランディングやマーケティングの実務に没頭していると、つい「俯瞰視点」や「体系的な整理」がおろそかになる。

しかしどのような物事も、体系的に整理できて初めて、周囲にわかりやすく説明できるようになる。本書は、いまあなたが行っている様々なブランディング業務を体系立てて学ぶ上で、有用な名著だ。

ブランディング本おすすめ書籍-5:
グローバル企業に学ぶブランドマーケティング

日本企業は、ブランド戦略が苦手だといわれる。

もしそうなら、コカコーラやユニリーバなど、ブランディングに長けたグローバル企業の方法論から学ぶが早道だ。

本書は、様々なグローバル企業で経験を積んだ著者が、消費者調査や流通管理をはじめとしたブランド構築のポイントを、なんと90の項目にわけて解説してくれている本だ。

このブログを読んでいるほとんどの方は、日本の企業で働いていることだろう。

だからこそ、日々の職場では学びづらい、外資系企業ならでは方法論は有益なノウハウとなるはずだ。

ブランディング本おすすめ書籍-6:
奈落の底からはい上がるブランド再生ストーリー

ブランディングに関する多くの知識を蓄えたところで、具体的な実戦手順がわからなければ躓いてしまう。

本書は、架空の生活用品メーカー「クリンビュー」の窮地から物語が始まり、ストーリー仕立てでブランディングのステップが展開されていく。そのためブランド理論だけでなく「実践局面」での方法論が、リアリティを伴ってイメージしやすいのが特徴だ。

本書の著者は、世界的ブランドデザイン会社である「ランドー・アソシエイツ」を経て、日本で「ブラビス・インターナショナル」を立ち上げたフミ・ササダ氏だ。
「明治ブルガリアヨーグルト」「キリン氷結」などブラビス・インターナショナルが手掛けたヒット商品は数多い。

フミ・ササダ氏本人が「ビジネス本としては面白く、小説としては勉強になりすぎる本を目指した」と語っている通り、楽しみながらブランディングを学べる書籍だ。

ブランディング本おすすめ書籍-2:ブランド戦略を極める名著10冊

ブランディング本おすすめ書籍-7:ブランド戦略全書

本書は、ブランド戦略の全体像を研究者と実務家が多面的にまとめあげたブランディングの戦略本だ。

大学教授だけでなく調査の専門家や商標の専門家といった異なる立場の著者にからブランド戦略の解説がなされている。

ブランドという概念から最新のブランド戦略フレームワークまで、この一冊でブランド戦略の全体がわかる良書だ。

ブランディング本おすすめ書籍-8:ブランド戦略・ケースブック 

いわゆるブランディングの戦略本は数多く出版されているが、本書は様々なブランド戦略の成功事例を扱った稀有な本だ。

本書で扱っている事例は、三ツ矢サイダー、BMW、パイオニアKURO、花キューピット、R25、フラット35、セブン銀行、由比桜えび/駿河湾桜えび、熱海、揖保乃糸など、企業のブランド戦略成功例だけでなく、リブランディングや地域ブランディングの成功例など多岐に渡る。

ブランド戦略は、ともすれば抽象的かつ概念的になりがちだが、もしあなたがブランド戦略の具体事例から学ぶのであれば、本書は最もおすすめの必読書となる。

ブランディング本おすすめ書籍-9:プラットフォームブランディング

本書は、ジャーナリストとブランドコンサルティング会社がタッグを組んで著した稀有な書籍だ。

ビジネスを取り巻く環境変化についてジャーナリストが解説し、あるべきブランド戦略、そしてブランドマネジメントまでをブランドコンサルタントが解説してくれている。

ブランディングやマーケティングは、多額の投資が必要であるにもかかわらず「ブラックボックス」になりやすい領域だ。そのため、ブランド戦略を推進する上で、関係する多くの部署との調整に手間取りがちだ。

本書は、そういった起こりうるブランディングの局面や落とし穴に対して現実的な処方箋も用意してくれている。

ブランド戦略は再現性のあるロジックであり、組織だった学習によって習得可能なスキルだ。本書はそのことを実感させてくれる名著だ。

ブランディング本おすすめ書籍-10:本当のブランド理念について語ろう

「敵は身内にある」といわれるように、ブランディングを実践していく上で、大きな壁になるのは社内組織だ。

本書はブランド本にはめずらしく「社会」と「組織」を結びつけながら、組織の実践的な動かし方を説いたブランディング本だ。

著者は「人々の生活をもっと良くするために働いているのだと思えれば、もっと仕事が意義あるものに変わり、もっと多くのものを生み出せるようになる」と説く。

ブランディングは、ともすれば「理想論」として語られがちだ。

しかし本書の著者であるジム・ステンゲルは、P&Gでグローバル・マーケティング責任者として、当時窮地に陥っていたP&Gを復活させた立役者であり、ブランディングが決して「理想論」や「机上の空論」でないことを教えてくれる。

本書は「自社商品を買っていただくお客様=ターゲット」として、あたかも「標的」と見なすこれまでのブランディングの考え方を大きく覆すブランド解説本でもある。

ブランディングに関わるあらゆる人に、ぜひ読んでほしい必読書だ。

シャープな仮説を生み出す頭の使い方」を徹底解説

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ここで僭越ながら、拙著「推論の技術」を紹介させていただこう。

あらゆるビジネスは「仮説」こそが成否を握る。

なぜなら、仮説を生み出せなければ次の一手を見出しようがなく、検証のしようもなくなるからだ。つまり、ビジネスの成長は止まってしまうことになる。

しかし仮説思考の書籍の多くは、仮説思考のメリットは説くものの、肝心の「仮説思考のマスターの仕方」になると、

  • 「センスが必要」
  • 「経験の積み重ねが物を言う」

など「それを言ったらお終いよ」という結論で終わらせているものが多い。

一方で、本書は「仮説思考に必要な推論の手順」を、豊富な事例とともに解説している。よって、その手順通りに推論を重ねれば「センス」や「長年の経験」に頼ることなく、誰でも優れた仮説を導き出せるようになる。

おかげさまで本書は5版を重ね「読者が選ぶビジネス書グランプリ2021」にノミネートいただいた。NewsPicksやNIKKEI STYLE、lifehackerなど多くのメディアで取り上げていただき、中国や台湾、香港でも出版が決定している。

さらにAmazonレビューでも、

  • 「ここ数年の仮説思考系の書籍で久々のヒット」
  • 「自分オリジナルの武器にしていけそうな良書」
  • 「一生もののスキルになるのは間違いない」

など有難い言葉を頂戴しており、5刷を重ねている。

もしあなたがシャープな仮説を導き出せるようになりたいなら、ぜひ本書を手にとってみて欲しい。

ブランディング本おすすめ書籍-11:体験デザインブランディング

世の中の消費を語る文脈が「モノ」から「コト」へ変わった。

あなたがマーケティング担当者なら、このことに異論は挟まないはずだ。

本書は、生活者がブランドをより魅力的に感じる「コトのデザイン」である「ブランドエクスペリエンス(ブランド体験)」の創り方を解説した書籍だ。

「ブランディング」は、ともすれば「ブランド広告」を連想しがちだが、近年では「リアルなブランド体験」が、ソーシャルメディアやブログ等を介して広がっていく時代だ。例え広告でどれだけブランドイメージを上げても、リアルなブランド体験はブランドの全てを物語ってしまう。

本書は、既存の商品やサービスの捉え方を「体験」という視点で編集し直し、戦略、シナリオから、デザインに落とし込むまでの視点や手法を解説してくれている書籍だ。
更には、スターバックスや青山フラワーマーケット、ドン・キホーテなどのブランド体験事例が豊富に紹介されている。

どのタイミングに「ブランド体験のクライマックス」を持ってくるか、どのタイミングで生活者があっと驚くような「サプライズ」を提供できるか。

もし、あなたのブランドのブランド体験をドラマチックなものにし、より深く生活者の心に刻み込みたいなら、一読をお勧めする名著だ。

ブランディング本おすすめ書籍-12:
生まれ変わるデザイン、持続と継続のためのブランド戦略ー老舗のデザイン・リニューアル事例から学ぶ、ビジネスのためのブランド・デザインマネジメント

多くのマーケティング担当者は、ブランディングとデザインを結び付けられずにいる。

しかし、デザインは顧客から見て真っ先に目に触れるものである以上、リターンを生む競争力の源泉だ。そして長期に渡ってそのブランドを象徴する資産にもなる。

本書は、ブランディングを行う上で必要となるブランドデザインマネジメントを体系的に解説してくれている参考書だ。本書を読めば、デザインが単なる「アート」や「センス」ではなく、問題解決の手段であることがわかる。

もしあなたがノンデザイナーだったとしても、本書を読めば「ブランドデザイン戦略」の思考プロセスと要諦が理解できるようになるはずだ。

ブランディング本おすすめ書籍-13:グローバル・ブランディング

巷に「ブランディング」の書籍は数多く存在するものの「グローバルブランディング」に関する書籍は、驚くほど少ない。

本書は、そのような数少ない「グローバルブランディング」について解説してくれている書籍だ。グローバル市場で勝てるブランドを創るためのブランド戦略の方法論について、多くの示唆を与えてくれる。

この本の特筆すべき点は、アカデミックな視点で研究者が解説をするとともに、共著者である実務家が実践的なフレームワークを提示している点だ。

そのため、グローバルブランディングに取り組もうとしている実務家にとって、理論的にも実践的にも役立つ内容になっている。

グローバル市場で日本製品を眺めた時、日本製品は「製品では勝っているが、ブランドで負けている」とよく言われる。

もしあなたがグローバルマーケティングの任に就く実務家なら、本書は並み居るグローバルブランドに立ち向かうための、座右の書となってくれるはずだ。

ブランディング本おすすめ書籍-14:
ブランド論 無形の差別化を作る20の基本原則

ブランディングに携わる実務家にとって、デビッド・アーカーは避けて通れないはずだ。

いわゆる「アーカー本」には「ブランドエクイティ戦略」「ブランド優位の戦略」「ブランドポートフォリオ戦略」「ブランドリーダーシップ」の4冊が存在するが、その4冊のエッセンスを抜き出して、集大成として出版されたのが本書の「ブランド論」だ。

本書を読めば、ブランディング用語である「ブランドエクイティ」や「ブランドアイデンティティ」「ブランドパーソナリティ」など、ブランドに関わる理論やコンセプトが一通り学べるはずだ。

更に、これまでのアーカー本は「翻訳がわかりにくい」「価格が高い」などの欠点があったが、本書は他のアーカー本と比べれば価格も手ごろで、訳も読みやすくなっている。

ブランドに関わる実務家が、一通りアカデミックなブランド論を学ぶには最適な教科書だ。

ブランディング本おすすめ書籍-15:
ストーリーで伝えるブランド シグネチャーストーリーが人々を惹きつける

心理学の研究では、ストーリーは事実の提示よりも20倍以上も効果が高いと言われる。

本書は、ブランド論の父と呼ばれるデビッドアーカーが新たに提唱している「ストーリーブランディング」の書籍だ。デビッドアーカーは本書の中で、繰り返し「シグネチャーストーリー」の必要性を説いている。

「事実の提示」は企業側の事実に過ぎず生活者を動かすことは難しいが「ストーリー」なら生活者の感情を動かすことができる。また、近年ではソーシャルメディアの浸透が著しいが、ソーシャルメディアもまた「事実」よりも「文脈を伴ったストーリー」のほうが親和性が高くなる。

本書は、そんなシグネチャーストーリーについて、必要な背景から具体例、シグネチャーストーリーの作り方までを体系的に整理してくれている。

もしあなたがこれからの時代のブランディングを学びたいなら、ぜひ本書を一読しておくべきだ。

ブランディング本おすすめ書籍-16:
エッセンシャル戦略的ブランド・マネジメント第4版(ケビン.L.ケラー)

こちらは「もう一つのブランドエクイティ」である「ブランドエクイティピラミッド」を開発したケビン.L.ケラーによる書籍のエッセンシャル版だ。

正規版は8,000円を越える高価で分厚い書籍だが、こちらは日本の読者にとってより重要度の高い内容が抜粋されており、価格も半分以下だ。さらに事例もアップデートされている。

アーカーが「経営」という観点からブランド戦略にアプローチしているのに対して、ケラーはより「マーケティング実務」の観点からブランド戦略にアプローチしてい。

もしあなたが「ブランドマーケティングの実務的な視点」を重視したいなら、こちらもお勧めの教科書だ。

ブランディング本おすすめ書籍-17:
ブランド戦略論

本書は、日本のブランド戦略論の第一人者が「ブランド理論」「ブランド戦略」「ブランド戦略の実践法」「事例」を包括的にまとめたブランド戦略の体系書だ。

本書の価格は4,400円と少々高いが、ブランド戦略の知識を集大成した百科事典のような本格的体系書であり、日本企業の事例掲載も8カテゴリー30社に昇る。よって、本書を一通り目を通せば、ブランド戦略の知識に困ることはないはずだ。

また「ブランド戦略の本格的体系書」と聞くと、ついアカデミックで読みずらいものを想像しがちだが、本書の著者は一流の学者でありつつも、ビジネスの最前線での実務経験も併せ持っていることから、極めて読みやすいのも秀逸だ。

もしあなたが腰を据えてブランド戦略を理解したいなら、まとまった時間を作って読んでおきたい一冊だ。

 
 

ブランディング本おすすめ書籍-3:コーポレートブランディングを学べる本5冊

ブランディング本おすすめ書籍-18:
選ばれ続ける必然 誰でもできる「ブランディング」のはじめ方

あなたは、自社の企業ブランディングが、うまくいっていると言い切れるだろうか?

本書はブランドコンサルティングの第一人者が、ブランドを通した「選ばれ続ける会社の作り方」を、その手順も含めて解説した企業ブランディングの本だ。

「企業ブランディング」は、つい企業ロゴやスローガンに視点が向きがちだが、その結果「何を伝えるべきか」「伝えたいことは何か」がおろそかになりがちだ。

しかし、本書を読めば企業理念・ビジョン策定など「何を伝えるべきか」「伝えたいことは何か」などの重要性を改めて再認識させてくれる。

さらに、それらを構築していく手順についても、一通り勉強できる一冊だ。

ブランディング本おすすめ書籍-19:戦略的ブランド経営

本書は、国際的なブランドコンサルティングファームである「インターブランド社」の元コンサルタントが書き上げた「経営としてのブランド戦略論」だ。

ブランド戦略は、ともすれば「マーケティングの世界のこと」として矮小化して理解されがちだ。しかし本書では「ブランド戦略とは経営戦略そのもの」と位置づけ「経営戦略」あるいは「競争戦略」の観点からブランド戦略のありようを解説している。

その中身は、

  1. ブランドの基本的機能と役割
  2. ブランド戦略と企業戦略との関係
  3. ブランドマーケティング
  4. ブランド体系
  5. ブランドポートフォリオ
  6. ブランド拡張
  7. ブランドマネジメント
  8. ブランド戦略策定の作業フロー

などが一通り網羅されている。また、実務家が書いた本だけあって、様々なフレームワークはもちろん、紹介されているケースも「トヨタ」「日産」「ユニクロ」「カゴメ」など20ケースに渡る。

もし実務家が「企業ブランディング」の全容を理解したければ、本書に勝る教科書はないだろう。

ブランディング本おすすめ書籍-20:
ブランディング7つの原則【改訂版】成長企業の世界標準ノウハウ

本書は「世界のブランド価値ランキング」でも名高いグローバルブランディングファームである、インターブランド社による本だ。

ブランディングに長けているといわれるグローバルブランドは、いったいどのようなフレームワークでブランディングの支援を行っているのだろうか?

本書は「グローバルブランドは何を重視しているのか?」「BtoB企業のブランディング成功の秘訣は何か?」など、グローバルで活躍するブランディングファームのリアルなノウハウが解き明かされている。

「ブランド力分析の10指標」や「ブランドガイドラインで網羅すべき内容一覧」など、実務的なフレームワークも豊富に記載されているため、ブランディングを一から検討する際の手引としても大いに役立つはずだ。

さらに、ブランド価値を金額価値として評価する方法論にも触れられており、ブランディングROI を考える上で参考にできる点も多い。

本書は、世界レベルで活躍するグローバルブランディングファームの視点を学ぶことができる良書だ。

ブランディング本おすすめ書籍-21:ブランドで競争する技術

本書は「ブランドをいかに創り出し、ブランドを使っていかに競争に勝つか」という問いに答える実践的な手引書だ。

本書の特筆すべき点は、著者がハンズオンで企業再生を支援するターンアラウンドスペシャリストである点だ。

「改革を志すものは、単なる理屈の正しさ以上の技術を有する責任がある」とあるように、机上の空論ではない迫力に満ちている。

事例はファッションブランドのケースが多いが「ブランドバリューポジショニングマップ」「リスク分散手法」「出島理論」「TICS」など、ファッションブランドを越えて普遍的に通用する独自のフレームワークが満載だ。

本書は事業再生という修羅場を通して、多くの実務家が競争に勝つための切り口・考え方を学ぶことができる実践的競争戦略の教科書だ。

このブログから書籍化した本4冊

ブランディングの理論と実践をつなぐ「ブランディングの教科書」

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冒頭で紹介したが、再度ここでも紹介させていただこう。

ブランディングは、ややもすれば「デザインの話」「広告の話」「世界観の話」など、掴みどころのない抽象論に陥りがちだ。

しかしブランディングは「ブランド戦略」という言葉があるように、企業の成否を大きく左右する戦略のひとつだ。そして投資が伴う以上、一定の合理性と説明責任が求められる。決して、売上や利益から逃げてはならないのだ。

本書は、つい「感覚論」に陥りがちな「ブランディング」に対して「論理的な納得性」と「直感的な腹落ち感」の両面を追求した書籍だ。

「論理」が理解できなければ、ブランディングを体系的に理解することできず、再現性を生むことができない。

そして「直感的な腹落ち感」がなければ、ブランディングを実務に落とせず、成果をもたらすことができない。

本書は、広告代理店&外資系コンサルティングファームで培った「生の知見」と「体系的な解説」を通して、ブランディングの理論を実践へとつなげて解説している。

おかげさまで、本書はAmazon kindle売れ筋ランキング「消費者主義」ジャンルでベストセラー1位を獲得し、Amazonレビューでも、

  • 「ふわっとしたブランディングの本が多い中で、異彩を放っている」
  • 「事例も多いので実践のイメージが湧きやすい」
  • 「海外企業の事例ばかりが紹介されている輸入本だとピンとこない、という方にお薦め」

など、ありがたい言葉を頂いている。

もし本書を手にとって頂ければ、ブランディングの専門用語はもちろん、実践の手順や実務の勘所が、一通り学べるはずだ。

kindle Unlimitedを契約されている方は無償で手に入れることができるので、気軽に手に取っていただきたい。

ロジカルシンキングでは学べない「視点力」と「法則力」を身につける※無料のオーディオブック特典付

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例え同じ本を読んだとしても、そこから得られる「学びの量」は、人によって何倍も変わる。そして、人は学びを通してしか成長できない以上、その差はやがて、あなたの職業人生すら大きく変えてしまうことになる。

同じ本を読んでいるはずなのに、人によって「得られる学びの量」が何倍も変わってしまう。この差は、いったい何から生まれるのだろうか?

それは、1冊の本から「知識」を得ようとするか「知識の"運用能力"」を得ようとするかの差だ。

多くの読書術の本は「多読」「速読」など「いかに効率的に知識を得るか?」をテーマにしている。しかし、どんなに効率的に知識を得たとしても、ただそれだけでは「知識の暗記」止まりになる。得られる学びはごくわずかだ。

一方で、読書を通して「知識の"運用能力"」を身につけることができれば「たった1つの知識」を複数の分野に応用し、何倍もの成果を生み出すことが可能になる。

本書「読書の方程式」は、ビジネス書を通して「どう知識の"運用能力"を身につけるか?」を解説した書籍だ。そのポイントは、ビジネス書から学び取る「視点」「法則」そして「抽象化」にある。

おかげさまで、本書は日経やThe21、STUDY HACKERなど多くのメディアに取り上げていただき、発売3か月で海外の翻訳出版も決定した。Amazonレビューでも、

  • 「こんな風に自分を成長させる読み方があったのか!」
  • 「読書術の本では、これまでで最も良い本」
  • 「読書の概念が変わった」

など、ありがたい言葉を頂戴している。

もしあなたが「知識の"運用能力"」を身につけ、1つの事実から得られる「学びの量」を何倍にもしたいなら、ぜひ本書で紹介する読書法を実践して欲しい。

※無料のオーディオブック特典付

8ジャンル57個の仕事術で「実践力」を身につける

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どのようなビジネスも、実践が伴わなければ成果は出ない。しかし、いざ「実践力」を身につけようとしても、その分野は、

  1. 時間管理術
  2. 段取り術
  3. コミュニケーション術
  4. 資料作成術
  5. 会議術
  6. 学び術
  7. 思考術
  8. 発想術

など多分野に渡り、最低8冊分の読書時間と書籍代がかかってしまうのが難点だ。

しかし、本書「超効率ハック」は、8つの分野の仕事術の「重要ポイントだけ」を抜き出し、ギュッと1冊に凝縮した書籍だ。

さらに、本書は「訓練や習慣化が必要な作業テクニック」ではなく「行動を変えるための頭の使い方」の解説に力を入れているため「頭のスイッチを切り替える」だけですぐに実践できるのも特色だ。

おかげさまで、本書を題材にしたSchooのオンライン授業では「思考法ジャンル」で人気ランキング1位を頂いた(139講座中)。また、lifehackerやOggiなど数多くのメディアで取り上げていただき、Kindleでは「オペレーションズ部門」でベストセラー1位を獲得している。

Amazonレビューでも、

  • 「思考と行動の質を上げるヒントが盛りだくさん」
  • 「読んでみると、頑張りどころを間違えてたことに気付かされる」
  • 「仕事が速い人はこれをやってたんだな、ということがよくわかった」

など、ありがたい言葉を頂戴しており嬉しい限りだ。

もしあなたが「短時間で網羅的に仕事術を学びたい」「根本から仕事の生産性を高めたい」と感じているのなら、ぜひ手に取ってみて欲しい。

シャープな仮説を生み出す頭の使い方」を徹底解説

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先ほども紹介したが、再度ここでも紹介させていただこう。

あらゆるビジネスは「仮説」こそが成否を握る。

なぜなら、仮説を生み出せなければ次の一手を見出しようがなく、検証のしようもなくなるからだ。つまり、ビジネスの成長は止まってしまうことになる。

しかし仮説思考の書籍の多くは、仮説思考のメリットは説くものの、肝心の「仮説思考のマスターの仕方」になると、

  • 「センスが必要」
  • 「経験の積み重ねが物を言う」

など「それを言ったらお終いよ」という結論で終わらせているものが多い。

一方で、本書は「仮説思考に必要な推論の手順」を、豊富な事例とともに解説している。よって、その手順通りに推論を重ねれば「センス」や「長年の経験」に頼ることなく、誰でも優れた仮説を導き出せるようになる。

おかげさまで本書は5版を重ね「読者が選ぶビジネス書グランプリ2021」にノミネートいただいた。NewsPicksやNIKKEI STYLE、lifehackerなど多くのメディアで取り上げていただき、中国や台湾、香港でも出版が決定している。

さらにAmazonレビューでも、

  • 「ここ数年の仮説思考系の書籍で久々のヒット」
  • 「自分オリジナルの武器にしていけそうな良書」
  • 「一生もののスキルになるのは間違いない」

など有難い言葉を頂戴しており、5刷を重ねている。

もしあなたがシャープな仮説を導き出せるようになりたいなら、ぜひ本書を手にとってみて欲しい。

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終わりに

今後も、折に触れて「ロジカルで、かつ、直感的にわかる解説」を続けていくつもりだ。 

しかし多忙につき、このブログは不定期の更新となる。

それでも、このブログに主旨に共感し、何かしらのヒントを得たいと思ってもらえるなら、ぜひこのブログに読者登録Twitterfacebook登録をしてほしい。

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